ゴミ屋敷の原因は病気かも?症状や対処法を解説
公開日:2025.10.29
ゴミ屋敷の背景には、さまざまな病気や精神状態が関係している可能性があります。部屋がゴミであふれかえれば、掃除だけでなく健康や安全面でも深刻な問題を引き起こします。
本記事では、ゴミ屋敷の原因となる病気の症状や、もし病気が疑われるときに病院へ行く必要性、さらに片付けの進め方などを解説します。
まずは病気をきちんと理解することが大切です。誤った自己判断をしないように、一つずつ確かめながら、適切な専門家の助けを検討しましょう。
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1.ゴミ屋敷の原因となる可能性が高い病気
ゴミ屋敷の原因となる病気は1つではない
ゴミ屋敷が生まれる背景には、捨てられない気持ちや気力の低下など、さまざまな病気や精神的要因が影響している場合があります。
物を捨てられずに溜め込んでしまう原因として、脳の機能異常や心理的トラウマなどが指摘されています。
さらに、うつ病や注意欠陥などの症状が少しずつ生活環境の乱れを引き起こし、最終的にゴミ屋敷化してしまうケースも少なくありません。
ゴミ屋敷が形成されると精神的ストレスや周囲とのトラブルが増えるため、早期の対応が重要です。
実際に病気がきっかけでゴミ屋敷になっている場合は、周囲に助けを求めることが大切です。
一人で抱え込むと状況が悪化しやすく、住環境が危険なレベルに達することもあります。決して恥ずかしいことではなく、適切なケアと治療により改善できる可能性があります。
ためこみ症
ためこみ症は、不要な物を捨てることに強い苦痛を感じ、家の中に物を蓄積し続けてしまう精神疾患です。DSM-5では独立した病気として認められており、物に対する強い愛着や不安が特徴とされています。
こうした症状は、孤立感や過去のトラウマ、遺伝的要因などが重なって発症することが多いです。
慢性化しやすく、家族歴や他の精神疾患を併発するケースも見られます。改善には専門家による認知行動療法や環境調整を段階的に行う方法が有効です。
以下のような傾向がある場合は、専門機関への相談を検討しましょう。
・郵便物や空き容器を捨てられない
・動線を塞ぐほど物が積み上がっている
・来客や生活の安全確保が困難
うつ病
うつ病になると、気力や意欲が著しく低下します。掃除や整理整頓が面倒に感じられ、何をするにも気が重くなるため、部屋が荒れていく傾向があります。
これが積み重なることでゴミ屋敷化につながり、部屋の乱れがさらに心の状態を悪化させる悪循環を生むこともあります。
特に一人暮らしで周囲との交流が少ない場合、気づかれにくく放置されがちです。早い段階で精神科や心療内科を受診し、支援を受けることが大切です。
以下の症状がある場合は、相談を検討しましょう。
・2週間以上、気分の落ち込みが続く
・以前楽しめた活動に興味を持てない
・睡眠や食欲に変化がある
認知症
認知症は、記憶力や判断力の低下により日常生活の維持が難しくなる病気です。ゴミ出しの日や分別方法を忘れる、捨てるべき物を捨てられないなどの行動変化が見られるケースもあります。
初期段階では本人も自覚しにくく、周囲も気づかないうちにゴミ屋敷化してしまうことも少なくありません。家族や介護スタッフが見守り体制を整え、医療機関で早期検査・治療を行うことが大切です。
下記のような症状がみられたら、専門家に相談することを検討しましょう。
・同じ話を何度も繰り返す
・片付け方がわからないと言う
・賞味期限切れの食品を溜め込む
買い物依存症
買い物依存症は、ストレスや孤独感を埋めるために必要以上の物を買い集めてしまう状態を指します。
収納しきれないほど物を購入すると、整理や処分が追いつかず、ゴミ屋敷化することがあります。
原因には自己肯定感の低下や衝動の抑制が難しいことなどが挙げられ、根本的な解決には医師やカウンセラーによる支援が必要です。
下記のような行動が見られる場合は、専門家に相談することを検討してください。
・不要な物を繰り返し購入する
・未開封の品が山積みになる
・支出の管理ができない
セルフネグレクト
セルフネグレクトとは、自分の世話を怠り、健康管理や生活環境の維持を放棄してしまう状態を指します。
高齢者や孤立しがちな人に多い傾向がありますが、若年層にも起こり得ます。生活意欲を失い、ゴミを放置したまま生活することで危険な環境に陥ることもあります。
うつ病や認知症を併発している場合は特に進行が早いため、地域の福祉サービスや家族・周囲の協力が重要です。
下記のような様子が見られたら、早めの支援を検討しましょう。
・衣類や寝具を洗わない
・食事をとらない
・ゴミを出さない、片付けない
強迫性障害(OCD)
強迫性障害(OCD)は、不安や恐怖を抑えるために特定の行動を繰り返す病気です。
捨てる行為に不安を覚えてしまうと、ゴミをどんどん溜め込んでしまう場合があります。
行動面の治療や医師の指導があれば改善を目指すことは可能です。早めに専門機関へ相談すれば、適切な治療によって生活の質を向上させることができます。
下記のような症状がみられる場合は、専門機関での治療を検討しましょう。
・同じ場所を何度も確認する
・捨てる行為に強い不安を感じる
・特定の順序で掃除しないと落ち着かない
ADHD(注意欠陥・多動性障害)
ADHDは注意の散漫さや衝動性により、片付けを継続する集中力や計画性を保ちにくいことが特徴です。
その結果、部屋が散らかり整理整頓が追いつかなくなることがあります。
子どもの頃に発症したADHDが大人になって影響を及ぼすケースも多いため、部屋が徹底的に汚れてきたと感じた段階で専門家に相談し、必要に応じて薬物療法や時間管理のトレーニングなどを取り入れることが大切です。
薬物療法や下記のような行動管理トレーニングを組み合わせることで、生活環境を整えやすくなります。
・作業を小分けにして取り組む
・タイマーを使って時間を区切る
・見やすく整理できる収納を活用する
2.ゴミ屋敷の原因が病気の疑いがある場合、病院へ行くべき理由
自己判断は危険。早期発見が大切
自分ではただの怠けだと思っていても、実は病気が潜んでいることがあります。早めに専門家の診断を受けることで、根本的な解決を図りましょう。
ゴミ屋敷の原因を正しく把握せずに放置し続けると、ゴミの量が増えるだけでなく、健康面のリスクも高まります。精神的な不調が関わっているとわかった時点で、一度医療機関で診察を受けるのが適切です。対処が遅れるほど治療や片付けの難易度は上がり、時間も費用もかさんでしまいます。
精神疾患や認知症による片付けの困難は、本人の意思だけでは克服できないケースも少なくありません。根本的な改善のためには、病院や心療内科のサポートを得て、一人ではカバーしきれない部分を補う必要があります。
病院で受診しなければわからないから
病院での受診や検査を経なければ、根本的な病名や症状を確定することはできません。
たとえばうつ病だと思い込んでいても、実際は認知症や強迫性障害など、異なる病気が隠れている可能性もあります。
正しい診断が得られれば、自分に合った治療や支援を受けることができ、結果としてゴミ屋敷を解消するスピードも早まります。
病気が特定できれば今後の対策を打ちやすくなるから
医師の診断によって病名や特徴が明確になれば、どのようなアプローチで片付けに取り組むべきかがはっきりします。
たとえば買い物依存症が原因なら、買い物の回数や支出をコントロールする工夫が必要になりますし、強迫性障害であれば治療の方向性も異なります。
対処法を明確にすることで家族や支援者との連携が取りやすくなり、整理整頓のペースも向上します。結果的に、より効率的に環境を改善できるでしょう。
3.病院に行くとともにゴミ屋敷の片付けを進めよう
病気の治療とゴミ屋敷の片付けは同時に
病気の治療を進めながら片付けにも取り組むことで、健康被害や衛生面の問題を防ぐことができます。
治療と片付けを同時に行うのは、身体面と精神面の両方からアプローチできるため効果的です。精神的に余裕が生まれれば、過度なストレスを感じずに片付けを進められます。また、環境が整うことで治療へのモチベーションも維持しやすくなります。
片付けに取り組む際は、無理をせず少しずつ進めることが大切です。一度に大量のゴミを処理しようとすると疲労やストレスが大きくなるため、小さなステップに分けたり、周囲のサポートを得たりする方法も検討しましょう。
ゴミ屋敷での生活は別の健康被害を引き起こす
室内にゴミが長期間積み重なると、カビやハウスダストが発生しやすくなります。
呼吸器系やアレルギー疾患のリスクが高まるだけでなく、害虫の繁殖を招くこともあります。こうした衛生環境の悪化は、本人だけでなく周囲にも影響を与える可能性があります。
近隣住民とのトラブルや悪臭問題に発展する前に、早めの片付けと改善が必要です。
自力でゴミ屋敷の片付けが難しいなら業者を使うべき
大量のゴミや特殊清掃が必要なほど状態が悪化している場合は、専門業者への依頼を検討しましょう。
廃棄物の分別や撤去には専門知識が求められることが多く、自己判断で進めると危険を伴うケースもあります。業者に依頼することで迅速に部屋を片付けられ、衛生状態を改善できれば、その後の病気の治療にも良い影響があります。
無理をせず、プロの力を借りる選択も有効です。
4.ゴミ屋敷が原因で起こる健康被害
ゴミ屋敷には病気を引き起こすきっかけが豊富
ゴミが大量に溜まった環境では、見た目以上にさまざまな健康問題が発生しやすくなります。
実際のところ、ゴミ屋敷化してしまうとハウスダストや害虫だけでなく、精神面の負担も大きくなります。
物が散乱した環境に長く身を置くと、慢性的なストレスが高まりやすく、生活リズムも乱れがちです。
その結果、身体症状だけでなく、再び物をため込んでしまうなどの悪循環に陥るリスクが高まります。定期的な換気や掃除はもちろん、根本原因である精神状態のケアにも目を向けることが大切です。
ゴミが積み重なった環境では、害虫の発生やカビの繁殖など、多岐にわたる健康被害が起こり得ます。これらが刺激となり、ストレスや不眠症を引き起こす可能性もあります。
さらに、人付き合いが難しくなり、社会的な孤立を深める場合もあります。ゴミ屋敷は単に部屋が汚いという問題ではなく、病気を誘発しやすい環境そのものであるという意識を持ちましょう。
喘息やアレルギーの発症
ハウスダストやダニなどのアレルゲンが増えると、喘息やアレルギー症状が起こりやすくなります。 特に小さな子どもや高齢者は免疫力が低いため、重症化するリスクも高いでしょう。
部屋を片付け、空気清浄機の導入や換気回数を増やすなどの対策を取ることで、呼吸器系への負担を軽減できる可能性があります。
虫刺されや肌荒れ
ゴミが溜まることでゴキブリやダニなどの害虫が増え、刺される被害が起こりやすくなります。 繰り返し刺されると皮膚が炎症を起こし、痒みや湿疹に悩まされることも少なくありません。
肌が弱い方やアレルギー体質の方は特に注意が必要であり、物理的なゴミの撤去とともに衛生意識の向上が不可欠です。
食中毒
生ゴミや腐敗した食品を放置しておくと、ノロウイルスや細菌が繁殖し、食中毒を引き起こすおそれがあります。 冷蔵庫や食品棚の管理が行き届いていない場合は特にリスクが高いため、早めの点検が欠かせません。
正しいゴミの処理と清潔な環境づくりこそが、食中毒の予防に直結します。普段からこまめな掃除や期限切れ食品のチェックを心掛けましょう。
うつ病
長期間ゴミ屋敷の状態で生活を続けると、精神的な負担が積み重なり、うつ病を併発するケースもあります。 部屋の乱れは心の乱れにつながり、さらに片付けられない自分を責めてストレスを増幅させる悪循環に陥りやすい傾向があります。
こうした状態を改善するには、環境面と精神面の両方からのアプローチが必要です。ゴミの片付けと心のケアを並行して行うことで、うつ病のリスクを下げるだけでなく、生活の質そのものを高められるでしょう。
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ゴミ屋敷は見た目の問題だけでなく、背景にはさまざまな病気や心理的要因が関わっている場合があります。
早めに専門家へ相談しながら、片付けを同時に進めることで、衛生的で安全な生活環境を取り戻しましょう。
ゴミ屋敷が形成される原因は、単なる怠け心ではなく、精神疾患や認知機能の低下など多岐にわたります。
自分だけで対処するのが難しいケースも多いため、専門医やカウンセラーの力を借りながら、根本的な原因を見極めることが大切です。
また、病気の治療と並行して片付けや整理を進めることで、生活空間と心の両面から改善が見込めます。
ライフスタイルの見直しや公的支援・専門業者の活用を通じて、少しずつでも前向きに行動を重ねていきましょう。
小さな一歩の積み重ねが、快適で穏やかな暮らしを取り戻すきっかけになります。
監修
ゴミ屋敷片付け・汚部屋清掃 ゴミ屋敷バスター七福神
創業14年、ゴミ屋敷片付け・汚部屋清掃の専門業者。年間実績20,000件以上を誇る。長年の経験で培われた独自のノウハウと、専門教育を受けた熟練スタッフによる丁寧かつ迅速な作業が強み。
手が付けられないほどのゴミ屋敷も、豊富なスタッフ数と車両数を駆使し、最短1日でのスピード解決を実現。プライバシーに配慮した秘密厳守の対応で、ご近所に知られる心配もない。
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