1.蛍光灯の生産はいつ終了する?
2027年末までに蛍光灯の生産は終了
蛍光灯の生産は、2027年末をもって終了することが正式に決定しています。
これは日本だけでなく世界的な取り組みであり、自国での生産だけでなく、他国との輸出入も禁止されます。
では、なぜ世界的に蛍光灯の生産が終了することになったのでしょうか。
その背景には、2023年に開催された「水銀に関する水俣条約 第5回締約国会議」での合意があります。照明用の蛍光灯には微量の水銀が含まれており、廃棄時に適切な処理を行わないと、人体や環境への悪影響が懸念されることから、生産終了が決定されたのです。
また、この合意では、2025年末から段階的に廃止を進める方針も示されており、コンパクト型蛍光灯や電球型の蛍光灯は2025年末時点での生産・輸出入が禁止されます。すでに生産を終了した製品もあり、市場に出回っている在庫が最後となるケースも今後増えていくでしょう。
この決定により、蛍光灯を使用している一般消費者はもちろん、製造を担うメーカーも大きな方針転換を迫られています。2027年末が近づくにつれて、LEDランプへの切り替え需要が急速に高まると予想されるため、早めの準備が重要です。
2.蛍光灯を使用した製品
直管形蛍光灯や電球形蛍光灯など
蛍光灯を使用した製品は数多くありますが、蛍光灯の製造禁止の合意により、種類ごとの製造中止時期がすでに決まっています。以下は主な蛍光灯製品と、その製造中止スケジュールです。
・直管蛍光ランプ(ハロリン酸塩系):2026年12月末
・環形蛍光ランプ(ハロリン酸塩系):2026年12月末
・コンパクト蛍光灯ランプ:2026年12月末
・直管蛍光ランプ(三波長系):2027年12月末
・環形蛍光ランプ(三波長系):2027年12月末
ハロリン酸塩系の蛍光灯を使った製品は、2026年末で製造中止が決まっているため、今後は市場から徐々に姿を消していく見込みです。
2025年1月時点で蛍光灯を国内で製造しているメーカーは、ホタルクス・パナソニック・東芝ライテックの3社のみです。いずれのメーカーも、原材料費や物流コストの上昇を背景に蛍光灯製品の値上げを続けています。
この傾向は、すべての蛍光灯製品が生産を終える2027年末まで続くと予想されており、今後は日を追うごとに蛍光灯の入手が難しくなるでしょう。
3.蛍光灯の生産終了に向けてLEDへの交換を
ランプだけではなくLED照明器具への交換がおすすめ
2027年末までにすべての蛍光灯製品の生産が終了するため、今後は蛍光灯を使用する製品が徐々に市場から姿を消していくことになります。
蛍光灯の生産終了に備えて、蛍光ランプだけでなく照明器具そのものもLEDタイプへ交換しておくことが重要です。
照明器具は「ランプを交換すれば半永久的に使える」と思われがちですが、実際にはそうではありません。電源回路やソケット、反射板、配線など複数の部品で構成されており、これらも経年劣化によって故障やトラブルを引き起こす可能性があります。
蛍光灯そのものが生産終了となれば、当然ながら蛍光灯を使用した照明器具の新規製造も停止します。修理用の部品も在庫限りとなるため、修理を断られるケースが今後増えていくでしょう。
各メーカーでは、設置からおよそ10年を目安に照明器具ごと交換することを推奨しています。すでに10年近く使用している照明器具がある場合は、LED照明器具への交換を検討する時期といえます。
省エネ性能の高いLED照明器具に交換することで、光の質や明るさが向上するだけでなく、電気代の削減や長寿命化によってメンテナンスの手間を減らすことも可能です。
安全性と快適性の両立のためにも、LED照明器具への切り替えを早めに検討することが大切です。
4.蛍光灯の生産終了で注目されるLEDランプのメリット
電気代が抑えられて長持ち
蛍光灯の生産終了をきっかけに、LEDランプの導入が改めて注目されています。
では、蛍光灯と比べてLEDにはどのようなメリットがあるのでしょうか。
電気代を大幅に節約できる
LEDは蛍光灯よりも消費電力が少なく、同じ明るさでも電気代を大幅に抑えることが可能です。
たとえば10畳用の照明の場合、蛍光灯では約83ワットの電力が必要ですが、LEDなら約33ワットで同等の明るさを確保できます。
契約する電力会社にもよりますが、年間に換算すると3,000~4,000円ほどの節約が期待できるでしょう。
寿命が長く交換頻度が少ない
一般的な蛍光灯の寿命は約6,000~12,000時間ですが、LEDは約40,000時間と3倍以上長寿命です。1日8時間使用した場合、LEDは約13年間も使える計算となります。
交換頻度が少ないため、ランプ購入費を節約でき、交換作業の手間も減らせます。
耐久性が高く壊れにくい
蛍光灯がガラス製で衝撃に弱いのに対し、LEDはポリカーボネートなどの樹脂製で、割れにくく耐久性が高いのが特長です。万が一落下しても破片が飛び散りにくく、安全面でも優れています。
熱がこもらず快適
蛍光灯は発光時に熱を多く発しますが、LEDは電気エネルギーを効率よく光に変えるため、熱をほとんど発しません。
そのため、密閉空間でも室温の上昇を抑えられ、夏場や店舗照明などでも快適に使用できます。
5.蛍光灯生産終了に向けてLED照明器具への交換を検討しましょう
電気工事は専門業者へ任せるのが安全
蛍光灯の生産は2027年末で終了するため、早めにLED照明器具への交換を検討することが大切です。
照明器具の交換は一見簡単そうに見えますが、正しい手順を知らずに作業すると、感電や火災につながるおそれがあります。そのため、電気工事を得意とする専門業者に依頼するのが安全です。
特に、既存の照明器具によっては安定器の交換や配線工事が必要になるケースもあります。これらは一般の方には判断が難しいため、電気工事士などの資格を持つ専門業者に相談しましょう。
また、天井などの高い場所に設置された照明器具を交換する場合や、照明器具・配線に不具合が見られる場合、古い器具を取り外す際にも専門知識が求められます。
少しでも不安や疑問がある場合は、自分で作業せず専門業者に依頼することが最も安全です。