スズメバチの巣を見つけたらどうする?巣の特徴や予防法を解説
公開日:2023.7.4 更新日:2024.4.19
スズメバチの巣を見つけても、実際どうすれば良いか困ってしまうことがあります。
自分で駆除できるのか、どこに連絡したらよいのかなど、疑問に思うことはさまざまです。
今回は、スズメバチの巣を見つけたときの対処法や巣の特徴、予防法などを紹介します。
スズメバチの巣を見つけても、実際どうすれば良いか困ってしまうことがあります。
自分で駆除できるのか、どこに連絡したらよいのかなど、疑問に思うことはさまざまです。
今回は、スズメバチの巣を見つけたときの対処法や巣の特徴、予防法などを紹介します。
キイロスズメバチやコガタスズメバチなどを中心に、都心部でもスズメバチの巣を発見することが増えています。
自然を好むスズメバチもいますが、都心部への適応能力が高い種類のスズメバチもおり、民家の屋根裏や軒下、床下で巣が発見されることも少なくありません。
では、スズメバチの巣を見つけたらどうすれば良いのでしょうか?
・不用意に近づかない
大原則として不用意に近づかないことが大切です。
スズメバチは攻撃性が高く、一度ロックオンされてしまうと大変危険な状態となります。
最悪の場合、集団に襲われショック症状に陥り死に至るケースもあり得るでしょう。
しかし、こちらから刺激をしなければ攻撃性の高いスズメバチでも攻撃してくることはありません。
そのため、適度な距離を保つようにしましょう。
ハチがこちらの周辺を飛び回ったり、顎をカチカチ鳴らしていたりする時は威嚇状態にあります。
それは距離が近すぎる合図なので、速やかにそっと離れてください。
とはいっても、スズメバチの巣をそのまま放置しておくのは危険です。
速やかに駆除しなければ被害を受ける危険性があるため、不用意に近づかず専門業者に連絡することをおすすめします。
・可能であれば遠くから観察する
巣のある場所や巣の大きさ、ハチの種類がわかれば対処しやすくなります。十分な距離を保っていれば威嚇されることもないので、そっと観察してみましょう。
業者の方が来た際に説明しやすくなるはずです。
ハチの巣の特徴がわかれば、そこからハチの種類を特定することができます。
ハチはスズメバチのほかにもいくつかの種類があるため、それぞれどのような特徴があるか知っておくと、危険性が高いのか、攻撃性が高いのかなどを知ることができるでしょう。
ここでは、スズメバチ、アシナガバチ、ミツバチの3種類を例にあげて、それぞれの巣の特徴を説明します。
・スズメバチの巣の特徴
外見は丸いボールのような形をしています。表面は外皮で覆われ茶色のマーブル模様をしており、出入口は一つです。
中は六角形の巣房がたくさん集まった板状のものが、何層にも重なっています。だいたい3~4層のものが一般的ですが、サイズの大きな巣をつくるオオスズメバチの場合は、10層以上重なっていることも珍しくありません。
初期は小さくても放置しておくと徐々に大きくなり、ピーク時は80センチメートルを超える巣も見つけられています。
また、出入口には見張り役の働きバチがいます。外からの侵入者を防ぐことが目的です。
・アシナガバチの巣の特徴
六角形の巣房が集まって半球のような形をしています。スズメバチの巣のように外皮で覆われていないため、巣房がむき出しになっているのが特徴です。
また、スズメバチの巣と比べると巣の大きさは小さめとなります。
・ミツバチの巣の特徴
板状の巣房が、平行に何層も並んでいます。外皮はなく巣房がむき出しです。
スズメバチが巣をつくりやすい場所はどこなのでしょうか?
一言でいうと、外敵から見えにくく雨風がしのげる閉鎖的な空間です。
ここでは家の内部と外部にわけて説明します。
・家の内部で巣をつくりやすい箇所
主に、屋根裏、床下、換気扇のダクト、壁の隙間などがあげられます。
家の内部は、外敵から見えないうえに雨風が防げるため、巣をつくるにはぴったりの場所です。
そしてなにより、一度巣をつくってしまえば見つけにくいという特徴があります。
真っ暗で見えなかったり、壁を壊さないと巣を駆除できなかったりと、ひと手間かかるケースが多いでしょう。
・家の外部で巣をつくりやすい箇所
主に、家の軒下、ベランダ、木にあいた穴、土の中、木の枝、木の根元などがあげられます。
木にあいた穴や枝、根元は、木の形をそのまま利用して巣をつくります。
また、土の中にも巣が作られるパターンは多いです。
もともとヘビやネズミが住んでいた穴を利用して、巣をつくることがあります。
さらに、閉鎖的な空間を好むスズメバチですが、種類によっては開放的な空間に巣をつくる場合もあるでしょう。
特に、緑が生い茂っている場所は昆虫などのエサが確保しやすいため、スズメバチが好む条件がそろっています。
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スズメバチの巣を駆除しなければならない状態になる前に、巣をつくらせない工夫も必要です。
・殺虫スプレー
スズメバチは、外敵から身を守れて雨風がしのげる場所に巣をつくります。
一度巣をつくれた場所であれば、再びスズメバチが安全だと認識してもおかしくありません。
そのため、まずは一度巣をつくられた場所に殺虫スプレーをして、ハチが近づけないようにしましょう。
予防するのは、冬のおわりから春先にかけて行うのがおすすめです。
4月に新たな女王バチが巣をつくりだすため、それを防ぐことが目的となります。
・スズメバチトラップ
そもそも巣をつくるのは女王バチなので、その女王バチさえ捕獲してしまえば良いという考えのもとに考えられた対策です。
市販のものもありますし、自分でつくることも可能です。酒や酢、砂糖など、身近にあるもので簡単に作成できます。
スズメバチトラップはいくつか作成して、何箇所かに設置するのが良いでしょう。
ただし、5月をすぎても放置しておくと、働きバチなど大量のハチがよってくるので危険です。
巣作りが行われる時期をすぎたら、すみやかに撤去しましょう。
・防虫ネット
物理的に家への侵入を防ぐ方法です。簡単ではありますが、家の外観を損ねるというデメリットがあります。
それでもかまわない場合はおすすめです。
・プロの業者に依頼する
スズメバチの巣をつくらせないために「プロの業者に依頼する」というのは有効な手段です。
どうしてもスズメバチの巣は高い場所に作られやすいので、場合によっては巣をつくるのを防ぐために高い場所に登る必要も出てきます。
ある程度の危険が伴う作業ですから、自分で行うよりもプロの業者に任せた方が安心でしょう。
知識も経験もあるプロの業者に依頼することで、スズメバチの巣をつくらせないことに成功する可能性も高くなるはずです。
ある程度の余裕をもってプロの業者に予約を入れておくのがおすすめです。
攻撃性や危険性の高さから油断ができないスズメバチですが、実はスズメバチの巣は縁起物として用いられています。
よく旅館などに飾ってあるのを、目にしたことがある人もいるのではないでしょうか。
スズメバチの巣は、「商売繫盛」や「千客万来」の意味を持っています。
さらに、「スズメバチが巣をつくる=安全な場所」と考えられ、魔除けやお守り代わりにされることもあります。
しかし、「スズメバチの巣を飾るなんて危険では?」という疑問もあるでしょう。
スズメバチは一度使った巣を再利用しない特性があります。働きバチはすべて死に、新たな女王バチだけが冬を越すのです。
そのため、冬を越せば確実にその巣にはハチはいません。ハチたちが戻ってくることがないという点では安全でしょう。
ただし、ハチ以外の虫が発生している可能性があります。
巣を破損することなく取れたとしても、中まで確認するのは不可能です。虫が湧くリスクを抑えるためには、殺虫対策が必要となります。
殺虫対策としては、エタノールにつけて一晩放置する方法や、一度冷凍させる方法があげられます。
乾燥させニスなどを塗り、アクリルケースに入れて保存するのも良いでしょう。