クマバチの巣はどうやって駆除する?生態や駆除方法や予防方法を紹介!
公開日:2023.7.25 更新日:2024.4.22
クマバチは人に対して害を及ぼすことはほとんどありませんが、クマバチが作る巣は住宅に深刻な被害を及ぼす恐れがあります。
今回は、クマバチの巣の駆除方法や予防方法を紹介するとともに、生態や巣の構造も解説します。
クマバチは人に対して害を及ぼすことはほとんどありませんが、クマバチが作る巣は住宅に深刻な被害を及ぼす恐れがあります。
今回は、クマバチの巣の駆除方法や予防方法を紹介するとともに、生態や巣の構造も解説します。
ここでは、クマバチの特徴について解説いたします。
・クマバチの生態
クマバチはミツバチと同じ、花の蜜を主食とするハナバチです。
飛ぶと「ブーン」という重く低い羽音を鳴らすので、凶暴で毒を持つ危険な虫というイメージがあるかもしれません。
ただ実際は、毒を持たない上に温厚で、人間に害をもたらすことは少ないです。
なぜ温厚なのかというと、単独で行動するからです。
スズメバチやアシナガバチが凶暴なのは、外敵から自分の巣を守るためと言われています。
巣を守る戦いをしなくていいクマバチは、人を襲うことが少ないわけです。
また、オスは毒針を持たないため、ほとんど人に危害を加えません。
ただ、メスは卵や巣を守るために毒針が備わっています。そのため、メスのクマバチにいたずらをしたり手でつかもうとしたりすると、攻撃されることがあります。
アナフィラキシーショックを起こすことがあるので、過去にスズメバチやクマバチに刺された経験がある方は注意してください。
・クマバチのサイズ
クマバチの体の大きさは20ミリから24ミリで、ミツバチの倍ほどもあります。
ずんぐりむっくりとした外見で、首元に毛が生えているのが特徴です。くびれがあるミツバチやスズメバチと非常に区別がつきやすいです。
・クマバチの生息地
クマバチは北海道から九州まで幅広い場所に生息しています。
日中は花の蜜を集めるために動き回るため、花壇や花畑でよく見かけます。
・クマバチのホバリングは繫殖目的
ホバリングとは、空中を飛行しながら一か所にとどまっている状態のことです。繫殖期のオスは近づいたりホバリングをしたりしますが、これは繫殖目的です。
交尾に向けてメスを待つため、地上2メートルほどの位置でホバリングをします。
威嚇しているわけではないので、もし近づいてきても過剰に警戒をする必要はありません。
ちなみに、人間であることが分かると、興味を失くして去っていきます。
・クマバチは家に害をもたらす
クマバチは人に害をもたらすことは少ないですが、家に害をもたらします。
クマバチは別名「大工バチ」と呼ばれますが、その所以は木や竹をかみ砕いて綺麗に穴をあけ、巣を作るからです。
クマバチが巣を作りやすいのは、枯れ木などの柔らかい樹木や木造住宅の木材や軒下などです。
家に巣を作られると柱などの木材をスカスカにして家の強度を下げるため、もし家の中で巣を作ったら駆除しましょう。
クマバチが巣を作るときは、あごで木を削っていき、直径1~2センチの穴を30~40センチほど掘っていきます。
その様子を大工仕事になぞらえて、大工バチと呼ばれることもあります。
ここでは、クマバチの巣について解説していくので、駆除をするときのために覚えておきましょう。
・クマバチはどこに巣を作るのか
クマバチは主に枯れ木や腐った柔らかい木に巣を作りますが、木造住宅の建材や柔らかい材質の木があればそこにも作ります。天然の木材は特に被害に遭いやすいので注意してください。
家の天井や柱などに1円玉の大きさの穴が開いていたら、クマバチが巣を作っている可能性が高いです。
また、クマバチは既にある巣を使いまわすことがあります。わざわざ巣を作る必要がないので、クマバチにとっては都合が良いわけです。
・クマバチの巣の中身
クマバチの巣は一部屋ずつ区切られており、その部屋が列をなして並ぶ形状をしています。
メスはその部屋1つ1つに卵を産んでいき、部屋の数が足りなければ既存の巣をさらに深く掘っていくこともあります。
そのため、クマバチの巣を放っておくと木の中がスカスカになってしまいます。
ここでは、クマバチの巣の駆除方法を解説いたします。
■駆除する前に
クマバチに刺激を与えないために、黒い服装は避け、強いにおいを発する香水はつけないでおきましょう。
そして、巣を駆除する時間帯は、日没から2~3時間経った後が望ましいです。この時間帯はハチが巣に戻っているからです。
■用意するもの
以下のアイテムを用意してください。
・殺虫スプレー
ハチ用を用意してください。また、遠くまで噴射できるものであれば、巣に近づく必要がないので便利です。
・雨合羽と手袋、ゴーグルとマスク
雨合羽と手袋は体を刺されないように、ゴーグルとマスクは顔を守るためにつけるものです。
ハチに狙われにくいように全体的に白っぽい服装になるようにしましょう。ハチは黒色に反応するため、黒色を身に着けるのはNGです。
・木工用パテ
木工用パテは巣穴を埋めるために必要で、見た目が不快であれば用意しておきましょう。
・懐中電灯
クマバチが戻ってくる夜の時間帯に作業するため、懐中電灯も必要です。
・ピンセット
木の中にクマバチや幼虫、サナギの死骸が残ったまま穴を塞いでしまうと、腐食の原因になるので、スプレー後に巣穴から残ったものを取り出すために使用します。
穴の深さに合わせたサイズのものを用意してください。
・ゴミ袋
クマバチの死骸をまとめて捨てるために用意しておきましょう。
■駆除する手順
1.巣穴を確認したら、穴に向けて殺虫スプレーを吹きかけます。同じ場所から1分ほど噴射し続け、様子を見ましょう。
2.30分ほど経って、クマバチが飛んでいないようであれば、ピンセットを使って巣穴から死骸を取り除きます。
3.すべて除去できたら、木についた殺虫剤を拭いて、木工用パテで穴を塞ぎます。
4.クマバチの死骸はゴミ袋に入れ、お住まいの自治体の規定に沿ってゴミとして処理しましょう。
もし自分でクマバチの巣を駆除するのが難しいようでしたら、専門業者への依頼がおすすめです。
無事にクマバチの巣の駆除が終わったら、忘れずに予防をしておきましょう。
クマバチを寄せ付けない方法は以下の2つです。
①木酢液をかける
クマバチは、物が燃えるようなにおいを嫌います。木酢液は木が焦げたようなにおいを発するため、クマバチが住み着きそうな場所に使うと効果的です。
使うときは、木酢液と水を同じ割合で混ぜ、スプレーをかけるか、容器に入れて吊るしておきましょう。
時間が経つと効果が無くなるので、定期的にかけなおすか容器の中の木酢液を新しいものへ入れ替えましょう。
②巣穴をふさぐ
忘れてはいけないのが、巣穴をふさぐ作業です。クマバチは縄張り意識が薄いため、他のクマバチが作った巣に住み着く可能性が考えられるからです。
巣穴を埋めるのであれば、ホームセンターで売られている木工用のパテを使いましょう。
また、一度穴をあけられた建材は強度が下がっているため、別の木材に変えた方が良いです。
新しい建材にかえた後、クマバチに巣を作られないように木酢液をかけておくことをおすすめします。
クマバチの予防策を知っておいて、家の強度が下がるといったことがないようにしましょう。
万が一クマバチに巣を作られたときは、駆除の専門業者に依頼した方が確実です。