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エコキュートが凍結した際の対処法は?原因や予防策をわかりやすく解説

公開日:2025.12.25
エコキュートが凍結した際の対処法は?原因や予防策をわかりやすく解説

冬場になると「朝、お湯が出ない」「シャワーが急に使えなくなった」といった状況に直面し、原因が分からず不安になるかたも少なくありません。特に寒い日の朝は時間に余裕がなく、給湯が止まると日常生活への影響も大きく感じやすいものです。
こうしたトラブルの多くはエコキュートの配管が凍結していることが原因で、外気温が氷点下になる地域や、夜間の冷え込みが厳しい環境では起こりやすい傾向があります。

この記事では、エコキュート凍結が起こる仕組みや考えられる原因、すぐに試せる応急処置、また、今後同じ状況を防ぐための予防策までを整理して解説します。事前に判断ポイントを知っておくことで、いざというときも落ち着いて安全に対処できるようになるはずです。

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1.エコキュートが凍結してしまう原因とは

外気0℃〜氷点下が続くと配管が凍結する可能性がある

雪のなかの温度計の画像

エコキュートの凍結は、主に屋外に設置された配管が外気温の低下によって冷やされ、内部の水が凍ってしまうことで発生します。特に、夜間から早朝にかけて外気温が0℃以下の状態が続くと、配管内の水が凍結しやすくなり、お湯や水の流れが止まってしまうことがあります。

また、エコキュートは貯湯タンクやヒートポンプユニット本体に加え、給水管や給湯管、止水栓といった部位も屋外に設置されているため、建物内部に設置される給湯器と比べて外気の影響を受けやすい構造です。そのため、断熱材や保温材が施工されている場合でも、冷え込みが強い日が続くと配管内部の温度低下を完全には防げず、凍結に至るケースがあります。

特に注意が必要なのは、貯湯タンクとヒートポンプユニットをつなぐ配管、屋内へお湯を送る給湯管、そして配管に取り付けられた止水栓です。これらの部分が凍結するとお湯が出なくなるだけでなく、無理に使用を続けることで配管破損につながるおそれもあるため、早めに状況を判断することが重要です。

2.エコキュートが凍結した際の対処法

配管をあたためる・溶けるのを待つ・修理業者に相談する

凍結したエコキュートのイラスト

エコキュートが凍結するとお湯を使えなくなるため、早めの対処が必要です。ただし、対処方法を誤ると配管の破損や本体故障につながるおそれがあるため、状況に応じた判断が欠かせません。

配管の凍結が疑われる場合は、まずエコキュートの表示部を確認しましょう。エラー表示が出ている場合は漏電遮断器をオフにし、1分以上時間を置いてからオンにすることでエラーが解除されることがあります。
エラー解除後は、次の方法で解凍を試します。

■凍結部分にぬるま湯をかける
すぐにお湯を使う必要がある場合は、配管などの凍結が疑われる部分にタオルをかけ、その上から30〜40℃程度のぬるま湯をゆっくりかける方法があります。凍結が解消されれば、お湯が使えるようになります。

ただし、急激な温度変化が起こると配管が破損するおそれがあるため、熱湯は使わず、必ずぬるま湯で少しずつ温めることが重要です。この方法はメーカーが推奨していない場合もあるため、あくまで応急的な対応として行いましょう。

■自然に解凍されるのを待つ
エコキュートの凍結は、外気温が下がりやすい夜間から明け方に発生しやすい傾向があります。そのため、日中にかけて外気温が上昇すれば、自然に解凍されることも少なくありません。

ぬるま湯をかける方法では配管破損のリスクがあるため、時間に余裕がある場合は自然解凍を待つほうが安全です。メーカーによっては、蛇口を少し開けた状態で解凍を待つことを案内している場合もあります。

■修理業者に相談する
自分での対処が難しい場合や、凍結箇所が分からない場合は、修理業者に相談するのも有効な選択肢です。費用はかかりますが、配管を傷める心配がなく、専門知識をもとにした適切な対処を受けられます。自然解凍を待つよりも、早く問題が解消するケースもあります。

3.エコキュートの凍結を防ぐ方法

凍結防止機能の活用や凍結防止ヒーターの取り付けが有効

凍結防止ヒーターの写真

エコキュートが凍結した場合でも、自然解凍を待ったり修理業者に依頼したりすることで対処は可能です。しかし、その間はお湯を使えない時間が発生し、生活への影響も避けられません。
そのため、凍結が起こる前に予防策を講じておくことが最も重要です。

■エコキュートの凍結防止機能を活用する
メーカーごとに仕様の違いはありますが、多くのエコキュートには外気温の低下を感知して自動的に作動する「凍結防止運転」が備わっています。これは、浴槽内の水を貯湯タンクと循環させることで、配管内の水温が下がりすぎるのを防ぐ仕組みです。

この機能を正しく作動させるには、浴槽内に循環口の中心から10センチメートル以上の水を残しておく必要があります。外気温が氷点下になる予報が出ている場合は、入浴後も残り湯を捨てずに残しておくことで、配管凍結の予防につながります。

■配管に凍結防止ヒーターを取り付ける
エコキュートの配管は断熱材で覆われていることが一般的ですが、冷え込みが厳しい環境では断熱だけでは配管内部の温度低下を防ぎきれず、凍結してしまう場合があります。そのため、より確実な対策として、多くのメーカーでは凍結防止ヒーターの設置を推奨しています。

凍結防止ヒーターはロープ状のヒーターを配管に巻き付け、外気温が下がっても配管内の水が凍らないよう温度を保つ仕組みです。
一方で、後付け設置には配線や固定作業が伴うため、取り付けには専門的な知識と作業が必要になります。そのため、凍結リスクが高い地域では、エコキュートを購入した販売店や施工業者に相談したうえで導入を検討すると安心です。

■蛇口から少量の水を流し続ける
比較的手軽にできる凍結対策として、夜間などに蛇口から少量の水を流し続ける方法もあります。給湯温度を「水」や「低温」に設定し、台所や浴室のお湯側の蛇口を少し開けておくことで、配管内の水が動き続け、凍結しにくくなります。

水量の目安は1分間に約200ミリリットル程度ですが、蛇口の形状や配管条件によって適切な量は異なります。実施する前に、必ず取扱説明書の記載内容を確認してください。

4.エコキュートの凍結対策が必要な配管の種類とそれぞれの対策方法

給水や給湯・風呂の配管は凍結対策が必要

エコキュートとエアコン室外機の写真

エコキュートを構成する配管のうち、特に凍結対策が必要とされるのは、給水配管・給湯配管・風呂配管の3種類です。これらはいずれも屋外を通っているため、外気温の影響を直接受けやすいという共通点があります。

給水配管と給湯配管は、貯湯タンクから蛇口へ水道水やお湯を供給するための配管です。これらが凍結すると水やお湯が出なくなり、日常生活に大きな支障が出ます。

一方、風呂配管は貯湯タンクと浴槽をつなぐ配管で、自動湯はりや追い炊き機能に使用されます。この配管が凍結すると、お風呂の自動機能や追い炊き機能が使えなくなってしまいます。

配管の種類によって凍結時の影響は異なりますが、いずれの場合も不便になることは避けられません。そのため、配管ごとの特性を理解したうえで、事前に凍結対策を行うことが重要です。

■断熱カバーを取り付ける
エコキュートの配管は基本的に断熱材で保温されていますが、さらに上から断熱カバーを取り付けることで、冷気の影響を抑えることができます。発泡スチロールや気泡緩衝材などが断熱カバーとして使われることが多く、ホームセンターで購入できるため取り入れやすい方法です。
ただし、経年劣化によって破損すると断熱効果が低下するため、定期的な点検と交換が必要になります。

■凍結防止ヒーターを取り付ける
各配管に凍結防止ヒーターを取り付ける方法も効果的です。ロープ状の電気ヒーターを配管に巻き付け、配管の温度が一定以下になると自動的に作動して凍結を防ぎます。
導入時の費用に加えて電気代がかかりますが、保温性と持続性に優れた対策といえます。一般的に、ヒーターの耐久年数は約10年とされています。

■脚部カバーを取り付ける
給湯タンクの下部には、ヒートポンプユニットや浴槽、蛇口へつながる配管が集中していますが、多くの場合は外気にさらされた状態です。
外気に直接触れると熱が奪われやすくなるため、給湯タンクの下部に脚部カバーを取り付けることで凍結リスクを抑えられます。配管を覆うことで、冷気だけでなく害虫から配管を保護する効果も期待できます。

5.エコキュートの凍結がひどい場合は無理せず修理事業者へ相談するのがおすすめ

相見積もりで優良業者を見つけましょう

エコキュートを修理する業者の写真

外気温が0℃〜氷点下の状態が続くと、エコキュートの配管などが凍結し、お湯や水が使えなくなることがあります。日常生活への影響が大きいため、状況に応じて早めに対応することが大切です。

エコキュートが凍結した場合、凍結部分にぬるま湯をかけて解凍する、もしくは外気温の上昇による自然解凍を待つといった対処法があります。ただし、ぬるま湯をかける方法では急激な温度差によって配管が破損するおそれがあり、自然解凍は時間がかかる点に注意が必要です。

凍結の範囲が広い場合や、何度も凍結を繰り返している場合は、自分で無理に対処せず修理事業者に相談する判断が重要です。専門の修理事業者であれば、状況を確認したうえで適切かつ迅速に対応してもらえるため、二次トラブルのリスクを抑えられます。

修理事業者を選ぶ際は、まず口コミを確認しましょう。評判が良い事業者を探すだけでなく、トラブルが多い事業者を避ける目的でも有効です。公式サイトに掲載されている口コミだけで判断せず、第三者が運営する比較サイトや口コミサイトもあわせて確認すると安心です。

複数の候補が見つかったら、修理費用や対応内容を比較するために相見積もりをとりましょう。相見積もりを行うことで、費用の相場や適正価格を把握しやすくなります。
また、見積もりを比較した結果、無駄な出費を抑えられる可能性もあります。相見積もりであることを伝えたうえで相談することで、費用面の調整に応じてもらえる場合もあるため、検討してみるとよいでしょう。

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