内窓で熱割れが起きる?その原因や対策について解説
公開日:2024.2.28 更新日:2024.4.22
家に内窓を設置しようと考えている方、もしくはすでに内窓を設置した方の中には、内窓について調べているうちに、内窓が熱割れするリスクを知った方もいるでしょう。
この記事では、内窓の熱割れが起きる原因や対策について解説します。
家に内窓を設置しようと考えている方、もしくはすでに内窓を設置した方の中には、内窓について調べているうちに、内窓が熱割れするリスクを知った方もいるでしょう。
この記事では、内窓の熱割れが起きる原因や対策について解説します。
内窓の熱割れとは、熱が原因でガラスにひびが入ってしまう現象を指します。
■熱割れはなぜ起こる?
ガラス内に高温の箇所と低温の箇所が発生して、温度差が生じるとガラスに負担がかかります。その負担によって、ガラスにひびが入ったり、ガラスが割れてしまったりするのです。
高温と低温の場所ができる状況は、おもに以下の2つです。
①外気と室内の温度差が大きい
②直射日光によってガラスの温度が急激に上昇した
特に冬場は外気温が低くなり、自然と外気と室内の温度差が大きくなります。地域によっては冬場に晴れの日が多くなるため、直射日光を浴びる機会も多くなります。
そのため、冬場は特に熱割れに注意が必要です。
内窓には耐熱温度があり、ある程度の熱には耐えられますが、耐熱温度を超えるほどの高温になった際に熱割れが起こるわけです。
■熱割れ予防をするうえでやってはいけないこと
熱割れを予防するのであれば、以下の行為をやってはいけません。
①カーテンやブラインドをガラスに密着させる
②座布団や置物をガラスに密着させる
③冷暖房から吹き出す空気をガラスにあてる
④ガラスにフィルムなどを貼ったり、ペンキを塗ったりする
⑤室内に熱だまりができる
大きい窓ガラスだと、気付かないうちに座布団などがガラスに密着していたり、カーテンがくっついていたりしやすいため、注意してください。
外窓ガラスにはさまざまな種類がありますが、なかには高温になって内窓の熱割れを引き起こしてしまいやすいガラスがあります。
以下の外窓ガラスは熱割れが起こりやすいため、該当するガラスを使っている方は注意してください。
・Low-E複層ガラス
Low-E複層ガラスは、Low-Eと呼ばれる金属の膜でガラスを覆っています。Low-E膜が熱を反射させるため、高い断熱性能を誇ります。外窓と内窓の両方をLow-E複層ガラスにするとさらに断熱性能が高まり、暖房にかかる電気代の節約が可能になります。
そんなメリットがある一方で、外窓と内窓がお互いに熱を反射させるため熱が溜まりやすくなり、ガラスが高温になって熱割れが起こります。
・網入りガラス
網入りガラスは、火災などでガラスが割れても破片が金網に引っかかり、飛び散るのを防ぎます。
ただし、この金網がガラス以上に熱伝導が伝わりやすい点に注意が必要です。ガラスと網が接触する箇所で熱がこもるため、熱割れの発生リスクが高まります。
・断熱シートを貼ったガラス
断熱シートを貼っておけば寒さ対策になるため、利用している家庭も多いと思われます。
ところで、断熱シートには、吸水タイプとプチプチとしたシートの2種類があるのをご存知でしょうか。
プチプチがあるシートは熱がこもりやすいため、利用する際は注意してください。
ここでは、自分でできる内窓の熱割れ対策を紹介していきます。
・直射日光対策を施す
熱割れは、直射日光によってガラスの温度が高まることで起こります。
そのため、ガラスが直射日光を浴びないように、窓の外側にすだれを設置しましょう。直射日光によるガラスの温度変化が起こりづらくなるため、熱割れの防止につながります。
また、植物で作る緑のカーテンや、日傘のように直射日光をさえぎるサンシェードを設置する方法もおすすめです。
・外窓にできる対策をおこなう
外窓がLow-E複層や網入りなど熱割れしやすいガラスである場合は、内窓を単板ガラスにすると熱割れを防げます。その際に、断熱シートを貼っている場合は剥がしておいてください。
ただし、Low-E複層や網入りガラスにもメリットがあるため、ガラスを変えるのであれば専門事業者からアドバイスをもらってからにしましょう。
・インテリアや家電の配置を見直してみる
エアコンの室外機から出る風が外窓にあたったり、冷暖房からの風が内窓にあたったりして、熱割れが起こるケースがあります。
そのため、エアコンの室外機の向きを変えたり、冷暖房からの風がガラスにあたらないよう配置しなおしたりしましょう。
ただし室外機を無理に動かすと、ガス漏れが起きる可能性があるので注意してください。また、賃貸物件であれば、室外機を動かす前にオーナーや管理会社に相談しておいてください。
ここでは、実際に熱割れが起きてしまった際の対処法を解説いたします。
ひび割れが起きたら、まずは専門事業者に修理・交換を依頼してください。専門事業者がすぐに来られる場合は、下手にいじらずに放置してください。
専門事業者が来るまでに時間がかかるようでしたら、応急処置をしましょう。
■応急処置の方法
割れたガラスに応急処置を施すのであれば、軍手や手袋を着用してください。
ひびが割れている箇所をかぶせるように、ガムテープを貼れば終わりです。
もし穴が開いているようであれば、段ボールを用意して、穴を段ボールで覆いましょう。
ガラスが散らばっているのであれば、ガラスの破片を集められるだけ集めて、自治体で決められた方法で処分してください。
怪我につながるので、無理に全部集めようとするのはやめましょう。
熱割れによってひび割れたガラスを修理・交換する際は、専門業者に依頼しましょう。
業者に依頼するのであれば、相見積もりを取って、費用相場の把握・費用やサービス内容の比較をすることをおすすめします。相見積もりでは、以下の3点を比較しましょう。
・費用
1社からの見積もりだと、その会社の費用が高いのか妥当なのかがわかりません。もし不当に費用を上げられても、気付きにくいものです。
複数社から見積もりをもらうと、どの事業者が高いのか安いのかがわかります。
・接客態度
なかには、威圧的な態度で応対して、こちらが質問をしても適当にあしらう事業者が存在しています。
費用が安くても態度が威圧的だと、ちゃんと説明をしてもらえるのかが不安です。また、トラブルになったあとにちゃんと応対してくれるかどうかわかりません。
そのため、丁寧に応対をしてくれる事業者を選ぶのがおすすめです。
・訪問日時
訪問してくれる日時ですが、事業者の予約状況で異なります。
特に冬の間は、ガラスの修理・交換事業者の繁忙期であるため、予約をしてもすぐ来てくれない可能性があります。
費用が安くても、ガラスが割れたまま数日も過ごすのは不便なものです。
もしガラスをすぐに直してほしい場合は、最短の訪問日時を聞いておきましょう。