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省エネ住宅とは?省エネ住宅かどうか判断するためのポイントについても解説

公開日:2024.11.12
省エネ住宅とは?省エネ住宅かどうか判断するためのポイントについても解説

「省エネ住宅」という言葉を聞いたことがある人も少なくないでしょう。しかし、聞いたことがあっても省エネ住宅の性能や基準について詳しく知らないという人も多いはずです。

この記事では省エネ住宅とはどのような家のことを指すのかや、省エネ住宅かどうか判断するためのポイントなども含めて解説していきます。

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1.そもそも省エネ住宅とはどんな家?

『省エネ住宅』=『快適な住宅』

運転しているエアコンの絵

環境問題や電気代などの高騰により、どれだけ住まいで使用するエネルギー消費量を抑えられるかに注目が集まっています。
特に、2050年のカーボンニュートラル達成を目指し、官民の協力のもと、技術革新や『省エネ住宅』の普及が積極的に進められています。

省エネ住宅とは、断熱性や気密性を向上させ、冷暖房のエネルギー消費を抑えられる設計がされている住宅のことです。

なぜなら、家庭でのエネルギー消費の約30%を占めているのが暖冷房だからです。
そのため、家庭における省エネルギーを促進するためには、暖房や冷房のエネルギー消費を抑えることが不可欠です。

さらに省エネ住宅は、単にエネルギー消費を抑えるだけではありません。
冬は室内の暖気が逃げにくくなっており、夏は窓からの太陽光を直接入れないように設計上の工夫がされているなど、快適に過ごせる家となっています。
また、気密性と断熱性が優れているため、エアコンの効きがよく、各部屋にエアコンを設置しなくても、少ないエアコンの台数で室内空間を快適な温度に保つことができます。
そして、防露や換気性能にも優れているので、いわゆる健康的な住宅といえるでしょう。

省エネ住宅は、電気代を抑え、そこに住む人が健康に快適に暮らすことができ、地球にも人にも優しい住宅です。

2.省エネ住宅の種類

省エネ住宅の種類は3種類

日光の写真

省エネ住宅を知るには、3つの省エネ性能を知らなければなりません。

・断熱
・日射遮蔽
・気密


この3つです。

断熱は一言でいえば、室内外の熱の伝わりを抑えること。
断熱がしっかりしている家に住むと、冬は暖房で暖められた空気を逃しませんし、室外の冷気の伝わりを軽減してくれます。そして、夏は室外の熱を室内に入れにくくなるので、快適に過ごせます。
冬は暖かく過ごすことができますし、夏は涼しく過ごすことができるため、常に室内の状態が快適であり、健康的に過ごせるでしょう。

この断熱性能を数字化したものを、UA値といい、外皮全体での平均値となります。
UA値は低ければ低いほど断熱性の高い住宅といえるので、省エネ性能が高く、快適に過ごせる家かどうかの指標となっています。

日射遮蔽は夏の間に室内に入ってくる日射量を抑えることです。
日射は室内温度が上昇するので、日射遮蔽ができていれば、少ないエネルギー量で冷房を使用することになり、電気代の軽減につながります。
熱中症が毎年のように騒がれるようになり、日射遮蔽の重要性が叫ばれています。
住宅の日射遮蔽性能は、ηAC(イータ・エー・シー)値で示されており、この数値が低いほど省エネ性能が高いといえます。

気密は住宅の部材同士の隙間を少なくし空気の流れを抑えることをいいます。
気密を数値化したものをC値といい、この数値が低いほど、隙間が少なく、気密性の高い住宅といえます。
しかし、気密性だけが高くなると、室内の空気が悪くなるという問題もあります。

断熱性と日射遮蔽、気密性すべてを高めることが省エネ住宅づくりには欠かせません。

3.省エネ住宅の補助金

補助金だけではなく税金の優遇制度も

補助金のイメージ写真

省エネ住宅は国も推進していることもあり、補助金や税金の優遇制度も実施されています。

・ZEH支援事業
・こどもみらい住宅支援事業
・既存住宅における断熱リフォーム支援事業
・長期優良住宅化リフォーム推進事業


上記の支援事業では該当する物件や家族の年齢などの条件がありますが、補助金が最高100万円給付される制度です。
新築に限定しているわけではなく、既存住宅をリフォームする場合にも補助があるので見逃せない制度といえるでしょう。

しかし、これらの制度は予算が設けられているので、上限に達した場合は予告なく、予約申請や交付申請の受付を終了することもあります。

新築の場合は、基礎工事が完了してからの申請となり、入居後の完了報告が必要とのこと。
リフォーム工事の場合は工事がすべて完了してからの申請となるので、実際には予算額に達していたため給付できないというような可能性もあるでしょう。

税金の優遇制度としては、住宅ローンの金利優遇減税制度を利用できます。
金利の優遇として、フラット35を利用する方は金利の引き下げが受けられます。

減税として、省エネ住宅を購入することで不動産取得税の控除、登録免許税の引き下げが受けられます。
省エネリフォームでは、固定資産税の減額があります。これらの控除や減税を受けるためには、確定申告をしなければなりません。

4.省エネ住宅かどうか確認する方法

「住宅性能表示制度」と「BELS(ベルス)」で確認出来る

確認のイメージ写真

省エネ住宅を選ぶことで、快適に住めるだけではなく、補助金の給付や金利や税金面での優遇措置があることが分かりました。
そこで気になるのが、省エネ住宅の基準や、気になる物件が省エネ住宅に該当しているかどうかです。

建築物省エネ法による数値的な基準が参照されます。これは、全国を8つの地域に区分することにより、気候に応じた基準値を設定しているものです。

例えば、山口県であれば、5・6・7地域に区分されており、住宅の断熱性を示すUA値は0.87となっており、日射遮蔽性能を占める基準ηAC値は2.7~3.0が基準となっているので、UA値0.87以下かつ、基準ηAC値2.7~3.0以下に該当する住宅を省エネ住宅と呼びます。

また、省エネ住宅かどうかを確認するには、「住宅性能表示制度」「BELS(ベルス)」という2つの基準があります。

・住宅性能表示制度
これは、「品確法(住宅の品質確保の促進などに関する法律)」に基づいています。この制度では、住宅の断熱性やエネルギー消費量を評価し、等級として表示します。等級が高いほど、省エネ性能が優れていることを意味します。

・BELS(建物省エネ性能表示制度)
BELSは、第三者の評価機関が住宅の省エネ性能を評価し、星1から星5までのランクで表示します。星の数が多いほど、省エネ性能が高いと評価されます。
この制度により、建物がどれだけ省エネに優れているかを一目で判断できます。

これらの基準を参考にすることで、住宅がどの程度エネルギー効率に優れているかがわかります。

5.省エネリフォームで省エネ住宅へ!

複数のリフォーム業者から見積もりをもらい、信頼できる業者を見極める

見積もり書を見比べる男女の絵

省エネ住宅は新築でなくても、リフォームで行うことができます。

既存の住宅を快適に過ごし、高騰する光熱費を抑えるために断熱リフォームを行いたいと考えられている方も多いのではないでしょうか。

省エネ住宅にするためには、断熱リフォーム日射遮蔽リフォームなどがあります。
これらのリフォームを行うことで、冷暖房効率を高めることができるため、エネルギー消費を抑えることができるでしょう。

しかし、これらのリフォームは数万円程度で済むような内容から、数百万円以上かけて建物の断熱材を追加したり、断熱方法そのものを見直したりするようなリフォームまであります。

リフォームを行っている業者に見積もりを取る際には、複数の業者に依頼するようにしてください。なぜなら、同じ内容のリフォームであっても、費用には大きな差があるからです。

もちろん、費用面だけではなく、その業者が信頼できるかどうかも見極めのポイントとなります。
対応力があるのか、レスポンスは早いのかなど、業者を決める際の決め手はそれぞれ違いがあると思いますが、比べる基準がなければ、良し悪しが分かりません。

そのほか、エネルギー消費を抑えるために、現在使用している給湯器や冷暖房機などの設備を省エネタイプのものに交換する方法もあります。

いすれにしても、省エネリフォームには費用がかかるので、複数の業者に見積もりを取るのが望ましいでしょう。

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