床下浸水の修理工程・費用相場を解説!浸水を放置するリスクや業者選びのポイントも
公開日:2025.12.2
台風や大雨の影響で床下が浸水すると、家の基礎や土台に水が入り込み、建物に影響が出る可能性があります。水が残った状態を放置するとカビの繁殖やシロアリ被害、漏電などにつながることがあり、生活に支障をきたす恐れもあります。床下は目視で状況を確認しづらいため、浸水の程度を早めに把握して必要な対処を行うことが大切です。
この記事では、床下浸水の修理工程や、自分で行う場合と業者へ依頼する場合の費用の目安を整理しています。また、放置によるリスクや、安心して任せられる業者を選ぶために確認したいポイントもまとめました。浸水被害を広げないために知っておきたい情報をわかりやすく解説します。
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1.床下浸水の修理工程とは?
排水・清掃・乾燥・消毒
床下が浸水した場合、最初に行う作業は水の排出です。
床下点検口を開け、バケツやスポンジを使って水を汲み出します。水の量が多いときは水中ポンプを使用すると効率的に排水ができ、短時間で作業を進められます。
水分が残った状態が続くと木材や断熱材が長時間湿気を帯び、腐食やカビの発生につながるため、早めの排水が重要です。
排水後は床下にたまった泥や砂、ゴミを丁寧に取り除きます。
泥が残ると悪臭や菌の繁殖の原因になるため、ブラシや雑巾でしっかりと清掃しましょう。作業中はゴム手袋やマスク、長靴を着用して安全を確保することが必要です。床下は暗く狭い場合が多いため、懐中電灯やヘッドライトで照らしながら作業を進めると効率が上がります。
清掃が終わったら、塩素系漂白剤などを希釈して床下全体を消毒します。
スプレーボトルやジョウロを使い、木材や地面にまんべんなく散布することで菌の増殖を防げます。薬剤のにおいがこもらないよう、窓を開けたり送風機を回したりして換気を行いながら作業しましょう。消毒中は薬剤が皮膚に触れないよう注意し、マスクと手袋を必ず着用します。
最後に送風機やサーキュレーターを使って乾燥を促します。
床下が閉鎖的な構造の場合は除湿機を併用するとより効果的です。晴れた日は点検口を開けて自然換気を取り入れると乾燥が進みます。乾燥には数日から1週間ほどかかることがありますが、湿気が残ると再びカビやシロアリが発生しやすくなるため完全に乾燥させることが重要です。
床下浸水の修理は体力を使う作業であり、安全対策を怠るとケガや感電の恐れがあります。無理を感じた場合は早めに専門業者へ相談し、適切な手順で復旧を進めてもらうことが安心につながります。
2.床下浸水の修理を自分で行う場合の費用相場
道具を全て買い揃えると総額50,000円ほど
床下浸水を自力で修理する場合の費用は、排水・洗浄・乾燥・消毒に使う道具や安全装備の購入費が中心となり、必要な道具をそろえるためのおおよその総額は約50,000円前後です。
金額の詳細な内訳は以下の通りです。
排水・洗浄に必要な道具と費用目安
排水や洗浄に使う主な道具は次のとおりです。
1.汚水用ポンプ(10,000円〜)
2.バケツ(1,000円〜)
3.スコップ、ちり取り(各1,000円〜)
4.泥を運ぶための一輪車(8,000円〜)
5.水まき用ホース(2,000円〜)
水量が少ない場合は新聞紙やタオル、スポンジなどでも対応できますが、浸水量が多い場合は手作業では追いつかず、ポンプの使用が効率的です。汚れを含んだ水を扱う際は汚水用ポンプを選ぶようにしましょう。
乾燥に必要な道具と費用目安
床下を乾燥させるためには次の機器が役立ちます。
・業務用の送風機またはサーキュレーター(20,000円〜)
家庭用扇風機でも代用できますが、風量が弱いと乾燥に時間がかかります。湿気が残るとカビやシロアリが発生しやすくなるため、可能であれば業務用の送風機を使うと効率的です。乾燥は数日から1週間ほどかけ、床下全体に風を循環させながら進めましょう。
安全装備・消毒に必要な道具と費用目安
床下作業は泥や汚水に触れる場面が多いため、安全装備を整えることが大切です。
1.ゴム手袋・軍手(500円〜)
2.長靴(2,000円〜)
3.防塵マスク(1,000円〜)
4.作業用カッパ(3,000円〜)
5.帽子(1,000円〜)
6.ゴーグル(1,000円〜)
7.消毒液(500円〜)
これらをそろえると1人あたり約50,000円が目安で、複数人で作業する場合は人数分の装備が必要となるため費用は増えます。
安全に作業を進めるために
準備不足のまま作業を始めると効率が落ちるだけでなく、ケガや感染症のリスクが高まります。必要な道具や装備を整え、無理のない範囲で計画的に進めることが安全につながります。
3.床下浸水の修理を業者に依頼した場合の費用相場
相場は70,000円から、作業内容によっては100万円以上かかることも
床下浸水の修理費用は、作業内容や住宅の構造、被害の程度によって大きく異なります。軽い浸水であれば10万円以内で収まることもありますが、床の解体やリフォームが必要な場合は100万円を超えるケースもあります。
ここでは、代表的な3つの作業パターンに分けて費用の目安を紹介します。
①床下点検口から作業できるケース
点検口がある住宅では床をはがさずに作業できるため、比較的費用を抑えられます。排水や清掃、乾燥、消毒といった基本工程をまとめて依頼した場合の費用は48万円から70万円ほどが目安です。
点検口がない住宅の場合は床材を一部はがす必要があり、その追加費用として約3万円がかかることがあります。
また、床下空間が狭く作業しづらい構造や、汚水に油分が混ざっているケース、断熱材の交換が必要なケースでは費用が大きく上がり、100万円を超えることもあります。被害状況を正確に把握するためにも、現地調査のうえで見積もりを取ることが重要です。
②床をはがして作業するケース
床下に人が入れない構造の場合や、床材が傷んでいる場合は床の解体を伴う作業になります。排水から消毒までの基本作業だけであれば10万円から40万円ほどが目安です。
しかし、床の再施工や家具の移動、仮住まいが必要になるケースでは100万円を超えることもあります。点検口からの作業が難しい構造や、被害が広範囲に及んでいる場合に選ばれる作業方法です。
③一部の作業のみを依頼するケース
排水や清掃を自分で行い、乾燥や消毒のみを業者に依頼する方法もあります。この場合の費用は8万円から11万円ほどが目安です。
ただし、泥や汚れが残った状態で消毒しても十分な効果が得られず、再びカビや悪臭が発生するおそれがあります。可能であれば排水から乾燥まで一括で依頼するほうが再発防止の面でも安心です。
複数の業者を比較し、費用だけでなく作業内容やアフターサービスの有無も確認しておくことが満足度の高い修理につながります。
4.床下浸水を放置するとどうなる?
基礎の腐食やカビ・シロアリの発生、漏電事故につながる
床下にたまった水を放置すると、建物の構造や安全性に大きな影響を与えます。特に注意すべきなのが、基礎の腐食、カビやシロアリの発生、そして漏電事故です。いずれも見えないところで静かに進行するため、気づいたときには深刻な被害につながる恐れがあります。
基礎の腐食
床下の水分をそのままにしておくと、木材や金属が長期間湿気を帯び、腐食や錆びが進行します。木材が内部から劣化すると家全体の耐久性が低下し、金属のプレートや釘が錆びることで構造の結合部がもろくなります。その結果、地震などの揺れにも弱くなり、住宅の安全性が損なわれる危険があります。見た目では分かりにくいため、浸水後は早めの点検が欠かせません。
カビ・シロアリの発生
暗く湿気がこもった床下は、カビやシロアリにとって最適な環境です。カビが発生すると床下だけでなく室内にも胞子が広がり、アレルギーや呼吸器への悪影響を引き起こすことがあります。また、シロアリが木材を食い荒らすと柱や土台がもろくなり、修繕には多額の費用がかかります。これらの被害は放置するほど範囲が広がるため、早めの対応が重要です。
漏電事故
床下には多くの電気配線が通っており、水が入り込むと漏電を起こす危険性があります。配線の被膜が損傷したまま通電すると感電や火災などの事故につながるおそれがあります。外見に問題がなくても油断は禁物で、浸水後は電気設備の点検を受けることが大切です。
床下浸水を放置すると、建物全体の寿命を縮める深刻な事態につながります。湿気や異臭を感じたら放置せず、早めに専門業者へ相談しましょう。
5.床下修理の優良業者は相見積もりで探すのがおすすめ
費用感や口コミを比較して選びましょう
床下浸水の修理は、複数の業者から見積もりを取り、内容と費用を比較することが重要です。被害の範囲や床下の状態によって必要な作業や費用は大きく異なり、1社だけでは料金が適正か判断しにくくなります。相見積もりを活用することで、費用の目安をつかみながら信頼できる業者を選べます。
特に確認しておきたいのは対応の早さです。床下に水分が残ったままだと木材の腐朽やカビの発生、さらにはシロアリの被害が進行する恐れがあります。被害を抑えるためにも、24時間対応や即日対応が可能な業者を選ぶと安心です。
加えて、問い合わせへの返信が早く、見積もりや施工内容を明確に説明してくれるかどうかも、信頼できる業者を見分けるポイントになります。
また、床下修理の実績が豊富かどうかも重要です。床下の構造や被害の状況は住宅によって異なるため、原因を正確に特定し適切に処置するには専門的な知識と経験が欠かせません。施工事例や過去の実績をホームページやSNSで確認できる業者であれば、作業内容や対応の丁寧さを把握しやすいでしょう。
あわせて、口コミや評判、創業年数なども参考にすると、信頼度をより確実に判断できます。
さらに、排水から乾燥、防カビ・防蟻処理まで一貫して対応できるかも確認しておきましょう。なかには水を抜くだけで作業を終える業者もありますが、それでは再び湿気や害虫被害が発生するリスクが残ります。乾燥や予防処理まで丁寧に行う業者を選ぶことで、再発防止につながります。
見積もりの金額だけで決めるのではなく、説明の分かりやすさや対応の誠実さも含めて比較することが大切です。安心して任せられる業者を選ぶことが、確実で長持ちする床下修理につながります。
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