台風で瓦が飛ばないための対策とは?強風で飛ばされる原因や対処方法について解説
公開日:2022.12.15 更新日:2024.4.15
毎年5月から10月にかけて迎える台風シーズン。
テレビなどで、台風によって屋根の瓦が飛ばされる映像を見ると、自分の家は大丈夫かな…?と不安になる方も多いかと思います。
今回はそんな台風で瓦が飛ばないようにするための対策についてご紹介します。
毎年5月から10月にかけて迎える台風シーズン。
テレビなどで、台風によって屋根の瓦が飛ばされる映像を見ると、自分の家は大丈夫かな…?と不安になる方も多いかと思います。
今回はそんな台風で瓦が飛ばないようにするための対策についてご紹介します。
台風で瓦が飛ばないための対策を行うにあたって、まず瓦が引き飛ばされるメカニズムを知っておく必要があります。
台風で瓦が飛ぶ要因は次の通り。
・内部からの風
瓦は屋外にあることから内部による影響を受けないと思われるかもしれませんが、実際には内部から来る風で吹き飛ばされてしまうこともあります。
例えば、台風による強い風で家の窓ガラスが割れていたとします。すると自宅内に外からの風が吹き込むようになり、中から風が瓦を押し上げていくのです。
・瓦の周りに隙間ができている
瓦以外にも屋根を構成している資材として、棟板金や破風板などがあります。
こうした資材は施工時の作業ミスや経年劣化などが原因で隙間ができてしまうことがあります。
その資材に出来た隙間から風が入り込むことで気圧差が生まれるようになります。そうした気圧差でだんだんと瓦が押し上げられるようになり、飛ばされることになります。
こうしたことから、台風で瓦が飛ばされないようにするには、瓦はもちろんその周辺にある資材もしっかりと対策しておく必要があります。
台風が接近してきている状況ですと、既に手遅れになる可能性があります。屋根を構成する資材に問題があればすぐに対処しておくようにしましょう。
瓦をはじめ屋根を構成している資材は台風で飛ばされることがあるので、周辺に被害を及ぼした場合の責任の所在を考えておく必要があります。
基本的に自然災害による被害によって損害賠償が生じることはありません。
しかし、住宅に住んでいる人に不注意があったと認められると、損害賠償責任につながります。
瓦が経年劣化しているにもかかわらず交換していなかった、被害状況から考察して自然災害のみに原因があるとは考えられない、といった理由で損害賠償請求を受けることになります。
ただし、普段から屋根の補修管理をきちんとしていて、台風への対策も行なわれていたことが証明されれば、損害賠償請求を回避することができます。
回避方法としては、瓦の補修や交換をしたことがわかる専門業者の施工完了報告書や作業報告書などを提出しておくことで損害賠償に発展しなくて済みます。
他にも台風が接近する前に瓦が台風で飛ばないための対策がなされていると分かるような写真があると、証拠として認めてもらえます。
瓦をはじめ台風による屋根のトラブルは多く、個人間で迅速な解決を目指すのはとても難しいです。
こうしたことから、万が一瓦が飛ばされて被害が発生した場合は弁護士に相談するのが望ましいです。
台風によって屋根が飛ばない対策として瓦を活用されることに疑問を感じている方もいらっしゃるかもしれません。
たしかにテレビのニュースでは災害が発生した際に瓦が崩れている映像が流れることがあり、自然災害に対してあまり強いイメージを持たれないでしょう。
しかしこうした災害は瓦が要因になっているわけではなく、瓦を構成する際の施工や瓦の種類が要因になっていることが多いです。
そこでおすすめしたいのが防災瓦。
台風をはじめとした自然災害に強い機能を持つ瓦であり、高温で焼き上げて作ることから耐久性にも優れています。
災害に強い秘密はその構造にあります。瓦同士をかみ合わせ、瓦と瓦がきちんと固定するようになっています。
実際に震度7クラスの地震を想定した実証実験でも、防災瓦がきちんとそのままの状態を維持できていることが証明されています。
さらに防災瓦の良いところは色落ちしにくいこと。サビつきにくいこともあり、通常の瓦よりも定期的に再塗装する頻度を抑えることができます。
この他、防災瓦は新しいガイドラインに沿った工法により製造されているため、安心して使い続けることができます。
住宅の屋根瓦に問題がある場合は、防災瓦への変更を検討してみましょう。
台風で瓦などの資材が飛ばないための対策をしっかりやっておくことが大切です。
主な対策としては次の通り。
・屋根の修理をしておく
瓦はもちろん、屋根自体に問題がある場合でもきちんと修理しておきましょう。ごく一部の資材が飛ばされるだけでも、周りにある資材が飛ばされてしまうリスクが高まります。
経年劣化していたり、壊れていたりする箇所がないかどうか確認しておく必要があります。
・雨戸やシャッターを閉める
前述したように、台風で窓ガラスが割れていると内部からの風で瓦が押上られてしまうことがあります。
そのため、窓ガラスが割れた時のことを考えて、台風が接近する前に家の雨戸やシャッターを閉めておきましょう。
もしご自宅の窓に雨戸やシャッターが付いていなければ、窓に板を打ち付けておくと窓ガラスを保護することができます。
・飛来しそうなものをしまう
外に物干し竿や植木鉢など、台風によって飛ばされそうなものがあれば安全な場所にしまっておきます。
これらのものが飛来すると、瓦に損害を与える可能性があります。
・防止ネットを貼る
最近ではホームセンターなどで屋根瓦飛散防止ネットが販売されています。使い方は屋根の上にかけるだけなのでとても簡単です。
台風によって飛ばないために瓦の対策をしたい時に気になるのがその費用。屋根瓦を修理してもらいたい時はいくらかかるのでしょうか。
一般的な修理費用は工事を行う範囲にもよりますが、おおよそ150,000~200,000円。屋根瓦全体を新しくしたい場合は1,500,000円ほどかかります。
また、瓦のズレなどちょっとした補修をしてもらう場合は50,000~60,000円になります。
さらにこれ以外にも深夜や早朝など時間外での割増賃金や業者の出張費用も別途加算されます。
ただし、屋根の修理をお得に行う方法があります。
一つは無料見積もりを活用すること。
業者による見積もりでは具体的な作業内容とその費用の詳細を知ることができます。
内訳をきちんと確認しておくことで、作業後に不要なオプション費用が追加される心配をしなくて済みます。
業者から提示された金額に納得できない場合は、その場でお断りすることもできます。
最低でも3社以上から見積もりをとっておくことで、お住まいのエリアで一番安い業者を見つけられます。
もう一つは火災保険を活用すること。
台風で瓦が損害を受けた場合は火災保険による補償が受けられます。
保険会社の商品ごとに具体的な補償範囲や金額が異なるので、適用する際にはきちんと確認しておきましょう。