棟板金トラブルに関する情報
公開日:2021.11.2 更新日:2024.4.11棟板金の故障事例や原因、対策や修理相場を解説します。棟板金は屋根の棟の部分を支える重要な部品ですが、板金のため、風や温度による収縮の影響を受け、徐々に釘が浮き、場合によっては板金が吹き飛んでしまうことがあります。棟板金が吹き飛んでしまうと、そこから雨が侵入するため、早めの対処が大切です。この記事では棟板金の故障事例や原因、対策、修理相場を解説します。
棟板金の故障事例や原因、対策や修理相場を解説します。棟板金は屋根の棟の部分を支える重要な部品ですが、板金のため、風や温度による収縮の影響を受け、徐々に釘が浮き、場合によっては板金が吹き飛んでしまうことがあります。棟板金が吹き飛んでしまうと、そこから雨が侵入するため、早めの対処が大切です。この記事では棟板金の故障事例や原因、対策、修理相場を解説します。
棟板金の故障事例としては台風で吹き飛んでしまうことが多いでしょう。
棟板金はスレートやトタン、ガルバリウム鋼板などの屋根材で工事した場合に使われます。昔の屋根の場合はトタンが使われていましたが、現在ではガルバリウム鋼板が使われることが一般的です。
トタンの場合は屋根塗装が必須で雨漏れが起こりやすいことがネックでしたが、ガルバリウム鋼板を採用したことでそのような事態は大幅に少なくなりました。
ガルバリウム鋼板はトタン屋根より耐久性が向上し、塗装のメンテナンスも不要です。ただし、棟板金は材料に関わらず台風や風の影響を強く受けてしまいます。
棟板金は釘で押さえられているのですが、風の影響で徐々に浮き上がり、最終的には飛ばされてしまいます。天候や施工条件によってどの程度影響を受けるのかは一概には言えませんが、いずれはそのようなトラブルが起こるでしょう。
棟板金の浮きや外れはいずれは起こってしまうものですが、定期的に状態を確認することで、釘の浮きなどにすぐに気づけます。早めに異変に気づき対処することで、被害や修理費用を押さえられるでしょう。特に台風で棟板金が吹き飛んでしまうことが多いため、点検は台風が増える前の6月までを目処に行うのがおすすめです。
棟板金が浮く原因は経年劣化もありますが、木下地の劣化が原因としては大きいでしょう。
棟板金は木下地に対して釘を使って固定されます。この木下地がしっかりしているうちはそう簡単に釘がゆるむということは少ないでしょう。
ただし、木下地が劣化していると事情が少し変わります。木下地は経年劣化や雨水の侵入で腐食すると、劣化し、耐久性が大幅に低下します。その結果釘の固定の役割が十分に果たせなくなり、簡単に抜けてしまうのです。
特に劣化した棟板金により雨水が進入しているような場合はこのような現象が起こりやすくなります。また棟板金が熱膨張を起こしてしまうことも、原因の1つです。
熱膨張とは気温の気温の変化により板金が収縮する現象のこと。温度が上がれば板金が膨張し、下がれば収縮します。その結果、釘もその影響を受け、徐々に抜けはじめます。
棟板金の木下地は雨水さえ侵入していなければ、簡単に腐食することはありません。しかし、釘が上記の要因によってゆるんでいるのを放置した場合、雨水が釘穴から侵入し、腐食してしまいます。そのため、棟板金が浮く、吹き飛んでしまうのを避けるためには、こまめに点検し、釘を適切な状態に保つことが大切です。
棟板金の浮きを防ぐためには、定期的に点検し、浮きがない状態を作ることが大切です。棟板金は屋根の中でも常に厳しい環境にさらされており、年月が経過すると、釘が浮くのはどうしても避けられません。
ただし、釘が浮いたからと言ってもすぐに吹き飛ぶわけではなくトラブルにすぐ発展するわけでもないでしょう。
放置していた場合釘の穴の隙間から雨水が侵入することで、木下地の劣化を招きます。その結果、棟板金が浮きやすくなり、トラブルになる可能性も高まるのです。
しかし、釘がゆるみ板金が浮いていることに気づいたら早めに対処することで、棟板金のトラブルは大幅に押さえられるでしょう。そのため、数年に1度点検をすることがおすすめです。
数年単位で確認すれば、問題に気づけることも多く、腐食が進行する前に対処できるでしょう。棟板金を交換する場合は木下地ではなく、樹脂下地を利用することがおすすめです。費用がかかるため、棟板金がしっかりと固定されているのであれば、無理に入れ替える必要はありませんが、樹脂製のものであれば、雨水で腐食することはなく棟板金が浮くことをより抑えられるでしょう。
棟板金の補修は簡易的な補修であれば3万円、交換の場合は約10万円〜20万円前後が大まかな相場です。棟板金が浮いている程度など、軽微な損傷の場合は3万円以内で対処できるでしょう。
棟板金の浮きを補修する場合は、釘の打ち込みとコーキングを行います。具体的には浮いている釘をハンマーで打ち込み、打ち込んだ部分にコーキングを充填します。
コーキングを打つことで、釘が浮くのを抑えるだけではなく、雨水の侵入を防げるため、棟板金の状態が長持ちするようになるでしょう。
これだけ聞くと、人によっては「自分でもできそう」と考える場合もありますが、それはおすすめできません。
屋根作業は危険を伴う上、不慣れな人が作業をすると、屋根を傷つけてしまう可能性があります。そのため、棟板金の補修は屋根業者に任せましょう。
棟板金の交換の場合は棟板金の量にもよりますが、大まかに10万円~20万円ほどかかります。棟板金の一部のみなどの場合はもう少し費用が抑えられるかもしれません。棟板金だけではなく、下地の交換まで行う場合は全体的にもう少し費用がかかります。
この記事では棟板金が故障する事例、原因、対策、修理相場について解説しました。
棟板金は常に厳しい環境に置かれているため、定期的な点検をしておかなければ、後々の対処が面倒になります。そのため、被害が大きくなる前に、点検を行い、早めの対処を行うことが大切です。
この記事を参考に棟板金の状態を定期的に確認し、大切な屋根を長持ちさせましょう。