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鍵の種類にはどんなものがある?特徴を解説【シリンダー錠編】

公開日:2022.2.16 更新日:2024.4.2
鍵の種類にはどんなものがある?特徴を解説【シリンダー錠編】

鍵と一口に言ってもその形状や特徴は幅広く、メリットやデメリット、複製にかかる費用まで大きく異なっています。

この記事では一般住宅で使用されることが多いシリンダータイプの鍵の種類や特徴を詳しく紹介します。

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シリンダー錠とは?

シリンダー錠は住宅の鍵の主流!ディスクシリンダーとピンシリンダーは防犯性能に不安あり

シリンダー錠の写真

シリンダー錠とは、鍵穴と円筒の2つで成り立つ鍵の仕組みの鍵のことで、いくつか種類があります。

シリンダー錠の円筒は外筒と内筒で構成され、適切な鍵を差し込むと内筒が回転し、かんぬきが動く。これにより扉の開閉ができる仕組みになっています。

最も主流な鍵ですが、その鍵にはいくつか種類があり、その形によって防犯性能は大きく変わります。

シリンダー錠の種類は以下の通りです
・ディスクシリンダー錠
・ピンタンブラー錠
・ディンプルシリンダー錠
・マグネットタンプラーシリンダー錠
・ロータリーディスクタンブラー錠

この中でもよく使われていたのは、ディスクシリンダー錠やピンタンブラー錠です。ただし現状では防犯性能が低くピッキングが容易なため空き巣に狙われやすいため、今ではあまり使われていません。

現在ではディンプルシリンダー錠が主流になっていますが、古い住宅ではピンシリンダー錠やディスクシリンダー錠が使われている可能性も。

もし防犯性能に不安がある場合にはそれ以外のシリンダー錠に変更するのがおすすめです。

空き巣が1件の侵入に試みる時間の平均は5分程度だと言われています。ディスクシリンダー錠やピンシリンダー錠の場合には、それ以下の時間で簡単に突破が可能ですが、ディンプルシリンダー錠にするとその難易度は大幅に上昇し、空き巣に狙われにくくなります。

ただし玄関以外にも窓など侵入経路はあるため、防犯性能をより高めるためには玄関だけではなく、家全体で防犯性能に不安があるところはないか、人目につきにくいところはないか確認しておくのがおすすめです。

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ディスクシリンダー錠とは?

ディスクシリンダー錠はかつて主流だったもののピッキングが簡単!

5本の鍵の写真

ディスクシリンダー錠はピッキングの技術が生まれる前に特に主流だった鍵です。真ん中にくぼみがあり、両側にギザギザが入っていることが特徴です。

ピッキングの概念が広まる前までは、鍵を破壊して開けることが難しかったため、十分な防犯性能を発揮していました。ですが、ピッキングの知識が広まると同時に、解錠が容易になり、防犯性能が著しく下がってしまうように。

そのため現在では信用するに足る防犯性能を備えてはいません。ピッキング防止機能が内蔵されており、防犯性能を高めたものもありますが、残念ながらその仕組みもピッキング防止に有効な対策にはなりませんでした。

現在ではディスクシリンダー錠は製造中止になっているため、新しい家で使われることはありませんが、古い家の場合にはそのままディスクシリンダー錠が使われている可能性はまだまだあります。

防犯性能を気にするのであれば15,000円程度で防犯性能が高いディンプルシリンダー錠に交換することができるため、鍵を交換してもらうことも選択肢になるでしょう。

メリットとしては、構造がそれほど難しくない分、複製が容易なことです。現在の鍵は精度が上昇した分、鍵が削れたり磨耗したりすると、鍵が回らなくなる可能性も出てきました。さらに精度が高い鍵は鍵業者でも複製に技術が必要なため費用が高額になり、精度が悪いと複製下書きが回らないなんてトラブルもありました。

これに対してディスクシリンダー錠は、少々鍵が削れてしまっていても問題なく使用することができ、複製も1000円程度で作ることが可能です。

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ピンタンブラー錠とは?

ピンタンブラー錠はかつて主流だったが、防犯を考えるなら交換がおすすめ

キーホルダーのついた鍵の写真

ピンタンブラー錠はディスクシリンダー錠と同じくかつて主流だった鍵の一つです。ピンシリンダー錠と言われることもあります。

鍵のギザギザが片面にのみあり、形がピンのように見えることからそう呼ばれています。住宅の鍵だけではなく机の引き出しの鍵やロッカーに使われることもあります。

現状ピッキングで3分とかからずに解錠できてしまうため、防犯性能は高くありません。

そんなピンタンブラー錠にもメリットはあります。ディスクシリンダー錠と同様少々磨耗しても使用可能で複製も容易なことです。複製費用も安く抑えられます。

ピンタンブラー錠から鍵の防犯性能を向上させるのであれば、シリンダー錠を防犯性が高いディンプルシリンダー状に交換するか、補助錠を導入することがおすすめです。

シリンダーの交換は費用が10,000円以上かかるため、少しでも費用を抑えたいのであれば、補助錠を利用するのがよいでしょう。住宅用としては使われていませんが、今でもシンプルな構造のため、引き出しなどの簡易的な鍵には利用されています。

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ディンプルシリンダー錠とは?

ディンプルシリンダー錠は現在の主流!価格も安く防犯性能も高い

ディンプルシリンダー錠の写真

ディンプルシリンダー錠は鍵の表面にディンプルというくぼみのある鍵のことです。くぼみの数が多くピッキングが現状ほぼ不可能なため防犯性能が高い鍵です。

かつてピッキング技術が使われはじめたとき、それまで主流だったディスクシリンダー錠やピンシリンダー錠は容易にピッキングできたため、その被害の件数が2000年と1990年代のピッキング被害の件数が100倍以上増えたということからもその容易さが伺えます。ですが、ディンプルシリンダー錠が本格的に広まると、その被害の件数は半分以上減少しました。

このことから、ディンプルシリンダー錠の高い防犯性が証明されていると言えるでしょう。ただしディンプルシリンダー錠にも質の良し悪しがあるため、鍵のメーカーにも注意しましょう。

鍵のメーカーで有名なものは以下のものがあります。

・MIWA
・ゴール社
・KABA社
・WEST

上記の鍵であれば、ディンプルシリンダー錠の質としては間違いありません。ディンプルシリンダーなどの鍵と比べて構造が複雑な分、複製にも費用がかかる点もデメリットです。

ディンプルシリンダー錠は防犯性能が高い鍵ですが、だからと言って空き巣の被害に合わないとは言い切れません。防犯性能を高めるためには他の侵入されうる要素については対策しておきましょう。
・窓の鍵に補助鍵を導入する
・センサーライトを導入し夜でも誰かが来たことをわかるようにする
これらの対策がおすすめです。

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マグネットタンブラーシリンダー錠とは?

マグネットタンブラーシリンダー錠はピッキング不可能!ただし保管方法に注意

鍵を持っている木の人形の写真

マグネットタンブラーシリンダー錠は、ディスクシリンダー錠やピンシリンダー錠と異なり、ピンやディンプルではなくマグネットの磁力を使って、シリンダーを回す仕組みになっている鍵のことです。

鍵の見た目もギザギザを入れる必要がなく、すっきりしておしゃれな見た目になるのが特徴。この鍵は磁石を使っているため、ピッキングで鍵を回すことができません。

鍵なしで開けるには、特殊な装置を使ってシリンダー内部の磁石の噛み合わせをチェックする必要があります。

装置を準備するのが難しく、仮に準備できても解錠には多大な時間もかかるため、セキュリティ制は抜群です。

住宅の鍵はもちろん、バイクのシャッターキーやコインロッカーにも使われています。

デメリットとしてはマグネットタンブラーシリンダー錠は、管理の仕方に注意が必要なことがあるでしょう。鍵には磁石が使われているため、PCや携帯電話を近くに置くと故障してしまう可能性があります。さらに鍵に使われている磁石が取れてしまい扉を開けられなくなってしまうなんて可能性も。

中にはマグネットタンブラーシリンダー錠と、ディンプルシリンダー錠の仕組みを組み合わせることで、よりセキュリティ性能を高めたものもあります。マグネットタンブラーシリンダー錠は複製に特殊な機械が必要なため、複製できない鍵業社も少なくありません。見た目のおしゃれさやセキュリティ性の高さが魅力の鍵ですが、鍵の紛失だけではなく、マグネットが取れないよう丁寧な扱いを心がけてください。

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ロータリーディスクタンブラー錠とは?

ロータリーディスクタンブラー錠はディスクシリンダーの後継品。セキュリティ性は高い

3本の鍵の写真

ロータリディスクタンブラー錠は、ディスクシリンダーの後継品の鍵で、見た目もディスクシリンダー錠と同じ作りのギザギザの鍵です。

鍵の見た目には違いがないものの、ディスクシリンダーよりもピッキングが極めて難しい鍵になっています。その秘密はシリンダーの内部にあるタンブラーの構造にあります。

ロータリーディスクシリンダー錠は正しい鍵が挿入されたときにタンブラーが回転しロックを解除する仕組み。ピッキングでは針金でピンの形を正確に読み取ることは難しく、勘を頼りに解錠している側面が強いです。ロータリーディスクタンブラー錠の場合は鍵穴を正確に読み取ってアプローチしなければ解錠されないため、勘だけを頼りにするピッキングで解錠される可能性は極めて低いと言えるでしょう。

中にはシリンダー内部の凸凹にダミーがあるものもあり、より難しくなっているものも。さらに取り付けも容易なため住宅や商業施設にも利用されています。

ディスクシリンダー錠と同じ作りになっているため、複製が簡単でかつ費用がかからないのもメリットです。ディンプルシリンダーのように近年の鍵は、作りが複雑なものが増えているため、複製にも費用がかかってしまうものが少なくありません。ですがロータリーディスクタンブラー錠では、その心配は無用です。

ただし複製は簡単だということは、もし鍵を入手されると簡単に合鍵が作れてしまうということでもあります。鍵はくれぐれも無くさないようにしておきましょう。

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