ドアクローザーは自分で修理・交換できる?手順や気をつけるポイントを解説
公開日:2023.8.30 更新日:2024.4.22
ドアの開閉を補助してくれるドアクローザーですが、経年劣化などによって調子が悪くなることも。
この記事では、自分で修理や交換をする際に必要な道具や、作業の手順を解説します。
また、業者に頼む際の費用相場などについてもまとめているので、ぜひ参考にすてみてください。
ドアの開閉を補助してくれるドアクローザーですが、経年劣化などによって調子が悪くなることも。
この記事では、自分で修理や交換をする際に必要な道具や、作業の手順を解説します。
また、業者に頼む際の費用相場などについてもまとめているので、ぜひ参考にすてみてください。
玄関ドアなどの上部に取り付けられたドアクローザー(長方形の本体とアーム)ですが、普段はなかなか意識しない存在かもしれません。
このドアクローザーは別名ドアダンパーとも呼ばれ、ドアの安全な開閉を保つ役割があります。
ドアクローザーがなくてもドアはもちろん開閉できますが、これがあることによってドアが勢いよくバタン!と閉まることを防ぎ、閉じる際も扉がゆっくりと閉まるようになるのです。
この閉まる速度はドアクローザーのネジによって調整可能であり、こうした機能の他にも大きな荷物の搬入の際などにドアを開いた状態で固定できるといった機能もあります。
このような機能を持つドアクローザーですが、毎日の利用で何度もドアを開閉することで経年劣化を起こし、故障してしまうケースもあります。
その理由は、内部のネジが開閉のたびに少しずつ緩み、調整役の機能を果たさなくなってしまうためです。こうなると、ドアの開閉スピードを調整できず、いつもゆっくり閉まっていたドアがバタン!と閉まってしまう状態になります。
指や足などを挟んでしまうなどの怪我につながる恐れがあるので、なるべく早く修理しましょう。また、修復不可能の場合は新品に交換する必要があります。
ドアクローザーが故障すると、ドアの開閉スピードが調整できなくなるため、早急に修理する必要があります。
修理や交換が必要となるのは、「ドアがきちんと閉まらない、開きにくい」「開閉時にギーギーと音が鳴る」「ドアクローザーから油が漏れている」といった症状の時です。
以下に、ドアクローザーが故障する原因や、修理方法についてまとめました。
・経年劣化
ドアの開け閉めを繰り返すことでネジや油圧の機構などがサビて劣化し、開閉時にギーギーと音が鳴ってスムーズに動作しないといった状態になることがあります。
この場合はリングや可動部にグリスなどの潤滑剤を注入することでスムーズに開閉できるようになります。
ただし潤滑剤でも改善しない場合、寿命がきている可能性があるため、ドアクローザーの交換が必要です。
・日常的なドアの開閉で負荷がかかっている
内部の油圧ダンパーやスプリングの許容範囲を超えた力で無理に開け閉めしていると、負荷により故障することがあります。
閉じる速度が遅く、ドアを閉める際に力を込める必要がある場合は、ドアクローザーの側面にある速度調整ネジでドアの開閉速度を調整すると良いでしょう。
・油漏れ
スピード調節弁を回しすぎることで、ネジが取れて油が漏れることがあります。
ドアにまで油が漏れだしている場合は油漏れを起こしているため、ドアクローザーを交換する必要があることを覚えておきましょう。
ドアクローザーには主にスタンダード型、パラレル型、コンシールド型の3種類のタイプがあります。
ドアクローザーを交換する際は既存のドアクローザーと同じ種類のものを用意する必要があります。
そのため、まずは自宅のドアクローザーがどのタイプのものか把握しましょう。
以下に、それぞれのドアクローザーの特徴を解説します。
・スタンダード型
スタンダード型はドアを引く側の面に取り付け可能なタイプのドアクローザーです。
玄関ドアの場合、基本的に外開きとなるため、スタンダード型は室外に取り付けられることになります。そのため、外気の影響を受けやすく経年劣化しやすいという特徴があり、最近ではあまり採用されないタイプです。
・パラレル型
パラレル型はスタンダード型と逆に、ドアを押す面に取り付けられるタイプのドアクローザーです。
玄関ドアの場合も室内側に取り付けられるため、外気の影響を受けにくく経年劣化がスタンダード型ほど早くありません。また、ドアの可動域が広く、180度近く開くことができる点もメリットです。
そのため、現在のマンションやアパートといった集合住宅では、パラレル型が採用されているケースがほとんどです。
・コンシールド型
コンシールド型はドアの上框の内部に本体が収納されており、ドアが閉じていると本体やアームが見えないため、美観を損ねないという特徴があります。
通常のドアクローザーはどうしても本体やアームが露出しているため、これらが気になる方はコンシールド型を検討してみましょう。
自分でドアクローザーを交換する際に必要な道具や手順について解説します。
交換の際はドアクローザーのタイプが「パラレル型」か「スタンダード型」かを確認し、既存のドアクローザーと同じタイプを用意しましょう。
交換作業に必要となる工具は以下です。
・軍手
・ドライバー
・定規(L字型のもの)
・ネジゆるみ止め剤
作業の大まかな手順は以下の通りです。(※詳細は各ドアクローザーによって異なるため、必ず説明書をご確認ください)
▼ドアクローザーの取り外し手順
1.既存のドアクローザーの、アーム連結部分のネジを外す。(ない場合は省略)
2.ブラケット(アームを固定する土台のパーツ)のネジを外す。
3.ドアクローザー本体の取り付けネジ(ドアに近い側のネジ)を外す。
4.ドアクローザー本体を取付板からスライドして外す。
5.取付板のネジを外し、取付板を取り除く。
▼ドアクローザーの取り付け手順
1.ネジにゆるみ止め剤を塗り、ブラケットを取り付ける。
2.ドアクローザー本体の取り付けの説明書に従い、決められた寸法(ドア上枠から取付穴の中心までの距離)を測って、使用する取付孔を調べる。
3.2で測った寸法に適した取付孔を使って取付板を取り付け。
4.本体の固定用金具を取り付け。
5.ドアクローザーの本体にアームを取り付け。
6.ドアクローザー本体を固定用金具に取り付け、固定用のネジを締める。
7.本体とブラケットのアーム同士を連結し、リングとネジで固定する。
自分でドアクローザーの修理や交換をするのが難しいと感じたら、専門の事業者に依頼するのが良いでしょう。
ご自身で行う作業と違い、修理や交換作業の経験が豊富な業者であれば、失敗のリスクが低く、正確な作業が期待できます。
ただし、ドアクローザーが外れたり扉が開かなくなったりしたからといって焦って手当たり次第に業者に依頼してしまうと、高額な作業費を請求する悪徳業者に出会う恐れがあるため、注意が必要です。
一般的なドアクローザーの修理、交換費用の相場は以下の通りですので参考にしてください。
・ドアクローザー修理:10,000円~30,000円
・ドアクローザー交換:30,000円~60,000円(部品代込み)
この他に、業者によっては出張見積もり費やキャンセル料、早朝や夜間の特別費用などがかかるケースもあります。
はじめのうちにトータルでいくらかかるかを確認し、曖昧な状態で作業に入らないように注意しましょう。
複数の業者に見積もりをしてもらう「相見積もり」をすることで、作業費用の相場感や作業内容がつかみやすくなります。
後々トラブルに発展しないためにも。適切な料金でしっかりと作業してくれる業者に依頼するようにしましょう。