水道管の破裂で火災保険は使える?補償範囲と適用のポイントを解説
公開日:2025.1.10
水道管が破裂した際に火災保険が適用されるかどうかは、被害の内容によって異なることをご存知でしょうか。
この記事では、水道管の破裂に対して火災保険が補償される範囲や、家屋形態によって異なる点についても紹介します。
水道管が破裂した際に火災保険が適用されるかどうかは、被害の内容によって異なることをご存知でしょうか。
この記事では、水道管の破裂に対して火災保険が補償される範囲や、家屋形態によって異なる点についても紹介します。
水道管が破裂したとき、火災保険が使える場合が2つあります。
1つ目は、寒さで水道管が凍って破損してしまうケースです。
このときは「凍結水道管修理費用保険金」という特約が火災保険に付いているかどうかが重要です。付いていれば修理費用が補償されますが、付いていないと自己負担になってしまいます。
2つ目は、凍結で破裂した水道管から水が漏れ出して、家の中が水浸しになってしまうケースです。
床や壁、天井がビショビショになってしまった場合は、火災保険の「水漏れ被害」で補償してもらえます。
火災保険で水漏れ被害として補償される具体的なケースは、以下の通りです。
・水道管や排水管の事故が原因で発生した漏水や放水による水濡れ被害
・マンションやアパートなど集合住宅で、他の住戸で起きた事故が原因の漏水や放水による水濡れ被害
ただし、ここで気をつけてほしいのが、水道管自体の修理費用については、凍結が原因の場合しか補償されないということです。
凍結以外で水道管が壊れた場合は、水漏れによる被害は補償されても、水道管の修理代は自己負担になります。
火災保険は、自然災害による被害を補償するための保険です。そのため、自然災害以外の原因で水道管が破裂した場合は、火災保険の適応外となります。
例えば、地面の下に埋まっている水道管や、家の中を通っている配管が古くなって破裂した場合は、自然災害とは関係がないので保険対象外になります。
戸建ての持ち家の場合、水道管は所有者の財産に該当するため、正しく管理する責任があります。そのため、水道管の老朽化による破損については、自己責任となります。
特に戸建ての持ち家の方は要注意です。地面の下の水道管工事は高額なお金がかかります。また、古くなって壊れた場合以外でも、お風呂の水を出しっぱなしにしてしまったような不注意による水漏れも保険は使えません。
そのため、定期的なメンテナンスがとても大切になります。
また、大雨で床下が水浸しになるような被害は「水害」という別のカテゴリーになるので、普通の火災保険では対応できないことも覚えておいてくださいね。
賃貸のお部屋で水道管が破裂してしまった場合、一般的には入居者側の負担になります。
特に寒い地域では冬の凍結による破裂が起きやすいので、凍結対策を行うのも入居者の責任になります。
ただし、賃貸住宅で水道管が破裂した場合は火災保険の「借家人賠償責任保険」が使える場合もあります。
なお、管理会社や大家さんにより対応が異なりますので、水道業者を呼ぶ前にまずは管理会社や大家さんに確認の連絡を入れてください。
分譲マンションの場合、共用部分であれば管理会社や大家さんが修理費用を負担してくれますので、まずは管理会社に連絡しましょう。
専用部分に配置された水道管であれば修理費用は自己負担になりますので、火災保険が適用されるか確認しましょう。
分譲マンションでの火災保険には、「水漏れ補償」や「水道管凍結修理費用保険」と共に、大切なのが「個人賠償責任保険」です。
これは、水漏れが起きて下の階のお部屋に被害を与えてしまった時に必要な補償です。ご自身の火災保険に含まれているか、一度確認しておくと安心ですよ。
火災保険を使用する場合は、提出書類として「見積もり書」の準備も必要です。見積もり書の作成に時間がかかる場合がるので、早めに水道業者に依頼をしておくことをおすすめします。その際には『火災保険を使いたい』旨を伝えておくとよりスムーズに進むでしょう。
それと同時に、加入している保険会社にも『水道管が凍結して破裂したので、保険を使いたい』と連絡を入れておきましょう。
また、火災保険の申請を行う際には、以下の情報を問われ、後ほど申請書類に記入する必要があります。そのため、事前に以下の内容を整理しておくとスムーズですよ。
・契約者名
・保険証券番号
・損害が発生した日時や状況
・損害の状況(範囲で記載すれば問題はありませんので、深く考えすぎる必要はありません)
水道管が破裂してしまったら、やはりプロに頼むしかないです。でもどんな業者さんを選べばいいか迷いますよね。
そこで、信頼できる業者さんを選ぶための3つのポイントをご紹介します。
1つ目は料金です。
配管工事はどうしてもお金がかかってしまいます。部分的な修理なら1~2万円くらいで済むこともありますが、配管を全部取り替えるとなると30万円以上かかることも。
相場から外れて高すぎたり、逆に安すぎたりする業者さんには要注意です。料金システムがシンプルで分かりやすいところを選びましょう。
2つ目は実績です。
「安いから」という理由だけで、あまり実績のない業者さんに頼むのは危険かもしれません。修理後のトラブルを避けるためにも、「年間どのくらいの修理をしているのか」をチェックしてください。
多くの業者さんは、ホームページで実績を公開していますよ。
3つ目は口コミです。
大手の業者さんなら、たいてい口コミが見つかるはずです。実際に修理を依頼した方の感想を読むと、その業者さんの良い点も悪い点も分かりやすいですよね。
ただし、口コミも完全に信用せず、いろんな情報を見比べて判断するのがおすすめです。
地元で活動している水道業者さんは、地域での評判がとても大切です。悪い評判が立たないよう丁寧に対応してくれることが多いので、業者さんを選ぶ時の参考にしてください。