トイレの詰まり解消にハンガーを使うのはNG!?3つの注意点
インターネット上にはハンガーを使ってトイレの詰まりを解消する方法が紹介されているものの、実際に試す前に押さえておきたいリスクが3つあります。
- かえってトイレの詰まりが悪化する場合がある
- 便器を傷つける可能性がある
- コーティングが剥がれる可能性がある
ここではハンガーを使う際の代表的な注意点を順番に確認していきましょう。
かえってトイレの詰まりが悪化する場合がある
ハンガーを使ったトイレの詰まり解消は、状況によっては症状を悪化させる原因になります。詰まりの原因物に対してハンガーを差し込むと、引き出すどころか奥へ押し込んでしまうケースが多いためです。
詰まりの原因物が排水管のS字カーブを越えてしまうと、家庭での解消はほぼ不可能になり、配管工事レベルの対応が必要となるリスクがあります。
特にトイレットペーパー以外の異物(おむつ・生理用品・スマートフォンなど)が詰まっている場合、ハンガーで突くことで詰まりがより深い位置に進んでしまう恐れがあるため、安易な使用は控えるのが安心です。
便器を傷つける可能性がある
ハンガーは金属製のため、便器の陶器部分を傷つけてしまう可能性があります。便器の素材は陶器(セラミック)が一般的で、衝撃には弱いのが特徴です。
金属ハンガーで強くこすったり突いたりすると、便器表面に細かい傷が入り、汚れが溜まりやすくなるだけでなく、最悪の場合はひび割れにつながります。
ひび割れが発生した場合は修理ではなく便器交換が必要となり、本体・工事費を含めて10万円〜20万円ほどの出費が発生することもあります。詰まり解消の数百円を惜しんで便器交換に至っては本末転倒になるため、力加減には十分配慮しましょう。
コーティングが剥がれる可能性がある
近年のトイレには汚れが付きにくくなる特殊コーティングが施されており、ハンガーでこするとコーティングが剥がれる場合があります。
コーティングが剥がれると、本来の防汚性能が失われ、尿石や水垢が短期間で付着しやすくなるのが大きなデメリットです。一度剥がれたコーティングは家庭で再施工することができず、専門業者による再加工も基本的には対応していません。見えない部分とはいえ、便器の寿命に直結する要素のため、最初から強くこすらないように意識するのが最適です。
ハンガーを使っても詰まりが解消されないケース
ハンガーは万能な解消グッズではなく、状況によっては詰まりがまったく解消されないケースもあります。
- トイレットペーパーや排泄物以外の異物が詰まっている場合
- トイレの詰まりの原因がわからない場合
それぞれ解説します。
トイレットペーパーや排泄物以外の異物が詰まっている場合
ハンガーが効果を発揮するのは、水に溶けやすいトイレットペーパーや排泄物が詰まっている場合に限られます。スマートフォン・おもちゃ・生理用品・おむつなどの異物が詰まっている場合、ハンガーで取り除くのは現実的ではありません。
これらの異物は水に溶けず、形も様々なため、ハンガーで引っかけるよりも押し込んでしまう可能性のほうが高くなります。手で直接取り出す方法もあるものの、無理に押し込めば取り返しのつかない事態を招くため、業者への相談が安全な選択肢です。
トイレの詰まりの原因がわからない場合
詰まりの原因が特定できないままハンガーを使うのは、症状を悪化させる典型的な失敗パターンです。トイレの詰まりは便器内だけでなく、排水管の奥や屋外の汚水桝(おすいます/排水を一時的にためる屋外の点検口)で起きていることもあります。そのため、原因を見極めずに作業するのは危険です。
原因が排水管の奥にある場合、ハンガーが届く範囲は限られており、根本的な解決にはなりません。むしろ素人がハンガーを突き入れることで配管を傷つけ、修理費用が高額になることも珍しくないため、原因不明のときは無理をしないのが賢明です。
トイレットペーパーの詰まりが原因ならハンガーで解消できる
ハンガー使用にはリスクがある一方で、トイレットペーパーが原因と特定できている場合に限り、応急処置として有効な手段になります。ここでは具体的な手順と、安全に作業するためのポイントを順番に確認していきましょう。
ハンガーで詰まりをとる方法
ハンガーでトイレットペーパーの詰まりを解消する手順は、針金ハンガーを変形させて使う方法が一般的です。作業前に止水栓を閉めて、便器内の水位を下げてから始めるのが、便器周辺の水浸しを防ぎ安全に作業を進める最大のポイントになります。
具体的な手順は以下の通りです。
- 止水栓を時計回りに回して給水を締め、便器周囲にビニールシートや新聞紙を敷いて汚れ対策を行う
- ゴム手袋・マスクを着用して衛生面に配慮する
- 針金ハンガーを引き伸ばし、先端をフック状(U字)に曲げる
- ハンガーの先端に布やタオルを巻き、便器表面の傷つきを防ぐ
- ハンガーをゆっくり排水口に差し込み、抵抗を感じたら「引き出す」イメージで動かす
- 詰まりが取れたと感じたら、バケツで少しずつ水を流して確認する
5分以上試しても改善しない場合や、原因が特定できない場合は、これ以上の自己対応は中断して業者に相談するのが確実です。無理に作業を続けると、便器交換や配管修理など想定外の費用負担につながる恐れがあります。
ハンガー以外でトイレの詰まりを解消する方法
ハンガーが手元になかったり使うのが不安だったりする場合は、別の方法で詰まり解消を試せます。家庭にある道具や市販品を使った具体的な解消方法を、5つ紹介します。
- ラバーカップ(スッポン)を試してみる
- お湯を流す
- パイプクリーナーを使う
- 洗剤を使ってみる
- 業者に依頼する
各解消方法の特徴を比較すると、以下のようになります。
ラバーカップ(スッポン)を試してみる
ラバーカップはトイレの詰まり解消で最も定番の道具で、空気の力で詰まりを引き出します。
ラバーカップは「押し込む」ではなく「引き抜く」動作が詰まりを解消するコツです。
和式用と洋式用があるため、自宅のトイレに合った形状のものを選びましょう。1,000円前後で購入でき、ホームセンターやスーパーでも手に入ります。ただし、繰り返し詰まる場合は配管の奥に原因がある可能性が高く、ラバーカップでは限界があるため業者への相談が確実です。
お湯を流す
お湯を流す方法は、トイレットペーパーをふやかして詰まりを溶かす効果が期待できます。
40〜50度のぬるめのお湯が最適で、熱湯は便器を傷める原因となるため絶対に使用しないのが鉄則です。
便器の水位が高くないことを確認したうえで、バケツに溜めたお湯を高い位置から少しずつ流し込みます。1〜2時間ほど放置すると、トイレットペーパーがふやけて自然に流れる場合が多いです。急いで何度も流すと水位が上がりあふれる恐れがあるため、ゆっくり試しましょう。
関連記事:トイレの詰まりはお湯で直る!?完全に詰まりをとる方法も紹介
パイプクリーナーを使う
パイプクリーナーはトイレ用の薬剤で、詰まりの原因物を化学的に分解してくれる便利アイテムです。
液体タイプは便器内の水位が低いとき、粉末タイプは水位が高いときに適しているため、状況に応じて使い分けましょう。
使用時はゴム手袋とマスクを着用し、十分換気することがおすすめです。強アルカリ性の薬剤が多いため、酸性洗剤と混ぜると有毒ガスが発生する危険があります。
関連記事:トイレの詰まりにパイプユニッシュは効果なし!詰まりの原因を根本的に解消する方法
洗剤を使ってみる
家庭用の中性洗剤や重曹・お酢を使って詰まりを解消する方法もあります。
重曹(カップ1/4)と酢(カップ1/2)をトイレに入れ、お湯を注いで30分〜1時間放置するのが基本の手順です。
化学反応で発生する泡が、軽度の詰まりやヌメリを浮かせて流れやすくしてくれます。食器用洗剤を100ml程度便器に入れ、お湯を流す方法も軽度の詰まりに有効です。ただし強力な詰まりには効きにくいため、応急処置として使うのが現実的といえます。
関連記事:トイレ詰まりに効くおすすめの洗剤とは?使用時の注意点や解消されない時の対処法も紹介
業者に依頼する
自分で対応しきれない詰まりは、専門の水道業者に依頼するのが確実な選択肢です。業者は専用の機材(高圧洗浄機やローポンプなど)を使うため、家庭で取れない奥の詰まりも一度の作業で解消できます。
作業時間は30分〜1時間程度が目安で、軽度の詰まりであれば即日解消されることがほとんどです。夜間や休日も対応している業者が多いため、急なトラブルにも依頼しやすいのが特徴になります。依頼前に料金体系を確認しておくと、想定外の費用を防げます。
トイレの詰まりを業者に依頼するメリット
自分で対応するか業者に依頼するか迷っているとき、業者依頼の具体的なメリットを知っておくと判断しやすくなります。
- 確実に修理してもらえるため無駄な修理費用がかからない
- 時間を無駄にせずに済む
- すぐに駆けつけてくれる
費用・時間・対応スピードの3つの観点から、業者依頼ならではの利点を紹介します。
確実に修理してもらえるため無駄な修理費用がかからない
業者に依頼する最大のメリットは、原因に応じた的確な修理を一度で済ませられる点です。
自分で修理を試みた結果、便器を傷つけたり配管を破損させたりすると、追加の修理費用や便器交換費用が発生してしまいます。
業者は原因を正確に特定したうえで作業するため、無駄な工程がなく結果的に費用を抑えられます。作業前に見積もりを提示してくれる業者を選べば、想定外の高額請求も防げるため安心です。
時間を無駄にせずに済む
詰まり解消を自分で試すと、何時間もかけて結果が出ないケースが少なくありません。
業者に依頼すれば作業自体は30分〜1時間程度で終わるため、貴重な休日や仕事中の時間を節約できるのが大きなメリットです。
仕事や家事で忙しい方ほど、自分で時間を消費するよりも業者にまかせるほうが合理的な選択といえます。解消できなかった場合の精神的なストレスや、汚水処理の負担も軽減可能です。
すぐに駆け付けてくれる
水道まわりのトラブルを扱う業者の多くは、地元密着型のサービスを展開しています。地域に拠点を構える業者であれば、最短30分〜1時間で自宅へ駆け付けが可能なため、緊急時に頼れる心強い味方です。
24時間365日体制で動いている業者も多く、深夜や早朝の急な詰まりにも柔軟に対応してもらえます。電話一本で来てくれるため、自分で道具をそろえる手間もかかりません。迅速な駆け付けがもたらす安心感は、自己対処では得られない業者ならではの強みといえます。
トイレ詰まりはハンガーよりも業者に頼って確実に解消しよう
トイレ詰まりはハンガーで解消できる場合もあるものの、便器を傷つけたり詰まりを悪化させたりするリスクが伴います。原因がトイレットペーパーと特定できる場合に限り応急処置として使えますが、それ以外のケースでは業者への相談が安全で確実な選択肢です。
ハンガー以外にもラバーカップやお湯、パイプクリーナーなど自分で試せる方法はあります。ただし繰り返し詰まる・原因が特定できない・異物が原因のいずれかに当てはまる場合は、迷わず業者に依頼するのが最短ルートです。
EPARKくらしのレスキューでは、お住まいの地域に対応した水道業者の情報を掲載しているため、急なトイレ詰まりでも安心して相談できます。無理せず確実に解消したい方は、ぜひ参考にしてみてください。