蛇の駆除は市役所に頼める?自分でできる対処法と専門事業者の選び方
公開日:2025.11.7 更新日:2025.12.2
自宅に蛇が入り込むと驚いてしまい、「市役所で駆除してもらえるのでは?」と思う方もいるでしょう。しかし、多くの自治体では蛇の駆除に対応していないのが実情です。
この記事では、市役所へ相談できるケースとできないケースの違いや、自分で安全に対処する方法、必要に応じて業者へ依頼する判断基準をわかりやすく解説します。
自宅に蛇が入り込むと驚いてしまい、「市役所で駆除してもらえるのでは?」と思う方もいるでしょう。しかし、多くの自治体では蛇の駆除に対応していないのが実情です。
この記事では、市役所へ相談できるケースとできないケースの違いや、自分で安全に対処する方法、必要に応じて業者へ依頼する判断基準をわかりやすく解説します。
自宅の庭や敷地内で蛇を見かけると、市役所に駆除を依頼できるのではと考える方もいますが、多くの自治体では蛇の駆除や捕獲には対応していません。
理由として、蛇は鳥獣保護管理法で守られている野生生物であり、有害鳥獣としての扱いではないため行政が駆除を行う対象に含まれていないことが挙げられます。地域の生態系を構成する生き物で、ネズミなどの小動物を捕食しバランスを保つ役割を持つ点も背景にあります。
毒を持つマムシやヤマカガシであっても行政の対応は同じで、危険性を理由に市役所が駆除することは基本的にありません。多くの蛇は一時的に姿を見せても餌を求めて自然と移動する習性があるため、無理に近づかず静かに距離を取ることが重要です。特に種類がわからない場合は刺激せず様子を見るほうが安全です。
どうしても駆除が必要な状況であれば民間の駆除業者へ依頼する方法がありますが、費用は全額自己負担となり出張費なども発生します。依頼を検討する際は、料金体系を事前に確認しておくことが安心につながります。
市役所自体が駆除を行うことはありませんが、相談窓口として助言を受けられる場合があります。例えば、蛇を見かけた際の安全な対処法や、敷地に近づけないための環境整備(草むらの手入れ・餌となる小動物の駆除など)についてアドバイスを受けられることがあります。
また、一部の自治体では、害虫・害獣の駆除を行う専門事業者や団体を紹介してもらえる場合もあります。どうしても蛇が居座って困っている場合は、地域の市役所(環境課や生活衛生課など)に問い合わせてみるとよいでしょう。
市役所に駆除を依頼できないとなると、どう対処すべきか迷う方もいるでしょう。
まず知っておきたいのは、蛇は基本的に人間を襲うことがほとんどなく、騒いだり近づいたりしなければ自然にその場を離れることが多い点です。庭や敷地内で蛇を見かけた場合は、できるだけそっとしておくのが安全で、時間が経てば餌を探して別の場所へ移動していくため急いで対処する必要はありません。
ただし、家の中に入り込んだ場合やどうしてもすぐに追い払いたい状況では、いくつか効果的な方法があります。
前提として絶対に素手で触らないことが重要で、常に蛇との距離を十分に保ちながら対応してください。
長い棒やほうきを使って遠くから誘導する方法は比較的安全で、ホースで水をかけるのも有効です。
さらに大きな音を立てることや市販の忌避剤を使う方法も、蛇が嫌がって離れやすくなる手段として知られています。
・素手で触ったり捕まえようとしたりしない
蛇は、たとえ無毒の種類であっても、身の危険を感じると防衛反応として噛みつくことがあります。特に、マムシやヤマカガシなどの毒蛇に噛まれた場合、命に関わる危険があります。どんな蛇であっても、絶対に素手で触ったり捕まえようとしたりしてはいけません。安全な距離を保ち、その場から静かに離れましょう。
・許可なく殺傷することは避けるべき
蛇は「鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律(鳥獣保護管理法)」の対象外ですが、むやみに生き物を殺傷することは倫理的にも望ましくありません。
さらに、殺そうと近づく行為は、蛇を刺激して反撃される危険があります。自分や周囲の安全を最優先に考え、蛇を追い詰めたり攻撃したりしないことが大切です。
・むやみに騒いで蛇を刺激しない
大きな声を出したり、棒や石を投げたりすると、蛇が驚いて攻撃的になるおそれがあります。多くの蛇は本来おとなしい性質で、こちらから何もしなければ自ら立ち去ることがほとんどです。焦らず、静かにその場を離れて距離を取ることが最も安全な対処法です。周囲の人がいる場合も、落ち着いて冷静に行動を促しましょう。
蛇との遭遇を避けるためには、蛇が好む環境を作らないことが最も重要です。日頃からできる簡単な予防策を実践し、蛇が寄り付きにくい住環境を整えましょう。小さな工夫でも、継続して行うことで効果が高まります。
蛇は外敵から身を隠せる場所を好み、特に草むらや茂みは格好の隠れ家となります。庭の草が伸び放題になっていると、蛇が潜むリスクが高まります。定期的に草刈りを行い、植木の剪定をして見通しの良い状態を保ちましょう。地面が見渡せる環境を作ることで、蛇が安心して近づけなくなり、自然と侵入を防ぐ効果が期待できます。
蛇は主にネズミなどの小動物を餌としています。家や庭の周囲にネズミが生息していると、それを狙って蛇が近づいてくることがあります。殺鼠剤や捕獲器などを活用し、蛇の餌となるネズミを減らすことが効果的な予防策です。また、ゴミを放置したり、ペットの餌を屋外に置いたままにするとネズミを呼び寄せてしまうため、清潔な環境を維持することも大切です。餌場をなくすことが、蛇を遠ざける第一歩になります。
蛇は体が柔らかく、わずかな隙間からでも家の中に侵入できます。エアコンの配管や換気扇のまわり、基礎部分のひび割れなどを定期的に点検し、異常があれば早めに補修しましょう。金網やパテ、発泡ウレタンなどを使って隙間を塞ぐと効果的です。特に床下や倉庫、物置の通気口まわりは盲点になりやすいため注意が必要です。侵入経路を断つことで、蛇が家の中に入るリスクを大幅に減らせます。
日本に生息する蛇の多くは無毒ですが、中には強い毒を持つ危険な種類もいます。万が一に備え、代表的な毒蛇の特徴を知っておくことは非常に重要です。見た目の特徴を覚えておくことで、遭遇した際に冷静な判断がしやすくなります。
ヤマカガシは比較的大人しい性質を持ちますが、奥歯に強い毒を持つ危険な蛇です。特に関東地方の個体では、体の側面に赤と黒の鮮やかな斑紋が交互に並ぶのが特徴です。水辺や田んぼ、湿地帯を好み、主にカエルなどの両生類を捕食します。見た目が美しいため誤って近づく人もいますが、決して手を出したり捕まえようとしたりしてはいけません。
マムシは日本を代表する毒蛇で、出血毒という強力な毒を持っています。全体的に体が短く太く、頭部が三角形であるのが特徴です。胴体には「銭形(ぜにがた)」と呼ばれる楕円形の模様があり、落ち葉の中などで見分けにくいこともあります。攻撃的な性質を持つため、見かけたらすぐに距離を取り、安全な場所に避難することが大切です。咬まれた場合は自力で移動せず、すぐに救急要請を行ってください。
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アオダイショウは日本で最もよく見かける無毒の蛇で、人間に害を与えることはありません。全長は1〜2.5メートルほどで、体色はオリーブ色がかった褐色。毒蛇であるヤマカガシやマムシのような鮮やかな模様がなく、体全体が比較的滑らかです。ネズミを捕食する益蛇として知られ、人家の屋根裏や倉庫にも現れることがあります。危険は少ないですが、<
自分で対処するのが難しい場合や、家の中に入り込むなど危険性が高いケースでは、専門の駆除事業者に依頼することが最も安全で確実な方法です。ここでは、業者に依頼するメリットや費用の目安について解説します。
専門の駆除事業者は、蛇の生態や種類に関する知識を持ち、安全かつ迅速に駆除を行うプロフェッショナルです。毒蛇かどうか判断できない場合でも、専門家が的確に見極め、専用の捕獲道具を使って安全に作業を進めます。さらに、駆除後には再発防止のためのアドバイスや侵入経路の点検も行ってくれるため、長期的に安心できる環境を整えられます。自分や家族の安全を守るためにも、無理をせず専門家に任せる判断が重要です。
蛇の駆除費用は、蛇の種類や出現場所、地域、作業内容によって異なりますが、一般的な相場は約20,000円前後です。屋根裏や床下、壁の中など特殊な場所での作業が必要な場合は、別途追加料金(数千円〜1万円程度)が発生することもあります。また、夜間や休日の緊急対応では割増料金が設定されている場合もあります。依頼前には必ず複数社から見積もりを取り、料金と作業内容を比較することが大切です。信頼できる事業者を選ぶことで、費用面・安全面ともに納得のいく対応が受けられます。
蛇の駆除を依頼する際は、料金だけで判断せず、安全性と信頼性の高い事業者を見極めることが重要です。まず確認したいのは、公式サイトなどに掲載されている実績や対応エリア、施工事例です。過去にどのような駆除を行ってきたかをチェックすることで、技術力や対応力を把握できます。特に「ヘビ駆除」「害獣駆除」など専門分野に特化した業者は、種類の判別や再発防止の提案が的確です。
次に確認したいのが、資格や許認可の有無です。例えば「動物取扱業」や「害虫・害獣防除業」といった登録を受けている事業者は、一定の知識と衛生管理の基準を満たしているため安心できます。また、地域の自治体や公的機関に登録されている業者であれば、トラブルが発生した際も相談しやすいでしょう。
そのほか、見積もりの際は作業内容と費用の内訳が明確に示されているかを必ず確認しましょう。「一式」など曖昧な表記のまま契約するのは避けるべきです。事前説明が丁寧で、質問に対して誠実に答えてくれる業者は信頼度が高いといえます。さらに、実際に電話で問い合わせた際の対応スピードや態度も重要な判断材料です。
最後に、口コミや評判も参考になります。Googleマップや比較サイトなどで実際の利用者の声を確認し、「対応が早い」「説明が丁寧」「料金が明確」といった意見が多い事業者を選ぶと安心です。万が一に備えて、夜間や休日でも対応可能かどうかもチェックしておきましょう。信頼できる専門事業者を選ぶことで、危険な蛇の被害を最小限に抑え、安全な住環境を長く維持することができます。
蛇に遭遇した場合、市役所は原則として駆除を行いませんが、安全な対処法についてのアドバイスを受けられることがあります。まずは慌てず、蛇を刺激しないように静かにその場を離れることが最も重要です。間違った行動をとると危険を招くおそれがあるため、落ち着いて行動しましょう。
自分で蛇を追い払うのが難しい場合や、家の中に入り込んだ、毒蛇の可能性があるなど身の危険を感じる状況では、ためらわずに専門の駆除事業者に相談しましょう。市役所では駆除は行わないものの、地域の専門業者や関係機関を紹介してもらえることもあります。安全を最優先に、決して無理をせず、プロの判断に頼ることが大切です。
日頃から蛇が好む環境を作らないことが、遭遇を防ぐ最も効果的な対策です。庭の草刈りや剪定を定期的に行い、見通しの良い状態を保つことで蛇が隠れにくくなります。また、家の周囲にネズミなどの小動物がいないよう清潔な環境を維持することも重要です。日常的な環境整備が、蛇を寄せ付けない最善の予防策といえるでしょう。