シロアリ駆除にホウ酸は効かない?効果が期待できない理由と対策方法を解説
公開日:2024.6.19
シロアリ対策用の薬剤としてホウ酸を見かけたことはあるでしょうか。ホウ酸はシロアリの対策方法の一つとして知られていますが、実際にどれくらい効果があるのかご存じない方も多いと思います。
この記事では、シロアリ対策にホウ酸が使われる理由や、実際の効果について解説していきます。
シロアリ対策用の薬剤としてホウ酸を見かけたことはあるでしょうか。ホウ酸はシロアリの対策方法の一つとして知られていますが、実際にどれくらい効果があるのかご存じない方も多いと思います。
この記事では、シロアリ対策にホウ酸が使われる理由や、実際の効果について解説していきます。
ホウ酸がシロアリ対策に使用される大きな理由の一つは、その予防効果が長期間持続するためです。
一般的な殺虫剤は時間がたつと効果が薄れますが、ホウ酸は分解されにくく、効果が半永久的に続くとされています。
ホウ酸は物質そのものが劣化しにくく、湿気や熱にも強いというメリットもあります。
また、ホウ酸を一度家屋の木材に浸透させると、木材内部に吸収され、シロアリにとって毒性を持つ状態が長時間続きます。
環境への影響も比較的少なく、人体やペットに対しても低毒性です。一般的な農薬や殺虫剤と比べてホウ酸の安全性は高く、とくに家庭環境に適しています。
このように、ホウ酸はシロアリ予防の手段として非常に効果的であり、長期的な予防効果は他の殺虫剤にはない特徴といえるでしょう。
ホウ酸はシロアリ対策に有効ですが、その効果は駆除ではなく、予防に限定されます。
ホウ酸は防腐剤としての役割があり、木材に対して腐朽菌やカビを防ぐ効果があります。しかし、ホウ酸はシロアリに対する殺虫剤としての効果は認められていません。
これはホウ酸の特性上、ホウ酸塩を含む木材をシロアリが食べることにより、シロアリに毒性を与えるからです。ホウ酸の表面を歩くだけでは効果が期待できないのです。
strong class="marker">そのため、ホウ酸を使用してもシロアリが既に家に侵入している場合、その効果はほとんど発揮されないでしょう。
また、ホウ酸は水に溶けやすいという性質を持っているため、雨や湿気の多い環境では効果が持続しにくいです。
屋外はもちろん、屋内であっても湿気の多い場所ではホウ酸が流れ出てしまうため、持続的な効果を期待するのは難しいでしょう。
ホウ酸はシロアリの予防策としては有効といえますが、駆除する場合は以下の薬剤が効果的です。
・ネオニコチノイド系薬剤
・合成ピレスロイド系薬剤
・フェニルピラゾール系薬剤
・ホウ素系薬剤
・IGR剤(脱皮阻害剤)
これらの薬剤はシロアリに対して直接的な毒性を持ち、高い駆除効果を発揮します。シロアリを駆除する場合は、このような薬剤や専門業者のサービスを利用することが望ましいといえるでしょう。
ホウ酸はシロアリに有効な薬剤として知られていますが、いくつかのデメリットも存在します。
ここでは主なデメリットについて解説します。
・利用する場所が限られる
ホウ酸はシロアリに直接接触させる必要があるため、シロアリの活動場所や経路を特定する必要があります。さらに、ホウ酸は湿気や水に弱いため、外部環境の影響を受けやすい場所には適していません。
たとえば外壁や屋外の木材には適用が難しく、雨や湿気で効果が低下する可能性もあります。
これにより、ホウ酸の利用場所が限定されるのです。
・人体に有害
ホウ酸の使用には、安全性の確保が必須です。普通に使用する分には問題ありませんが、誤って摂取した場合、吐き気や嘔吐、腹痛、下痢などの症状を引き起こします。特に小さな子供やペットがいる家庭では十分に注意する必要があるでしょう。
このようにホウ酸をシロアリ対策として利用するには、デメリットを理解したうえで適切な対策を講じることが重要です。
デメリットを踏まえたうえで使用することで、効果的なシロアリ対策が可能になります。しかし、それでも効果が見られない場合は、他の手段を検討することをおすすめします。
シロアリの予防・駆除を効果的に行うためには、プロの業者に依頼することをおすすめします。
業者に依頼した場合、まず家屋の全体を詳しく調査し、シロアリの種類や侵入経路、被害の状況を特定してくれるでしょう。
調査は専用の機器や技術を用いて行われるため、目に見えない部分まで徹底的にチェックします。
シロアリは木材の内部を食害するため、表面上は問題がないように見えても、内部が深刻な状態になっていることもあるでしょう。
これらの調査結果に基づいて、業者は最適な駆除方法を提案してくれます。ホウ酸もその一つですが、状況によっては効果が期待できない場合もあります。その際には、他の効果的な薬剤や方法を提案してくれるでしょう。
また、業者はシロアリの再発防止策も提案してくれます。たとえば、シロアリの侵入経路を遮断するために、防虫剤の塗布や、湿気対策としての換気システムの設置といった処置などです。
さらに、定期的な点検やメンテナンスを行うことで、シロアリの再侵入を未然に防げます。シロアリ駆除・再侵入防止を成功させるためには、専門知識と豊富な経験が欠かせません。
自分だけでの対応は難しい部分もあるため、業者の専門知識を活用してシロアリの被害から家を守りましょう。
シロアリ駆除を安く済ませるコツは、複数の業者から相見積もりを取ることです。
業者によって費用やサービス内容が異なるため、相見積もりを取ることで最適な選択ができます。
以下は、相見積もりを取る際のポイントになるので、ぜひ参考にしてください。
・費用
まずは費用のチェックをしましょう。シロアリ駆除の料金体系は業者ごとで異なるため、同じ予算内でより効果的な駆除サービスを受けるために、コストパフォーマンスの良い業者を選ぶことが重要です。
・信頼性
妥当な費用だと判断したら、業者の信頼性を確認しましょう。シロアリ駆除は一度の施工で終わらず、定期的なメンテナンスの必要な場合が多いです。
業者の対応や説明の丁寧さ、保証内容などを確認し、具体的な駆除方法や使用する薬剤の種類についても確認すると良いでしょう。
・対応速度
業者の対応速度も重要です。シロアリの被害は放置すると拡大するため、迅速な対応が求められます。業者の対応速度や施工までのリードタイムを確認し、迅速に対応してくれる業者を選びましょう。
相見積もりは、少なくとも3社以上の業者から見積もりを取ることをおすすめします。
時間と手間はかかりますが、結果的にはコストを抑えつつ、効果的なシロアリ駆除を実現するための最善の方法です。