1. ヌートリアの習性を理解しよう
ヌートリアの習性は夜行性、水辺で生活している、温厚な性格など
この害獣の習性として最初に紹介するのは性格についてです。例えば同じ害獣のイノシシでしたら、恐怖でパニックになり突進してくることがあります。毎年テレビなどでも数多くの被害が報告されていますね。しかし、ヌートリアは基本的に穏やかな性格をしていますので、人に噛みついたりすることは稀です。
ヌートリアの習性で次に紹介するのは夜行性であること。日が沈んでくると徐々に活動を始め、日が昇る前には巣穴に戻ります。巣穴は溜め池などの縁にあり、草をかき分けないと外から見えることはありません。
そして、被害がここまで急激に増えている要因が、驚異的な繁殖力です。一匹のヌートリアが1年で産む子供の数は5匹程度。生まれた子どもが半年経つと出産できるようになりますので、ネズミ算的に増えていきます。
その他の習性としては大食いであること。体長は60㎝くらいですが、一回の食事でイノシシにも匹敵するくらいの量をたいらげます。
この害獣の習性として最後に紹介するのが、穴を掘って巣を作ることです。立派な歯と爪で水面と土手の境目に大きな穴を掘ります。
後ほど詳しく紹介しますが、実はこの習性が一番厄介で、穴をたくさん掘られた土手は耐久性が低下してしまい、少しの水の増加で決壊することがあります。
2. ヌートリアによる被害事例①
ヌートリアによる被害では溜め池が決壊した事例も報告されています!
この害獣の被害事例として最初に紹介するのは、農業用の溜め池の決壊です。
先ほどの習性でも紹介した通り、ヌートリアは水面との境目に穴を掘ることが非常に上手な動物です。しかも、一家族でひとつの穴を使用しますので、個体数が増えるとそれだけ穴の数も増えるということになります。知らず知らずのうちに堤塘の強度が低下してしまい、限界に達すると突然決壊します。
溜め池が決壊すると、その下にある田んぼや畑が水浸しとなり、収穫前の農作物が全てダメになってしまいます。事前にわかっていれば対策を講じることもできます。しかし、ヌートリアによってできた穴は見えにくいので、気づいた時には決壊していたケースもあります。
ヌートリアの足跡には特徴がありますから、畑や田んぼ、小川、溜め池の付近で見つけた時には、早急に対処するよう専門の業者に連絡して下さい。
この害獣によるその他の被害といえば、水辺の生態系の破壊でしょう。さまざまな昆虫や魚などが水辺で育ちます。ヌートリアがそれらを食べてしまうことで、サイクルが崩れ、いずれは絶滅してしまう個体も数多くなるでしょう。特に固有種はその数自体が少なく繁殖力も弱いので、簡単にいなくなってしまいます。
3. ヌートリアによる被害事例②
ヌートリアによる被害は水草だけでなく、稲や野菜などの農作物も対象です!
この害獣による主な食害は水生植物です。植物と聞くと直接人間には被害がないように感じますが、先ほども紹介したように生態系が崩れ、トンボなどの固有種が絶滅してしまいます。
さらにヌートリアは水草が無くなると、田んぼや畑に侵入して稲や野菜を食べ始めます。ヌートリアは大きくて丈夫な歯を持っており、ビニール製のネットなどは簡単に食い破りますし、仮に鉄製のフェンスでも土の部分を掘って侵入します。
2016年に農林水産省が発表したデータによると、ヌートリアによる被害は農作物285t、被害金額6,546万円となっています。2008年の被害額が12,000万円ですから、徹底した対策の効果は確実に表れており、今後も減少する見込みです。
しかし、一部の地域(岡山県など)では依然としてヌートリアによる食害が後を絶ちませんので、もしも発見した場合はエリアを絞って駆除していく必要があります。
ただし勝手に箱罠などを仕掛ける行為は、鳥獣保護法や外来生物法に触れる可能性がありますので、自治体や専門業者に相談して下さい。
元々は日本人が毛皮と食肉目的で南米から輸入したものが野生化しているだけですので可哀想なことですが、被害を減らすためには仕方がない事でもあります。
4. ヌートリアの被害を解決するために必要な費用とは?
ヌートリアによる被害を解決する費用は平均20,000円!
この害獣による被害を解決するための費用ですが、駆除方法によって異なりますので個別に紹介します。
まずはじめに、箱罠を設置して自分でヌートリアを捕獲する場合の費用は、15,000円~100,000円です。箱罠をどこにおいても捕獲できるというものでもありません。まずはヌートリアの通り道を発見するためにカメラが必要になります。そのカメラ代金が10,000円~90,000円、箱罠を購入する費用が10,000円~50,000円です。
また、ヌートリアを捕獲・駆除するには、狩猟免許を取得するか、自治体へ申請をして講習を受ける必要があります。
次に紹介するのは、畑に侵入されないために必要な費用です。やはり効果的なのは電気柵と防獣ネットの併用でしょう。外周200mの畑でしたら60,000円、100mの場合は28,000円前後です。これは商品代金だけですので、施工を業者に依頼すると別途費用が発生します。
ちなみにこの害獣の駆除を業者に依頼した場合の費用は平均20,000円です。ただし、成功報酬ではありませんので、依頼した時点で料金が発生します。
とはいえ駆除専門の業者はヌートリア捕獲のプロですから、自分で罠を仕掛けるよりは被害の解決率は上昇します。
ヌートリアを捕獲した後で、出張費や雑費、追加費用などを請求してくる業者が、ごく一部ですが存在します。料金トラブルを避ける上でも契約内容を事前にしっかりと確認しておきましょう。
5. ヌートリアの被害情報まとめ
ヌートリアによる被害についての情報のまとめとポイントのおさらい
この害獣を放っておくと溜め池が決壊したり、田んぼの畔が崩れたりする被害に発展することがあります。
ヌートリアは年に4~6匹前後の子供を産みますから、発見したら早めに対策して下さい。基本的にはおとなしい動物ですが、怯えて噛みついてくることがあります。
本格的に対策するのであれば、電気柵やネットで畑を囲い、箱罠で捕獲しましょう。その際は専門の業者にお任せすることをお勧めします。