エコキュートとエコジョーズの違いとは?主な特徴や選び方について
公開日:2023.10.10 更新日:2024.4.22
お風呂を焚いたり、冬に手洗いをしたりと、さまざまなところで使われる給湯器。中でもエコキュートとエコジョーズはどちらも人気があり、導入の際に迷われる方もいらっしゃるかと思います。
今回はエコキュートとエコジョーズの違いについて解説していきます。
お風呂を焚いたり、冬に手洗いをしたりと、さまざまなところで使われる給湯器。中でもエコキュートとエコジョーズはどちらも人気があり、導入の際に迷われる方もいらっしゃるかと思います。
今回はエコキュートとエコジョーズの違いについて解説していきます。
エコキュートとエコジョーズの最大の違いは、使用する燃料です。エコジョーズはガスを燃料にお湯を沸かす給湯器ですが、エコキュートは電気を燃料とする給湯器です。
それぞれの具体的な仕組みの特徴は次の通りです。
エコキュートは、熱を移動させるヒートポンプ技術を使用して、大気中の熱を水に移動させることでお湯を沸かす環境にやさしい電気給湯器です。
エコキュートは、「ヒートポンプユニット」と「貯湯ユニット」の2つに分かれています。
ヒートポンプユニットは、空気から熱を取り込んでお湯を温める装置であり、貯湯ユニットは温めたお湯を保存するタンクです。
ヒートポンプユニットには、熱を取り込むための「熱交換器A」、熱を水に移すための「熱交換器B」、そして「圧縮機」と呼ばれる部品が含まれています。
これらの部品はパイプで連結され、パイプ内には「冷媒」と呼ばれる特殊な物質が循環しています。この冷媒が、空気から入った熱を運び、お湯を沸す役割を果たしています。
それでは、ヒートポンプユニット内でお湯を沸す仕組みを順番に見ていきましょう。
1.最初に、外部の空気を取り込みます。「熱交換器A」で空気熱を冷媒に乗せます。
2.次に、熱を乗せた冷媒はパイプを通り、「圧縮機」に移動します。ここで、冷媒は高圧に圧縮され、非常に高温になります。
3.その後、高温の冷媒は「熱交換器B」に送られます。ここで冷媒の熱は水に移され、お湯を沸します。
4.そのお湯は貯湯ユニットに保存され、必要な時にいつでも供給できるようになります。
このように、エコキュートは外部の空気から熱を利用して、お湯を効率的に沸します。
また、電気温水器などと違って電気で熱を一から作るのではなく、空気中の熱を集めてお湯を沸す仕組みなので、エコキュートはわずかな電力でお湯を沸すことができます。
そのため、環境にもお財布にも優しい給湯器といえます。
エコジョーズは、少ないガスを使って効率的にお湯を沸かす環境にやさしいガス給湯器です。
この高い効率性により、ガスの消費量が低く抑えられるので、環境への負荷が軽減されるほか、ガス料金の節約にもつながります。
なぜ効率的にお湯を沸せるかというと、従来の給湯器では使わずに捨てていた排気熱を効果的に利用することができるからです。
エコジョーズは、通常のガス給湯器とは違って2つの熱交換器を利用してお湯を沸かします。1つ目の交換器で排気熱を利用して、あらかじめ水を少し温めた状態にしておくため、従来の給湯器よりも少ないガス消費量で効率よくお湯を沸かすことができるのです。
・ランニングコスト
エコキュートは基本的に電気代が比較的安い時間帯である夜間を利用してお湯を沸かすため、エコジョーズに比べてランニングコストを安く抑えられます。
ガス代や電気代は地域によって多少の違いはあるものの、それを考えてもエコキュートの方が安価で済みます。
・使用可能な湯量
エコジョーズは水道から供給される水をそのまま利用してお湯を沸かすので、水道が断水しない限りはお湯切れが生じる心配はありません。
それに対してエコキュートは貯湯タンクに沸かしたお湯を貯めることから、そのお湯がなくなった場合はもう一度お湯を沸かなければならなくなり、とても面倒です。
・安全面
エコキュートは電気を利用してお湯を沸かすため、比較的安全に利用することができます。
それに対して、エコジョーズはガスを利用してお湯を沸かすので、安全性の観点では不完全燃焼のおそれがあります。
エコキュートとエコジョーズの違いは分かっても、どちらにすべきか迷っている方もいらっしゃるでしょう。
ここではどちらを選ぶか決める上で重要なポイントをご紹介します。
■家族の人数で選ぶ
エコジョーズはお湯を使用するたびにガスでお湯を沸かすので、使用する人数が何人でもお湯が使えなくなる心配はありません。
その一方でエコキュートは、以下のようにタンク容量によって家族の人数の目安が定められています。
・300L:2~4人
・370L:3〜5人
・460L:4〜6人
・560L:7〜8人
同居している家族の人数が多い場合は、お湯の量が足りなくなる可能性が高いため、エコジョーズを選ぶことが望ましいでしょう。
■住宅環境で選ぶ
エコジョーズを設置する場合にはドレンの配管が必要です。運転過程でドレン排水が発生するので、ドレン配管ができない場合は排水の処理ができないので、エコジョーズは設置できません。
また、オール電化住宅の場合は、必然的に電気を利用するエコキュートを選ぶことになります。
■設置スペースで選ぶ
エコキュートは貯湯タンクを置くための広いスペースが必要となります。コンパクトなタイプもありますが、貯められるお湯の量が限られてしまいます。
その一方でエコジョーズは本体が小さいため、狭いスペースでも設置が可能です。
エコキュートとエコジョーズの違いを理解することも大切ですが、設置作業のことも考える必要があります。
給湯器の設置作業は専門的な知識と技術が求められるため、個人では難しいです。そのため、給湯器専門の設置業者にお願いすることが望ましいです。
専門事業者をおすすめする理由は次の通り。
・いつでも駆けつけてくれる
事業者によっては24時間365日依頼の受け付けを行っているところもあり、日にちに関係なく工事の申し込みができるようになりました。
自宅から近い事業者では30分~1時間ほどで駆けつけてくれます。
・キャッシュレス決済にも対応している
最近ではクレジットカード決済やQRコード決済にも対応してくれる事業者もあります。キャッシュレス決済ならポイントも付いてくるのでお得です。
・作業後のアフターサービスを利用できる
事業者では設置工事が完了して以降に発覚した不具合の対応など、さまざまなサービスを実施しているところがほとんどです。アフターサービスの内容や保証期間は事業者ごとに異なりますので、事前に確認しておきましょう。
給湯器を事業者に取り付けてもらう際に気になるのが費用です。給湯器の取り付け作業の費用相場はおよそ3~6万円です。
また、エコキュートおよびエコジョーズ本体の価格は以下の通りです。
・エコキュート(追い炊き機能あり):30~38万円ほど
・エコジョーズ(追い炊き機能なし):10万円~
・エコジョーズ(追い炊き機能あり):12~15万円ほど
・エコジョーズ(追い炊き機能、床暖房機能あり):20~22万円ほど
上記の費用はあくまでも目安であり、自宅の作業環境によっては費用がさらに高くなることもあります。
このように専門事業者に給湯器を設置してもらうとそれなりの費用がかかります。ただそんな設置費用を少しでも安くする方法があります。
一つは複数の業者の見積もりを比較すること。見積もりには作業内容とその費用の詳細が掲載されています。工事費用がかかるほど、正確な費用相場を調べることが大切です。
最低でも3社以上から見積もりをとっておくとお得な事業者を見つけやすくなるでしょう。
もう一つは割引キャンペーンを実施している事業者を探すこと。
事業者によってはオンラインで申し込みされた方限定の割引価格や、2回目以降の修理に適用されるリピーター割といった、さまざまな割引キャンペーンを実施しています。