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本ふすまとは?

公開日:2021.11.2 更新日:2024.4.9
本ふすまとは?

本ふすまの張替えに関するさまざまな情報を分かりやすく紹介します。このふすまは張替えをすることで長く使用することが出来ますので、紙が破れたからといって捨てることはしないで下さい。さらに中骨子の一部が折れた場合も修復することが出来ます。親戚が集まるお盆や正月にはきれいなふすまで迎えたいですね。そこで今回は本ふすまの特徴や自分で張り替える方法、必要道具や費用などの情報を分かりやすく紹介していきますので参考にして下さい。

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1. 本ふすまの特徴

本ふすまの特徴は歪みにくく張り替えれば何年でも使用できることです

和室の金色の本ふすまの写真

このふすまの最大の特徴は外枠を外すことができる点です。それにより中骨子に使われている木が折れた際にその部分だけ修復出来ますし、ふすま全体が歪んだ時でも修正することが出来ます。

また、ふすまの表に張られている紙も茶ちり、胴貼り、袋貼りなどが重なっていますので湿気に強く重厚感もあります。高価な本ふすまでしたら、7枚も重ね張りしています。京都にある寺社などでも使用されており、何百年も同じ工法で張替えを繰り返しているふすまも存在します。

具体的な張り替え方法については次項で説明するのですが、本ふすまは古い紙を簡単に剥がすことができますので、交換も容易です。新しく張り付けるふすま紙も安価ですし、必要になる道具もそれほどありませんので、一度購入するとあまり維持費のかからないふすまと言えます。その代わりと言っては何ですが、発泡スチロールふすまやダンボールふすまと比較して購入費用が高くなっています。

やはり和式住宅に住んでいらっしゃる方は仏間と客間、廊下などの境目には本ふすまをお勧めします。せっかくきれいな畳や素敵な透かし彫りが施された欄間がある和室でも、ふすまがダンボールふすまではせっかくの雰囲気が台無しですし、部屋全体が安っぽく見えてしまいます。購入した後は長く使える本ふすまはエコの観点から見てもおすすめです。

2. 本ふすまの施工方法

本ふすまの張り替え方法は2種類ありますので分かりやすく紹介します。

劣化したふすま紙の写真

最初に紹介するのは本ふすまの本格的な張り替え方法です。まずボックスなどの上にベニヤ板を置き作業台を作りましょう。複数枚張り替える場合は、鉛筆を使い木枠に「①上、①下、①左」と印をしておきます。

次に縁はがしを使って木枠を分解します。この時に引手も外して下さい。ふすまに破れがある時は半紙や茶ちり紙を使って補修しておきましょう。

新しいふすま紙を作業台に乗せ、その上からふすまを置いて下さい。糊付けする範囲を決めておかなくてはいけませんので、鉛筆で重ねたふすまに沿って線を書いておきます。

次は糊を作りましょう。ここでは中心部や茶ちり紙を張る時に使う薄い糊と、紙の外側に使う濃い糊の2種類が必要です。カット済みのふすま紙の周囲3㎝部分に濃い糊を、それ以外に薄い糊を塗って下さい。上からふすまをのせて折り込み部分を貼り付け1日から1日半乾燥させます。きれいに乾いたら木枠を元通りに組み、引手を付けたら完成です。

次に簡単な張り替え方法を紹介します。木枠を外さず古くなった本ふすまの上からハケを使って専用ののりを塗り、新しいふすま紙を張るだけです。余った部分はふすまを傷つけないようにカッターで切り取りましょう。新しく張るふすま紙が古いものより濃い色でしたらこの方法でも大丈夫なのですが、そうでない場合は古い紙の色や模様が透けることがありますのでおすすめ出来ません。

3. 本ふすま施工時の注意点

本ふすまを張り替える際には失敗しないための注意点がいくつかあります

表面が剥げている本ふすまの写真

ふすまの張り替え作業は慣れると簡単なのですが、最初のうちは紙が浮いたり木枠が壊れたりと失敗することが多々あります。ここからは失敗しないためにも押さえておきたい注意点を個別に紹介します。

まず、木枠を外す時の注意点です。施工方法の箇所でも触れましたが、複数枚のふすまを張り替える時は必ず番号を記して下さい。同じふすまでも微妙な歪みが存在しますので、番号通りに組み立てないとふすまがガタつくことがあります。

次に注意して頂きたいのが、木枠の取り外しです。釘で固定されているものもありますので、強引な作業だけはしないようにしてくだい。無理をすると中骨子が破損することも考えられます。

また、木枠を取り付ける際は傷つけないように当て木をして叩いて下さい。ふすま紙をカットする際の注意点としては寸法ギリギリに切らないことです。実際にはふすまを張ったあと木枠の部分に巻き付けなくてはいけませんので、慣れないうちは4~5㎝くらいは大きくカットしておきましょう。

最後の注意点としては糊を塗るハケの動かしかたです。中に向かって動かすと気泡が混入する原因になります。顔のマッサージと同じで、中から外の動きになるようにして下さい。張って時間が経過していない時にはぶよぶよに見えますが乾くとピンと張りますので、無理して気泡を抜くことだけは絶対に止めて下さい。

4. 本ふすまを張る料金はいくら必要?

本ふすまを張り替える際に必要になる道具と料金を簡単に紹介します

本ふすまの張り替えに必要な道具の写真

この作業で必要になる道具は軽作業用手袋、霧吹き、スクレーパー、くぎ抜き付きハンマー、カッター、ハサミ、新聞紙、ベニヤ板、ハケ、専用のり、雑巾、当て木、トレイ、バケツ、交換用の茶ちり紙とふすま紙です。

この中でご家庭にあるものはそれをお使い下さい。ただしカッターだけはよく切れるアートナイフを使うことをお勧めします。家に道具がない方は出来るだけ安く済ませるように100円ショップを利用しましょう。霧吹き、バケツ、プラスチックトレイは100円ショップで販売されています。

窓のフィルム貼りにも使えるスクレーパー約700円、くぎ抜き付きハンマー約1,000円、アートナイフ約400円、ベニヤ板は2枚約1,200円、下地用の紙1枚約1,000円、ふすま紙1枚1,000円~2,000円、専用のり約400円でホームセンターで購入することが出来ます。全て購入したとすると1枚あたりの張り替え費用は5,600円から7,000円です。ただし2枚目からは道具代金が必要になりませんので、本ふすま一枚あたり2,000円から3,000円で交換することが出来ます。

業者に依頼すると1枚3,000円から5,000円は必要になるので、それと比較すると手間はかかりますが、自分で交換した方がお得です。今回は全て交換する費用を紹介しましたが、上から重ねるだけでしたら1,000円から2,000円で張り替えが可能です。

5. まとめ

本ふすまの張替に関するさまざまな情報のまとめとポイントのおさらい

張り替えられた本ふすまの写真

ここまでこの作業に関連する情報をお伝えしてきましたが、最後におさらいも兼ねてポイントをまとめます。

本ふすまは何度でも張り替えできますし、忙しい時には重ね張りも出来る大変エコなふすまです。

張り替え作業の最初は失敗の連続だと思いますが、糊付けが苦手な方にはアイロンタイプやシールタイプのふすま紙もありますので、一度はチャレンジしてみることをお勧めします。

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