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エアコンが漏電したらどうする?原因や対処方法、修理にかかる費用を紹介

公開日:2021.1.29 更新日:2024.4.15
エアコンが漏電したらどうする?原因や対処方法、修理にかかる費用を紹介

暑い夏と寒い冬を乗り切るために欠かせない存在となっているエアコン。ですが、漏電によって使用できなくなる時があります。そのままにしておくと危険をもたらす恐れがあります。
今回は漏電が発生する原因や対処法、修理費用の相場について解説していきます。

1.エアコンの漏電を確認するには

エアコンが漏電していると思われる場合、どこを確認すればわからないという方も多いと思います。漏電が疑われる際にまず見ておかなければならない場所がブレーカーです。

住宅に設置されたブレーカーの写真

ブレーカーには3種類あり、アンペアブレーカー、漏電ブレーカー、安全ブレーカー(小ブレーカー)があります。漏電の際にチェックすべきなのが漏電ブレーカーです。

一般的な住宅で供給されている電気は一度分電盤を通り、各部屋へと送られる仕組みとなっています。その分電盤には漏電を検知するために漏電ブレーカーが設置されていて、これがあることで漏電箇所を見つけることができます。

見つけ方としては、次の通りです。

1.すべてのブレーカーを落としておく
2.アンペアブレーカーを入れておく
3.漏電ブレーカーを入れておく
4.安全ブレーカーを一つずつ入れておく
5.安全ブレーカーを入れる際に漏電ブレーカーが切れている時、そこが漏電箇所になっている
6.落としたブレーカーを上げたら、漏電箇所を除いて安全ブレーカーを全て上げる

また、すべての安全ブレーカーを入れていたとしても、エアコンを動かすことで漏電ブレーカーが切れる場合もあります。
そうした場合はエアコン本体が故障している可能性がありますので、本体を修理に出したり、交換したりする必要があります。

漏電が疑われたら、初めにブレーカーを確認しておきましょう。

2.エアコンの漏電が発生する原因

エアコンの漏電が発生する原因はいくつかあります。エアコン本体は家電の中でも漏電ブレーカーをおとす原因になる場合が多いです。

故障しているエアコンの写真

・エアコン本体が故障している
漏電はエアコン本体を構成している部品が故障したり、劣化したりすることで発生することがあります。
特に電化製品にはゴムなどの絶縁体が付いており、経年劣化を引き起こしてしまいます。
日本電線工業会によると、絶縁体から構成されているケーブルの耐用年数は20年とされています。ちなみにエアコン本体の耐用年数は約10年です。
そのため、エアコンを耐用年数以上使用されていると、経年劣化や故障の可能性が高くなります。

・コンプレッサーが故障している
エアコンを稼働させるのになくてはならないのが室外機。そしてその室外機を動かしているのがコンプレッサーです。
コンプレッサーを動かすのに必要なオイルは冷媒が混ざることがあり、それが故障を引き起こす原因になります。そしてそれを防ぐためにヒーターが付いています。
ヒーターは振動や温度変化が原因で絶縁体の劣化を引き起こし、漏電につながりやすくなります。
また、コンプレッサーが雨に当たると内部にある電子制御部分に雨水が浸透し、漏電することがあります。

・屋内配線に問題がある もしエアコンやコンプレッサーなどに問題がない場合、屋内配線の不具合が漏電を引き起こしている可能性があります。

3.エアコンの漏電を防止する方法

引き起こされると非常に厄介なエアコンの漏電ですが、未然に防ぐ方法はあります。

正常に動作しているエアコンの写真

以下の方法を実践すればエアコンをより快適に使用することができます。

・雨水からエアコン本体を守る
もしエアコンを雨漏りがしやすい場所に設置されている方は注意しましょう。特に天井に亀裂が生じていたり、穴が開いていたりすると、雨水が漏れてきます。
入ってきた雨水がコンセントに触れることで漏電が引き起こされます。もしそうした箇所を発見した場合は、すぐにでも補修する必要があります。

また、エアコンを窓の近くに設置されている場合も気をつけてなければなりません。窓は外部との気温差があると結露を引き起こします。場合によっては雨水同様、結露水もコンセントに触れることがあります。
もし窓の近くにエアコンを設置されている場合は、窓に付いた結露水をこまめに拭き取りましょう。

・延長コードはエアコン専用のものを使う
もしエアコンで延長コードを使う場合は、必ずエアコン専用のものを選びましょう。一般的な延長コードですと、 破損することで漏電を引き起す可能性があります。

・コンセントをしっかり差し込む
コンセントがしっかり差し込まれないと、隙間からほこりが侵入して漏電を引き起こしやすくなります。
ですので、コンセントはきちんと差し込まれているかどうか確認しましょう。

4.エアコンの漏電の対処方法

エアコンが漏電していると分かった場合、いくつかご自身でやっておかなければならないことがあります。

正常に動作しているエアコンの写真

・全てのブレーカーを切る
漏電が発覚したら、まずは全てのブレーカーを切っておきましょう。ブレーカーさえ切っておけば電気が流れる心配はありません。

・コンセントを抜いておく
ブレーカーを落とした後は、必ずコンセントを抜いておきます。すぐに行うと感電する危険性がありますので、ブレーカーを落としてしばらく時間が経過してから乾いた手でコンセントを抜くようにしましょう。

・アース線を外しておく
エアコンにはアース線と呼ばれる黄色や緑色の細いコードが設置されています。これは安全のために専用の端子につなげる役割を果たしています。
コンセントを抜いたら、アース線を外しておきましょう。

・業者を呼ぶ
一通りの作業を終えたら、必ず専門業者を呼んで修理してもらうようにしましょう。エアコンには電源や電子回路の基本であるコンデンサーを始めとした部品があり、こうした部品をご自身で修理するのは危険です。
また、屋内配線が原因で漏電が引き起こされている場合は、電気技工士の資格を持った プロでないと修理するのが難しいです。
専門業者に依頼すれば修理はもちろん、特定が難しい漏電もすぐに突き止めてくれます。

5.エアコンの漏電修理の費用相場

エアコンをはじめとした家電製品のトラブルで業者に依頼する際、気になるのが修理費用。エアコンの漏電の場合ですと、どこに不具合があるかによってかかってくる費用は異なります。

費用相場のイメージ写真

・漏電の調査
漏電箇所を特定する場合、調査を行う箇所で費用が変わってきます。
測定器による調査ですと約4,000円、分電盤の調査ですと約7,000円かかります。また、回路の漏電が原因の場合は約10,000円になります。

・エアコン本体の修理
エアコン本体で漏電が発生している場合ですと、修理を行う箇所ごとに費用がかかります。
例えばエアコンの稼働に欠かせないコンプレッサーですと、修理に約50,000円、交換するのに約100,000円かかります。特にコンプレッサーは修理や交換を行う際に特殊な技術を要することから、修理費用が高額になりやすいです。

・屋内配線の修理
屋内配線に何かしらの不具合があった場合、配線の引き直しが必要となることがあります。この場合費用は約8,000円前後かかります。

・他の部品の交換
エアコン本体以外にも、部品の交換が費用になる場合があります。
ブレーカーの交換・修理は約20,000円、コンセントの交換は約3,000円、スイッチの交換は約4,000円かかります。

・業者の出張費用
修理を依頼するにあたって、業者に直接来てもらう必要があります。
作業内容を問わず、出張費用として約2,000円~5,000円かかります。なるべく安く抑えたい場合は自宅から比較的近い業者にお願いするといいでしょう。

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