エアコン室外機の雪対策は必要?トラブルを回避するための対処法を解説
公開日:2025.1.9
冬の厳しい寒さの中、エアコンの暖房はなくてはならない存在の一つです。しかし、雪によって室外機にトラブルが発生し、暖房が効かなくなる可能性があります。
この記事では、エアコンの室外機を雪から守るための正しい対策方法と、反対に避けるべき対策方法についても解説します。
冬の厳しい寒さの中、エアコンの暖房はなくてはならない存在の一つです。しかし、雪によって室外機にトラブルが発生し、暖房が効かなくなる可能性があります。
この記事では、エアコンの室外機を雪から守るための正しい対策方法と、反対に避けるべき対策方法についても解説します。
エアコンが室内に温かい空気を送るためには、室外機が正常に稼働している必要があります。
室外機は主に吸い込み口や吹き出し口が備わっており、そこが雪で覆われてしまうと空気の循環が悪くなり、エアコンの性能が低下し暖房がうまく機能しなくなります。
さらに、電気代が上がってしまうことや暖房運転が停止してしまう可能性もあります。
また、エアコンの室外機には熱を放出する役割を持つ熱交換器という部品があります。
熱交換器が冷たくなると空気中の水蒸気が結露し凍ることで霜が付着します。その霜を除去するために、霜取り運転が作動すると、暖房の一時停止につながります。
室外機に直接雪が付着しないようにすることで霜取り運転の回数を減らせるため、置台などを活用して雪対策を行いましょう。
雪によりエアコンの機能が低下しないための予防法として、室外機の周辺に積雪している雪を除去することが大切です。
室外機が雪で覆われると吸い込み口から雪が吸い込まれファンに付着し空気が通りにくくなります。運転効率が下がってしまうため、室外機の周囲30センチメートルの雪は取り除くようにしてください。
一般的に室外機の構造は、前面が吹き出し口、側面と背面が吸い込み口となっています。どの面も塞がれると空気の流れが悪くなり、本来の性能が発揮できなくなります。
特に吹き出し口が塞がっていると、冷たい空気が排出しきれずに停滞し、再び室外機に吸い込まれ、霜が付きやすくなる原因にもなってしまいます。
室外機の周囲に物を置かないだけでなく、背面を家の壁にピッタリと付けず10センチメートルは離して設置するようにしましょう。
特に室外機の前面は空気の吹き出し口になるため30センチメートルは空けるようにしてください。
寒冷地方に在住している方は、室外機が雪に埋もれてしまうことや風雪が入り込んでしまって内部が凍ることで暖房運転ができなくなることもあるため、高さのある置台や防雪フードを設置をするなどの対策をしてください。
室外機の上に雪が積もると、それが崩れて吸い込み口や吹き出し口が塞がれることがあるため、室外機の上の雪も取り除くようにしてください。
また、霜取り運転で排出された霜である除霜水は1時間あたり1リットル程の量となります。
この水が地面で凍結する可能性があるため、凍結しても問題なさそうな場所を室外機の設置場所に選びましょう。
エアコン室外ユニット用据付架台 平地・傾斜置用 B-HZAM3
積雪によりエアコンが止まってしまった、もしくは効き目が悪くなったように感じる場合、まずは室外機周囲の積雪がどのくらいあるのかを確認し、室外機の上と周囲30センチメートルの積雪を取り除いてください。
雪以外にも観葉植物やゴミが室外機付近にあれば、ゴミや片づけられるような小物は片づけ、観葉植物など大きなものは少し離して置くようにしましょう。
それでも止まったままであれば雪を取り除いた後、電源プラグを一度抜いて差しなおす、もしくはブレーカーを入れなおした後エアコンの運転を再開してください。
室外機に雪や霜が付き、霜取り運転が開始されることでエアコンが止まる恐れもあります。気温がマイナス7度からマイナス5.5度の間が霜の付きやすい温度とされています。
室外機に霜が発生すると、本来室内を温めるための暖気を室外機に充てるため、15分ほど一時的にエアコンから暖かい風が出なくなります。
室外機の中の霜や雪が溶けると暖房運転が再開します。室外機から白い煙が出ていたり、「プシュー」や「コポコポ」のような異音がしている場合は、霜取り運転が開始しているサインです。
霜や雪が溶け、霜取り運転が終われば自動的に暖房運転が再開されます。外気温とエアコンの設定温度の差が大きいと室外機に霜が付きやすくなります。部屋が早く温まるよう、高い温度に設定することが多いですが、あえて少し低めの温度に設定してみてください。
外気温との温度差が少ない方が、霜が付きにくくなり、霜取り運転の頻度が下がります。設定温度が低いと寒く感じる方は他の暖房器具と併用することで電気代の節約にもつながるためおすすめです。
暖房運転を早く再開させようとする際に、やってはいけない対処法を2つ紹介します。
1つ目は室外機に直接お湯や水をかけて雪を溶かすことです。
お湯をかけることで急な温度変化が起こり、霜が付きやすくなります。また、室外機の底板に溜まった水分が凍結することにより膨張し、ファンや内部の部品を損傷させてしまうことや、劣化の原因になってしまいます。
2つ目は霜取り運転中に室外機の中にある雪を自分で払いだそうと触れることです。
もしファンが回っている状態であればケガをしてしまいます。ファンが止まっていたとしても触れた際に、室外機内部に傷をつけてしまう可能性があるため室外機の内部には触れないように気を付けましょう。
事前の積雪対策として室外機の設置場所をどうしても大幅に移動させたい場合は、自分で行おうとせずに、必ずエアコンの専門業者に依頼してください。
自分で移動させることで配管や内部の機器が破損してしまう可能性が高いです。
室外機の修理が必要となれば、まずは保証期間を確認しましょう。電化製品購入時に、「購入から〇年保証」と記載されています。保証期間は本体は1年、冷却回路は5年となっていることが多いです。
保証期間内であれば無料で修理依頼できる可能性があるため、購入した家電量販店に問い合わせをしてみてください。
保証書を紛失してしまっていたり、保証期間が過ぎていた場合は、各エアコンメーカーに修理を依頼してください。
買い換えてすぐに不具合が発生し、設置工事不備が考えられる場合は、エアコン修理業者の方が工事内容によって安くなる場合があります。賃貸で最初から設置されている場合は、まず管理会社に相談してください。
修理をするためにかかる費用や工事内容は業者によって異なります。そのため修理依頼をする場合は相見積もりを行い、金額や工事内容、工事責任の範囲などを確認し選んでください。
また、工事完了後は室外機の設置状況やエアコン動作の確認もその場で行い、不具合が無いか確認するようにしてください。
エアコン購入後10年以上経過している場合は、経年劣化での故障も考えられます。修理する部分によっては、買い換えの方が費用が抑えられる可能性があるので、買い換えに必要な費用と修理費用を比較し選ぶようにしてください。
修理依頼をする前に、一度室外機の周辺に雪だけでなく、観葉植物などの物やゴミが散乱して空気の排出や取り込みの邪魔をしていないか確認をしてください。確認しても動かない場合は修理が必要になります。