1.エアコンにはなぜガスが必要なのか?
エアコンの仕組みとガス補充のタイミングを解説
「エアコンの効きが悪いな」と感じたら、フィルター掃除をする方が多いかもしれません。
しかし、それでも改善されない場合は、ガスがなくなっている可能性があります。
■エアコンの仕組み
エアコンの作動には、ガスが必要不可欠です。エアコンに使用されるガスとは冷媒ガスのことで、空気中の熱を移動させる働きをしています。
具体的に、冷房運転を例にあげて考えてみましょう。
冷房運転の際は、まず室内機が部屋の暖かい空気を吸い込みます。
吸い込まれた空気に含まれた熱は冷媒ガスに乗って室外機へと送られ、圧縮機で圧縮されます。圧縮によって、ガスは高温になります。
高温になった冷媒ガスは室外機の熱交換器を通過する際に、外へと熱を放出します。室外機から暖かい風が出ているのはこれによるためです。
その後、放熱した冷媒ガスは今度は減圧機によって低温になり、室内機に送られます。その際に熱交換機を通過し、冷たい風となって部屋に届けられるといった仕組みです。
ちなみに暖房運転ではその逆で、部屋の冷たい空気を温めて戻しています。
冷暖房どちらにしても、エアコンの運転では熱の移動が行われます。そのため、冷媒ガスはなくてはならない存在なのです。
■ガス補充のタイミング
基本的にエアコンのガスは漏れることがありません。
エアコンの寿命は約15年といわれていますが、何も問題が起きなければ寿命をまっとうするまでガスを補充しなくても良いのです。
しかし、何かしらトラブルが起きてガスが漏れた場合は補充しなければなりません。エアコンの効き目が悪くなってきたら、ガス漏れの疑いがあります。
2.エアコンのガス漏れの原因とは?
ガス漏れする3つの原因と、ガス漏れのチェック方法
ここでは、ガス漏れする原因とチェック方法を解説します。
■ガス漏れの原因
①室内機と室外機の接続部分の亀裂
エアコンを設置する際は、室内機と室外機を配管でつなぎます。その際、すき間ができないために「フレア加工」という処置を施しますが、その処置に問題があると亀裂ができガスが漏れてしまいます。
特に、素人がエアコン設置工事をすると亀裂が入りやすいため注意が必要です。
②配管の経年劣化や亀裂
冷媒ガスは、専用の冷媒配管をぐるぐると移動し続けています。しかし、何年も使っているうちに配管が劣化し亀裂が入ると、そこからガスが漏れてしまいます。
③室外機の移動
エアコン設置後に室外機を移動すると、室内機と室外機をつなぐ配管が動き、配管に亀裂が入る可能性があります。
この場合は、ガスを補充するだけでなく、再びフレア加工をしなければなりません。
■ガス漏れのチェック方法
1.15分ほど冷房運転をする
2.室外機からのびる細いパイプに霜や氷がついているか確認する
3-1.霜や氷が付いている場合→ガス漏れの可能性が高い
3-2.水滴が付いている場合→ガス漏れではないと判断できる
3.自分でできる?エアコンのガスの補充方法
自分でガス補充することは可能
暑い時や寒い時にエアコンのガスが漏れたら、誰でもできるだけ早く修理したいと思うのではないでしょうか。
冷媒ガスを自分で交換することができれば、自分の都合だけで修理が可能です。
ここでは、自分でガス補充する方法を解説します。
■必要な道具をそろえる
まずは必要な道具をそろえましょう。
・真空ポンプ:配管の内部を真空にするための道具です。
・マニホールド:配管内の圧力を測るための道具です。
・チャージングホース:配管とほかの道具をつなげるためのものです。
・チャージングスケール:ガスの充てん量を測るための道具です。
・エアコンガスボンベ:冷媒ガスそのものです。
■ガス補充手順
1.室外機に必要な道具を装着
まずは、室外機にマニホールドと真空ポンプをチャージングホースを使って接続します。
この時、必ずチャージングホースは室外機の「低圧側」のバルブにつながるようにしてください。
2.真空引き
真空ポンプの電源をオンにして、配管内を真空にします。
マニホールドのゲージ圧が-0.1MPa以下になるよう、10~15分程度稼働させましょう。
3.気密試験
真空ポンプの電源をオフにして5分ほど放置して、ゲージ圧に変化がないことを確かめます。
4.ガス補充
気密試験で問題がなければ、規定量のガスを充てんしてください。
このように、ガス補充は自分でもできますが豊富な知識が必要です。少しでも不安がある場合は、専門業者にまかせたほうが良いでしょう。
4.エアコンのガス補充を業者に任せたときの費用はいくらかかる?
料金相場と費用を安く抑えるコツを解説
エアコンのガス補充を業者に依頼すると一体いくらかかるのでしょうか。
ここでは、料金相場や費用を安くするコツなどを解説します。
■料金相場
エアコンのガス補充にかかる費用の相場は、15,000~25,000円ほどです。
業者によって多少の違いはありますが、おおよそこれくらいだと覚えておきましょう。
ただし、冷媒配管の亀裂が原因のときなどは、配管を取り替えるか亀裂を修理しなければなりません。その場合は、別途修理費用が発生するので注意しましょう。
■自分でガス補充するときとの比較
「自分でガス補充をしたほうが安く済むのでは?」とお考えの方もいるでしょう。ただ、自分でガス補充をするには、必要な道具をそろえなければなりません。
道具をすべてそろえると、約30,000~50,000円ほどかかるため業者に依頼するほうが安く済みます。
■費用を安く抑えるコツ
・近くの業者に依頼する
遠方の業者だと出張費などが発生する場合があるため、近くの業者に依頼するのが良いでしょう。
・複数台のエアコン工事を依頼する
複数台のエアコン工事を依頼することで、「おまとめ値引き」のようなサービスをしてくれる可能性があります。
5.エアコンのガス補充で業者を選ぶポイントとは?
ポイントは4つ
いざという時に、どの業者に依頼すれば良いか判断するポイントを紹介します。
・現地調査と見積もりが無料
エアコンメーカーに修理を依頼すると、現地調査と見積もりの段階で数千円ほど請求されることがあります。
人件費や見積もり作成費など実際費用はかかっていますが、なかには無料で現地調査と見積もりをしてくれる業者もいます。
見積もりの金額を見てから、修理するか買い替えるかなどの判断ができるため安心です。
・必要最低限の修理をしてくれる
エアコンを10年近く使用している場合、金額によっては数年後に買い替える選択を考える方もいます。
そのようなときに、買い替えまでの期間だけ持ちこたえられるよう、必要最低限の修理で済ませてくれる業者は信頼できます。
・出来る限り早く来てくれる
エアコンを使いたいときに使えないのは、とてもつらいでしょう。そんなときに、出来るだけ早く来てくれる業者はありがたい存在です。
ただし、真夏や真冬は繁忙期なので希望にそえないこともありえます。
・アフターサービスや保証が充実している
修理したとしても、また故障する可能性もあります。その都度、修理費用を支払うのはもったいないです。
そのため、アフターサービスや保証が充実している業者を選ぶと、修理後も安心できます。