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災害時などに停電したら水道も止まるの?断水時に必要な水の備蓄量なども解説

公開日:2022.3.11 更新日:2024.4.3
災害時などに停電したら水道も止まるの?断水時に必要な水の備蓄量なども解説

災害列島といわれる日本。季節や地域を問わず、地震や台風などで停電になることは珍しくありません。でも、電気が止まるよりもっと困るのが断水といわれています。「停電になると水道も止まる」という話、本当なのでしょうか。

この記事では、災害時などに停電が起こった場合に水道が止まってしまうケースや、断水があった場合に必要な水の備蓄量などについてご紹介します。
もしもの時のために、ぜひ参考にしてみてください。

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1. 停電時に水道は止まる?一戸建てのケース

一戸建ての場合は一概に心配する必要はない

建物に併設された水道管の写真

一般的に、戸建て住宅の水道が停電で止まる心配はほぼありません。
水を家庭に送る方法は、大きく「直結直圧方式」「受水槽式」「直結増圧方式」の3通りに分けられます。

一戸建ては「直結直圧方式」といわれ、文字通り水圧をそのまま利用して家庭内に水を引き込みます。
そのため電力は関係していないので、停電だから断水になるという心配はないわけです。

ただし、ごくまれですが、大規模停電などで浄水場自体が機能しなくなると、配水不可能で断水になるケースがあります。
これは、停電で切り替わった浄水場の自家発電機が、さらに何かのトラブルに見舞われ停止した場合で、レアケースではありますが起こりえます。

一戸建てであれば、多くの場合は停電により水道も止まるという心配はありませんが、例外的なケースも考えられるので留意しておきましょう。

2. 停電時に水道は止まる?マンションのケース

マンションの場合は注意が必要

マンションに設置された受水槽の写真

マンションの場合は、停電が原因で水道が止まることもあります。それは前項でご紹介した水を家庭に送る方法に関係があります。

高層の建物は「直結直圧方式」だと水圧が弱く、上層階まで水を送ることができません。
なので一般的にマンションでは、「受水槽式」や「直結増圧方式」が採用されています。

「受水槽式」は、一度水をためた受水槽からポンプを使って各戸へくみ上げたり、受水槽自体を最上階に置いて、そこから各戸に水を供給する方法をとったりします。
「直結増圧方式」は、配水管からの水圧を増すことで上層階にも水が届くようにする仕組みで、以前に比べて増えてきました。

このポンプや加圧の動力源は大抵が電力なので、「停電すると水道も止まる」という事態が起きます。
周囲の住宅は断水していないのに、「ウチのマンションだけ水が出ない!」ということになるわけです。

ただし、自家発電機を備えているマンションであれば、停電になってもある程度の時間は普通に機能しますし、備えていなくても受水槽が最上階にあればすぐに断水することはありません。
また、5階建て以下くらいの場合は「直結直圧方式」のこともあります。

自分のマンションの水道がどの方式をとっているのか、また自家発電機の備えはあるのかについて、一度確かめておくとよさそうです。

3. 停電時に水道は止まる?配管が損傷しているケース

大もとの水道本管が損傷していると、停電に関係なく断水の恐れがある

建物の壁に設置された水道管の写真

家庭の水道の配管は、多くが複雑につながっています。延長部や分岐部ごとに接合の工事がされているので、寒暖差や経年劣化、大地震による外圧などさまざまな要因から損傷している可能性があります。
停電が起きるほどの災害であれば、接続部が微妙に緩んだり亀裂が入ったり、ということも考えられます。

水道の配管が損傷している疑いがあるとき、自分でチェックできるポイントは以下の通りです。
・水の出方が急に弱くなった
・洗面台やシンクの下に水のシミができている
・水道管から水が滴っている
・排水溝からいやなにおいがする
・水漏れ音がする

このような場合は、一度家中の水を止めて、水道メーターを確認してみましょう。
メーターのボックスは、多くが玄関付近に設置されています。水を使っていないのにメーターがスルスル動いていたら、漏水の可能性があります。そのまま放っておくと、水道代が跳ね上がることにもなりますから、早めの手だてが重要です。

また、給水管ではなく排水管にトラブルがあると、排水溝からいやなにおいが漏れることもあります。この場合も、早めに専門業者に見てもらいましょう。

家の敷地内ではなく、大もとの水道本管に損傷が起きた際は、停電に関係なく水道が止まってしまいます。
平成30年3月時点で、耐震適合性のある基幹的な水道管の設置は、全国で4割に満たないという厚労省の報告もありますから注意が必要です。

4. 停電により断水がおこった際に必要な水の備蓄量とは?

いざという時のために水を備蓄しておこう

水道水が入ったペットボトルの写真

自治体から発行されている、停電や断水を想定した防災マニュアルによると、飲用水の備蓄は1日1人当たり3ℓが目安とされています。
4人家族なら3ℓ×4人で12ℓ、それを3日分用意しようと思ったら36ℓです。
1.5ℓのペットボトルひと箱が6本入りですから4箱分になりますが、水道が止まったときのことを考えると、まずは各家庭で備えておきたいものです。

飲用水に並んで重要なのが、生活用水です。
手を洗ったり、ちょっとした汚れを拭いたり、トイレの水を流したりと、日ごろ意識しないところで随分消費しているものです。
生活用水はタンクなどの容器に水道水をためて準備しておきましょう。飲用水と違って、消費期限は気にしなくてもいいです。

生活用水をためるタンクは、ホームセンターやインターネット等で購入できます。
このとき、できれば蛇口のコックが付いているタイプを選びましょう。水を使うたびにタンクを持ち上げて傾けるのでは、重い上に片手がふさがり、水を余計に出してしまうことにもなります。蛇口があれば小さな子どもでも使えますし、節水にもなり重宝です。

ほかに、コンパクトに折りたためる水タンクも用意しておくと完璧です。
水道が止まっても、ほとんどの場合は待てば給水車両が来てくれるので、あらかじめ備蓄していた水と合わせれば、数日は乗り切られると考えられます。

5.停電時の水道に関する注意点まとめ

停電時の水道に関する注意点をお伝えします。

水道メーターの写真

停電が起きた際、水道について注意すべき点をまとめました。

自分の住まいの給水方式を確認する
日ごろほとんど意識しないことですが、今使っている水道は、「直結直圧方式」「受水槽式」「直結増圧方式」のいずれかを確認しておきましょう。
特にマンション住まいの場合は、より細かく、受水槽はどこにあるか、自家発電機は備えられているのかを知っておく必要があります。
パンフレット等で確認できないときは、管理会社に問い合わせるのが確実です。

日ごろの水道使用量を知っておく
水道の検針は、多くが2カ月に一度という比較的長いスパンで行われるため、使用量が急激に変わることは考えにくいものです。
何らかの衝撃や経年劣化で配管に損傷ができた場合、すぐに気づくためには普段の水道使用量を把握しておくことが大切です。
メーターの場所も、あらかじめ確認しておきましょう。

家族の人数分の水を備蓄する
前もって予測できないのが災害です。使う可能性が低いと思っても、最低限家族分の飲用水は確保しておきましょう。使わないで済んだらラッキー、と考えておくとよいかもしれません。
また、ペットを飼っている方はペットの分の水も確保しておくようにしましょう。

災害などの非常時に、誰もが気になるのがライフラインの確保です。停電と水道は直結するものではありませんが、大きく関わっていることが分かりますね。
いざという時に慌てないよう、確認方法を知っておきましょう。

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