これで着物選びに迷わない!女性の着物の種類と着用シーン
公開日:2021.11.1 更新日:2024.4.9着物は種類が豊富にあり、シーンによって着用できるものは異なります。「いざ着ようとした時、どれを着ていけばいいかわからない」という方も多いと思います。今回はフォーマルとカジュアル、それぞれの場面に合った着物をご紹介します。また上手に着こなすコツも解説します。
着物は種類が豊富にあり、シーンによって着用できるものは異なります。「いざ着ようとした時、どれを着ていけばいいかわからない」という方も多いと思います。今回はフォーマルとカジュアル、それぞれの場面に合った着物をご紹介します。また上手に着こなすコツも解説します。
同じフォーマルな着物であっても柄の違いや紋の有無、紋の数によって格が異なります。黒留袖は黒で色合いが統一されている着物であり、結婚している女性が着ます。裾のところには縁起がいい模様があります。
色留袖は、黒以外の色を基調とした着物で黒留袖に準ずる着物であり、結婚されている方だけではなく、独身の女性も着用されます。裾まわりには模様が入っています。
振袖は、卒業式などの行事で活躍する着物で煌びやかなデザインから、晴れ着として着られています。セミフォーマルな服装が求められるパーティーでも活躍してくれます。
訪問着は、胸や袖に模様が入っている着物で基本的に訪問着は未婚、既婚問わず挨拶の場面で着られます。結婚式や披露宴はもちろんのこと、お見合いやお茶会といった席においても着用されています。
付け下げは、上に向いた柄が入っているのが特徴の着物です。訪問着と同じように、形式的な挨拶に伺う際に着用します。
色無地は、黒を除いた色で染められた着物で比較的明るい色合いであればパーティーに、暗い色合いであれば葬祭に出席する場合に着ていくことができます。
友達とイベントへ遊びに行くなど気軽なファッションとして取り入れてみるといいでしょう。またこうした着物はあらゆるシーンを彩るおしゃれアイテムとしても活躍してくれます。
江戸小紋は、細かい柄が特徴の着物で元々は武士の裃として使用されていました。着物の中ではカジュアルな服の位置づけであり、外出シーンを彩ってくれます。普段の生活で外出される際には、名古屋帯や半幅帯を結んでコーディネートしておきます。
小紋は、複数の文様が入っている着物で着付けを行う際には名古屋帯や上質な半幅帯と合わせます。
柄の種類はバラエティーに富んでいて、外食や演劇といったシーンで活用できます。種類自体がとても多いので、その時の気分に合わせて自由に選択するという楽しみがあります。
浴衣は、花火大会や夏祭りなどのイベントにおいて着用されている着物です。最近では自宅において着用する部屋着として活用される機会も多いです。
夏専用のファッションと思われる方もいらっしゃいますが、工夫次第で夏以降でも楽しむことができます。秋以降ですと寒さ対策として上に肌襦袢を羽織ったり、足袋を履くなどして気軽に楽しむことができます。
着用される場面や合わせる着物によって選ぶ帯が異なります。一般的には織りの帯ですと、格が高いと見なされます。
袋帯は4メートル以上の長さを持つ帯です。金、銀の糸が用いられるなど煌びやかなイメージがあります。主にフォーマルなシーンで着用します。
しゃれ袋帯は比較的落ち着きのある配色が特徴で柄は個性的なものが多いです。食事やお茶といったお出掛けのシーンやパーティーにおいて身に付けるといいでしょう。
名古屋帯には、金、銀の糸や箔をあしらったものとそうでないものがあります。小紋や色無地といった着物と合わせることで、セミフォーマルな着方をします。一方で金・銀の糸や箔が見られない帯ですと、カジュアルなシーンで利用できます。
半幅帯は、上を向いたような模様が特徴の帯で結び方についてはバリエーションが豊富にあります。カジュアルな集まりや夏祭りに着用される浴衣など、さまざまな着物に合わせることができます。
兵児帯はカジュアルに使える帯です。これまでは男性や子ども用が一般的でしたが、最近では女性用のものも数多く登場しています。長さが豊富であり、結びやすいのが特徴。普段のお出掛けや遊びに行く時であれば、問題なく着用できます。
フォーマルなところでは、きちんとした小物を合わせなければマナーが悪いと思われます。
着物の下に着る肌着には襦袢(じゅばん)があります。襦袢には、素肌の上に着用する肌襦袢とその上に着用する長襦袢の2タイプが存在します。肌着としての機能性は高く、汗を吸収してくれたり、着崩れが起こるのを防いでくれたりする際に役に立ちます。
足袋は、着物における靴下としての役割を果たします。近年ではレース素材になっているものや、柄がついているものもあります。
着物に合わせる靴としては草履があります。シーンによって高さの異なる草履を選びます。形式的な服装が求められるシーンにおいてはかかとが高い草履を、普段のお出掛けや夏祭りなどのシーンではかかとが低い草履を履きます。
ちなみに葬祭に出席する際には、かかとが低く黒い草履を履くのがマナーとなっています。
帯揚げは、帯枕や紐などを外から見えなくするためのアイテムです。外側にあることから、コーディネートする際には着物や帯の色と同じものを使用します。
帯を固定しておくためには帯留めが役に立ちます。また外側から見えるアイテムのため、着物にちょっとしたエッセンスを加える役割も果たします。
もちろん、上手に着こなしていれば印象はずっと良くなります。
着物を上手に着るために押さえておくべきポイントは次の通りです。
・着物の色合い
着物姿をより美しく見せるためには、初めにご自分に合った色の着物を選びます。ただし、自分が好きな色が必ずしも着物に相応しい色であるとは限りません。選択した色によっては年齢より老けて見えることも。ご自分に合った色を見つける際には、着付け教室やお店などでアドバイスをもらうといいでしょう。その上で最適な色合いの着物を選んでいきます。
・体系の補正
補正を上手くすることによって見た目の印象がだいぶ良くなります。体の部分ですと肩・胸・腰の3箇所になります。補正しないままですと、印象が悪くなる、着物が着崩れしてしまう原因になります。胸や腰回りあたりにタオルを入れる、体形をカバーできる肌着や下着を着用することで補正は可能です。
・衿の抜き具合
衿は着物で最も意識されやすい箇所です。きれいに抜けていると着物姿がきれいに見え、着崩れも起こりにくくなります。逆に抜いていなかったり、抜き過ぎていたりすると、印象が悪くなります。 目安としてはこぶし程度の大きさに抜けているのが理想です。