突然水道から水が出なくなったときにしてはいけないこと
突然水道から水が出なくなると焦ってしまいますが、誤った対応をすると、事態をさらに悪化させたり、高額な修理費用が発生したりする恐れがあります。特に、避けるべきNG行動は以下の2つです。
それぞれの理由と注意すべきポイントを詳しく解説します。
自己判断で修理を試みる
水道から水がでなくなったとき、専門的な知識がないまま自己判断で修理するのは避けましょう。水道管の構造は複雑であり、誤った手順で作業すると被害を広げてしまう恐れがあります。
たとえば、冬場に水道管が凍結した際、熱湯をかけると急激な温度変化によって水道管が破裂することがあるため大変危険です。また、止水栓や混合水栓の部品を無理に外そうとすると、かえって修理費用がかさむといったケースは少なくありません。したがって、水道から水が出なくなったときは、むやみに自分で修理しないことが大切です。
放置する
水が出なくなった状態を放置するのも危険です。対処を遅らせることで、気づかないうちに深刻な二次被害を引き起こす可能性があります。
特に注意したいのが、水が出ないからといって蛇口や水栓を開けたままにしておくことです。もし外出中や就寝中に断水・凍結が解消されると、突然水が勢いよく流れ出し、室内が水浸しになってしまう恐れがあります。
また、配管の破損が原因で水が出なくなっている場合、放置すると配管からの水漏れの被害範囲が広がり、復旧に多大な時間と費用がかかる恐れがあるため注意が必要です。
上記のことから、水が出なくなった際はまずすべての蛇口を閉めたうえで、次の章を参考に原因と対処法を確認しましょう。
関連記事:蛇口から水が出ない理由とは?主な原因や具体的な対処方法について
突然水道から水が出なくなる原因と対処法
突然水道から水が出なくなったときは、原因によって正しい対処法が異なります。まずは家全体の水が出ないのか、特定の場所だけなのかといった現在の状況を冷静に確認し、適切に対処することが重要です。
水が出なくなる主な原因と状況、対処法を以下の表で確認してみましょう。
それぞれのケースを詳しく解説します。
断水している
水道から水が出なくなる代表的な原因のひとつに、地域一帯で断水が発生している可能性が挙げられます。水道設備や配管のメンテナンスといった計画的なものから、地震などの自然災害による突発的なものまで、さまざまな要因で給水が一時的に停止されることがあるためです。
一般的に、老朽化した配管の交換といった計画的な工事であれば、事前にチラシや掲示板などで告知がなされます。一方で、突発的な水道管の破裂や災害などの緊急時には、事前の予告なしに突然給水が途絶えてしまうことがほとんどです。そのため、水が出なくなったら、まずは現在の状況が断水によるものかどうかを確かめましょう。
【対処法】
断水の疑いがある場合は、まず郵便受けにチラシが入っていないか、あるいは近くの掲示板などに水道局からのお知らせが貼られていないかを確認しましょう。また、近隣の方に声をかけて、周辺一帯でも同じように水が出なくなっているかを確かめることも大切です。
加えて、各自治体の水道局のホームページや公式SNSをチェックし、災害や漏水事故に伴う緊急の断水情報がリアルタイムで発信されていないかを確認します。
もし断水であることが判明した場合は、復旧時に濁った水や空気が一気に流れ込み、給湯器などの設備が故障するのを防ぐため、室内の蛇口を完全に閉めておくことが重要です。予定された断水時間が過ぎて、水道局から復旧の知らせが出るまでそのまま待ちましょう。
水道管が凍結・劣化している
水道管の凍結や経年劣化も、水が出なくなる代表的な原因の一つです。配管内部に残った水が凍って氷になると体積が膨張し、物理的に水の通り道を塞いでしまいます。
特に、外気温がマイナス4度を下回るような極寒の日や、日の当たらない北側に露出している配管などで発生しやすくなるため要注意です。また、長年の使用によって配管自体が劣化すると、内部にサビが蓄積して詰まりを引き起こしたり、亀裂が入って水が漏れ出すことで、正常な水圧を保てなくなったりします。
【対処法】
水道管の凍結が疑われる場合、基本的には気温が上昇して自然に氷が解けるのを待つのが最も安全です。どうしても急いで水を使いたい場合は、次の手順で対処しましょう。
- 水道の止水栓が閉まっていることを確認する
- 凍結している配管部分にタオルを巻きつける
- タオルの上から40度程度のぬるま湯を少しずつ、ゆっくりとかけて解凍していく
なお、早く溶かしたいからといって熱湯をかけると、急激な温度変化によって配管が破裂する恐れがあります。そのため、解凍の際は必ずぬるま湯を使用することが重要です。
一方で、水道管の劣化や破損が疑われる場合は、被害の拡大を防ぐために次の手順で応急処置を行いましょう。
- 水量を計測する器具(水道メーター)周辺にある、家全体の元栓を閉めて給水を完全に止める
- 配管の露出部分から水が漏れ出ている箇所があれば、市販の防水補修テープをきつく巻き付けて一時的に水漏れを止める
応急処置が完了したら、速やかに水道屋さんへ修理を依頼しましょう。
関連記事:水道管が凍結したらどうする?主な原因や対処方法について
参照元:給水管の凍結に注意してください「国土交通省」
止水栓が開いていない
水道の止水栓(または元栓)が閉じたままになっていると、当然ですが水は出ません。引っ越しの直後や水道関連の工事が完了した後、あるいは長期間不在にする際に閉めたまま開け忘れてしまっているケースがよくあります。
お家のすべての場所で水が出ない場合は家全体の元栓が、キッチンやトイレなど特定の場所だけ出ない場合は個別の止水栓が閉まっていることを疑いましょう。設備自体の故障を疑う前に、まずは止水栓や元栓が開いているかを確認することが重要です。
【対処法】
家中の水が出ない場合は、まず敷地内にある水量を計測する器具(水道メーター)のボックスを開け、元栓が閉まっていないかを確認しましょう。一方で、特定の場所だけ水が出ない状況であれば、キッチンシンクの下、洗面台の下、トイレのタンク周辺などに設置されている個別の止水栓が閉められていないかを点検します。
止水栓や元栓が閉まっていた場合は、バルブを反時計回りに回して開けましょう。止水栓のタイプによってはマイナスドライバーなどの工具が必要になるため、あらかじめ準備しておくとスムーズです。
なお、止水栓や元栓を開ける際は、一気に全開にしてはいけません。水圧が急激に強くなりすぎて設備に負担をかけたり、水が勢いよく飛び出したりする恐れがあるため、少しずつ様子を見ながらゆっくりと回して開けるようにしましょう。
受水槽・ポンプが故障している
一般的な戸建て住宅において、受水槽やポンプの故障が原因で水が出なくなることは基本的にありません。戸建て住宅の大半は道路の下を通る水道本管から各家庭へ直接水を引き込む仕組み(直結給水方式)を採用しており、一時的に水を貯める受水槽や、水を汲み上げる給水ポンプ自体が設置されていないためです。
受水槽やポンプは、主にマンションなどの集合住宅やビルにおいて、建物全体に十分な水圧で安定して水を送るために設けられます。しかし、電気系統のトラブルや部品の経年劣化によって設備が故障し、建物全体で水が使えなくなってしまうケースがあります。
したがって、戸建て住宅にお住まいで突然水が出なくなった場合は、ご自宅の敷地内や地域周辺における別の要因を探りましょう。
【対処法】
戸建て住宅には受水槽やポンプがないため、設備故障以外の原因を疑って状況を確かめる必要があります。まずは他の章を参考に、ご自宅の元栓や周辺の状況などを確認してみましょう。
なお、マンションなどの集合住宅にお住まいで突然水が出なくなった場合は、まず他の部屋の住人に状況を尋ね、建物全体の問題かどうかを確認します。もし全体の問題であることが分かったら、個人で勝手に共有部分を修理することはできないため、速やかに管理会社や大家さんへ連絡して対応を任せましょう。
蛇口・ストレーナーに詰まりが生じている
一部の場所だけで水の出が悪い、あるいは全く出ない場合は、水栓内部の詰まりを疑いましょう。蛇口の内部や、水道水に含まれる不純物をろ過するための網状の部品(ストレーナー)に、長期間の使用によって水垢やサビなどが蓄積してしまうと、水流が妨げられるためです。
フィルター部分は特に汚れが溜まりやすい構造になっており、定期的な掃除を怠ると、水の通り道を完全に塞いでしまうことがあります。家全体ではなく、お風呂や洗面台など特定の箇所に不具合が生じている場合は、蛇口やストレーナーの詰まりを点検してみましょう。
【対処法】
蛇口やストレーナーの詰まりを改善するための手順は、以下のとおりです。
- 作業中に突然水が噴き出すのを防ぐため、事前に水道の止水栓を閉める
- 蛇口の先端部分にあるキャップやストレーナーを手かマイナスドライバーなどの工具を使用して慎重に取り外す
- 取り外した部品の網目に詰まっているゴミやサビを歯ブラシなどで丁寧にこすり落とす
- 清掃が終わったら、取り外した部品を分解したときと逆の順序で、隙間がないよう取り付ける
- 最後に止水栓をゆっくりと開き、水が適切な勢いで流れるかを確認する
なお、部品を取り外す際は、水漏れを防ぐためパッキンを紛失しないよう十分に注意しましょう。パッキンが破損したりずれたりした状態で元に戻すと、隙間から水漏れを引き起こす原因になります。
また、長年の使用によってサビが固着し、部品が取り外せない場合は力任せに回そうとせず、一度水道屋さんに見てもらうのが安心です。
関連記事:【水が出ない!】蛇口詰まり解決のための手順や注意点をご紹介
引っ越し後に水道局へ手続きをしていない
引っ越し先の新居で水が出ない場合、水道局への手続きが漏れている可能性があります。前の住人が退去した際に水道の利用停止手続き(閉栓)が行われており、新しい入居者が利用開始の手続きを(開栓)しない限り、給水が再開されないようになっているためです。
特に引っ越しの慌ただしい時期には、電気やガスに比べて水道の手続きをうっかり忘れてしまうケースが少なくありません。引っ越し直後に水が出ないときは、配管などの設備を疑う前に、まずは契約状況を再確認することが重要です。
【対処法】
はじめに、引っ越し前に利用開始の申し込みをした際の控え書類や受付完了メールを探し出し、手続きが完了しているかを確認しましょう。もし手続きしていなかったことが判明した場合は、すぐに新居のエリアを管轄する水道局の窓口へ電話するか、公式ホームページから利用開始の申し込みをする必要があります。
すでに手続きを済ませていたにもかかわらず水が出ない場合は、申請した利用開始日や住所などに誤りがなかったか、水道局の窓口へ直接問い合わせて状況を確かめましょう。
手続きが正しく処理されれば基本的にはすぐに水が使えるようになりますが、地域や物件によっては担当者が現地で開栓作業を行うこともあります。その場合は、開栓作業が完了して無事に水が出るようになるのを待ちましょう。
水道料金を支払えていない
長期間にわたって水道料金の未払いがあると、最終的な措置として給水が止められてしまいます。口座の残高不足や納付書の期限切れに気づかず数ヶ月にわたり支払いが滞ることで、水道局から事前に警告がなされ、対応しなかった場合は給水が遮断されるためです。
一般的に、未納状態が続くと督促状や給水停止予告書が自宅に届き、記載された期限を過ぎると水が止まります。突然水が出なくなり、なおかつ郵便物に心当たりがある場合は、まずは支払い状況の確認が最優先です。
【対処法】
まずは郵便受けを確認し、水道局からの未納通知書、督促状、または給水停止予告書が届いていないかを確認しましょう。もし該当する書類が見当たらない場合や、自分の支払い状況がわからないときは、管轄の水道局へ直接電話して、未納の有無や滞納金額を確かめる必要があります。
未納分が判明した後は、督促状などに同封されている専用の振込用紙を使い、コンビニや金融機関の窓口で速やかに料金を支払いましょう。なお、すでに給水が停止されている段階では、口座からの再引き落としは行われないことが多いため注意が必要です。
支払いが完了したら、すぐに水道局へ連絡して支払いを済ませた旨を伝え、給水再開を依頼します。ただし、水道局によって正式に給水が再開されるまでの間、自分で元栓を勝手に開けて水を使用してはいけません。違法行為(窃盗罪など)に問われる危険性があるため、必ず開栓手続きが完了するのを待つようにしましょう。
参照元:e-Gov 法令検索「刑法第235条(窃盗)」
水道から水が出なくなったらどこに連絡する?
水道から水が出ない原因をご自身で確認しても解決できない場合は、外部へ相談しましょう。ただし、お住まいの住宅環境によって、最初に連絡すべき窓口は異なります。主な連絡先は、以下の2つです。
- 賃貸、マンションの場合は大家さん、管理会社に連絡する
- 持ち家(戸建て)の場合は水道業者に連絡する
それぞれ詳しく解説します。
賃貸、マンションの場合は大家さん、管理会社に連絡する
アパートやマンションなどの賃貸物件、あるいは集合住宅にお住まいで水が出なくなった場合は、自分で勝手に修理を手配せず、まずは建物の管理会社や大家さんへ連絡しましょう。水が出ない原因が建物全体の共有設備にあるのか、それとも個人の部屋にあるのかによって、対応の責任や費用の負担者が変わってくるためです。
たとえば、建物全体で水が出ない状況であれば、受水槽やポンプといった共有設備の故障が疑われます。これらの設備は管理会社が一括して維持・管理を行っているため、居住者が個人で勝手に修理を依頼することはできません。
また、ご自身の部屋だけ水が出ない場合であっても、配管は他の部屋と複雑に繋がっています。管理会社を通さずに自己判断で修理を依頼してしまうと、のちに修理費用の負担を巡って管理側とトラブルに発展する危険性があるため注意が必要です。
したがって、賃貸、マンションの場合はまず契約書や共有スペースの掲示板に記載されている管理会社の連絡先へ状況を報告し、指示を仰ぎましょう。深夜や早朝であっても24時間対応の緊急窓口が設けられていることが多いため、いざというときに備えてあらかじめ電話番号を確認しておくと安心です。
持ち家(戸建て)の場合は水道業者に連絡する
一方で、持ち家である戸建て住宅にお住まいの場合は、自分で直接水道屋さんへ修理を依頼する必要があります。戸建て住宅では、敷地内にある水道メーターから家の中へと繋がるすべての配管や設備が、建物の所有者であるご自身の管理責任になるためです。
水道屋さんを呼ぶ前には、家全体の元栓が閉まっていないか、あるいは地域一帯の断水や料金の支払い漏れといった外部的要因がないかを一度確認しておきましょう。そのうえで配管の破損による水漏れや設備の経年劣化が疑われる場合には、速やかに水道屋さんへ連絡します。
問い合わせる際は、より迅速で適切な対応を得るために「いつから水が出ないのか」「家全体の水が出ないのか、特定の場所だけなのか」といった現在の状況を詳しく伝えることが大切です。自分の責任で設備を管理する戸建て住宅だからこそ、信頼できる水道屋さんを慎重に見極めて修理を任せましょう。
水道から水が出なくなったら、迅速に対応していつもの生活を取り戻そう
突然水道から水が出なくなった際は、被害の拡大を防ぐための迅速な対応が不可欠です。止水栓(または元栓)の開閉確認や、フィルター(ストレーナー)の簡単な清掃といった安全な範囲であれば、自分で対処できるケースも少なくありません。しかし、原因が分からなかったり、作業に不安を感じたりした場合は、無理せず水道屋さんへ修理を依頼しましょう。
専門的な知識を持たずに自己判断で配管や部品をいじってしまうと、事態が悪化して修理費用がかえって高額になる恐れがあります。特に、水道から水が出ない原因が配管からの水漏れや、壁の裏など見えない箇所での不具合、部品が経年劣化で固着して動かないときなどは、無理をせず水道屋さんに任せるのが賢明です。
水道屋さんへ依頼すれば、豊富な知識と確かな技術力で、トラブルの原因を特定しスピーディーに解決してもらえます。また、再発防止に向けたプロのアドバイスも得られるため、今後の不安がなくなる点もメリットです。
お住まいの地域で信頼できる水道屋さんを探す際は、ぜひ「EPARKくらしのレスキュー」を活用して、お近くの業者をチェックしてみてください。厳選されたプロの中から、自分に合った水道屋さんをいち早く見つけられます。