防鼠金網を取り付ける前に確認したいこと
防鼠金網(ぼうそかなあみ:ネズミの侵入を防ぐための金網)を取り付ける前に、ネズミが家の中に残っていないか、どこから入っているのか、金網で塞いでも問題のない場所かを確かめておきましょう。
確認しないまま取り付けると、ネズミを家の中に閉じ込めたり、別の隙間から入られ続けたりして、手間をかけても被害が収まらないことがあります。
確認したいポイントは以下のとおりです。
- ネズミが家の中に残っていないか確認する
- フンやかじり跡などから侵入口を特定する
- 金網を取り付けても問題のない場所か確認する
それぞれの確認方法を詳しく解説します。
ネズミが家の中に残っていないか確認する
防鼠金網は、家の中のネズミを追い出したり捕獲したりしてから取り付けてください。
ネズミが中にいる状態で侵入口を塞ぐと、外に出られなくなったネズミが新たな穴をあけたり、室内の物をかじったりする恐れがあります。天井裏や床下で死んだ場合は、悪臭やハエの発生にもつながります。
ネズミが残っていないかを確かめたいときは、残しておいた侵入口を夕方に仮に塞ぎ、翌日の早朝に開けてください。これを2〜3日繰り返し、夜にネズミの気配がなければ、侵入口をしっかり塞ぎます。
一方で、夜に天井裏から物音がする、新しいフンが増えているといった場合は、まだネズミが残っている可能性があります。粘着シートや捕獲器での捕獲を先に進めてください。
関連記事:ネズミを家から追い出すには?効果が出やすい順番と再発防止を解説
フンやかじり跡などから侵入口を特定する
侵入口を探すときは、まずは家の中でネズミの痕跡がないか探し、その周辺や外壁に隙間がないか調べます。
ネズミがよく通る場所には、体の脂などの汚れが付いて黒ずんだ跡が残ります。こうした跡やフン、かじり跡は「ラットサイン」と呼ばれ、走る音とあわせて侵入口を探す手がかりになります。ラットサインの近くに隙間があれば、そこを出入りに使っている可能性があります。
侵入口になりやすい場所は以下のとおりです。
- 通気口や床下の通風口
- 軒下(ひさしの下)の隙間
- 窓や扉、シャッターの隙間
- 雨戸の戸袋
- エアコンや水道管、ガス管、電線が建物に入る部分
- 壊れた壁や排水管の周り
隙間は、地面から軒下までの範囲で、1〜2cm以上のものを目安に確認します。侵入口は1か所とは限らないため、見つかった隙間はすべて書き出しておき、まとめて対策を考えてください。
戸袋やシャッターの端など、出入りしているかどうか判断しにくい隙間には、紙をテープで貼っておくのも有効です。貼った紙が破られていれば、そこが侵入口になっている可能性があります。
関連記事:ラットサインとは?ネズミがいるか確かめる見分け方と対処法
金網を取り付けても問題のない場所か確認する
侵入口が見つかったら、その場所に金網が合うかどうかを確認します。隙間の形や場所によって、金網より別の素材のほうが塞ぎやすいことがあるためです。
場所ごとに使いやすい素材は以下のとおりです。
※使用できる素材は、隙間の大きさや形状、建物・設備の構造によって異なります。補修材を使用する際は、製品の用途や使用条件を確認してください。
通気口や床下の通風口は、完全に塞ぐと換気を妨げる恐れがあります。金網を取り付ける場合も、設備の仕様を確認し、必要な通気を確保してください。
また、賃貸住宅やマンションの共用部分に金網を取り付ける場合は、事前に管理組合や管理会社、大家へ確認してください。無断で取り付けると、建物の管理規約や契約に抵触する可能性があります。
参照元:『ねずみ対策』:東京都多摩府中保健所
参照元:『ネズミの防除』:墨田区
参照元:『現代のネズミ返し』:名古屋市
関連記事:ネズミの侵入を防止する方法!侵入口の見つけ方と塞ぎ方を解説
ネズミ対策に使う防鼠金網の選び方
防鼠金網は、網目の大きさと素材の強さで選びます。網目が粗いとネズミが通り抜けてしまい、強度が足りないとかじって破られる恐れがあるためです。
確認したいポイントは以下のとおりです。
- ネズミが通り抜けにくい網目の金網を選ぶ
- 設置場所に合わせて素材や強度を確認する
網目の大きさと素材・強度のそれぞれについて、選ぶ際の目安を確認しましょう。
ネズミが通り抜けにくい網目の金網を選ぶ
防鼠金網の網目は、8mm以下のものを目安に選んでください。
家に出るネズミのうち、小型のハツカネズミは1cmほどの隙間でも通れるとされています。網目が1cmに近い金網では、小さなネズミが通り抜けてしまう可能性があります。
網目の粗い焼き網などを使う場合は、2枚をずらして重ねて、網目を8mm以下にしてください。
100円ショップなどで手に入る網を使うときは、網目の大きさや強度、しっかり固定できるかを確かめてください。条件に合うものが見つからない場合は、防鼠用として販売されている金網を選ぶのがおすすめです。
設置場所に合わせて素材や強度を確認する
防鼠金網は、ネズミにかじられにくい金属製のものを選びます。そのうえで、取り付ける場所に合わせて、金網の硬さを使い分けてください。
市販の防鼠金網には、ビニールで覆った鉄線を六角形の網目に編んだ亀甲金網(きっこうかなあみ)があり、針金の太さによって硬さが異なります。
どちらのタイプも、広げて貼る使い方と丸めて詰め込む使い方の両方ができます。柔らかいタイプは折り曲げたり丸めたりしやすく、硬いタイプは手で曲げにくい硬さがあります。
隙間に詰める作業が多いなら柔らかいタイプ、広げて貼る作業が多いなら硬いタイプと、作業のしやすさで選ぶのがおすすめです。
また、通気口などを覆う金網は、幅90cmほどのものが使いやすいとされています。90cmほどの幅があれば、通気口などの開口部に広げて塞ぐのにも、丸めてほかの穴に詰めるのにも使いやすいからです。
参照元:『現代のネズミ返し』:名古屋市
防鼠金網の取り付け方を4つの手順で解説
防鼠金網は、道具の準備、切断、配置、固定の4つの手順で取り付けます。金網の周りに隙間が残っていると、そこからネズミに再び入られる恐れがあるため、取り付ける際は隙間ができないように注意してください。
取り付けの手順は以下のとおりです。
- STEP1:取り付けに必要な道具を準備する
- STEP2:取り付ける場所に合わせて金網を切断する
- STEP3:金網を侵入口に合わせて配置する
- STEP4:取り付け面に合った方法で金網を固定する
それぞれの手順を詳しく解説します。
STEP1:取り付けに必要な道具を準備する
作業を始める前に、金網と切断・固定のための道具をそろえます。あらかじめ準備しておくと、金網の切断から固定までを一度に進められます。
取り付けに使う主な道具は以下のとおりです。
金網の針金の先は鋭いため、作業中は革手袋を着けてください。
参照元:『防鼠金網ハード』:イカリ消毒株式会社
参照元:『ネズミの防除』:墨田区
STEP2:取り付ける場所に合わせて金網を切断する
金網は、侵入口よりも広めに切り出します。侵入口ぎりぎりの大きさではなく、周りの壁まで覆えるくらいの余裕を持たせてください。
侵入口の周りまで覆える大きさにしておくと、金網を固定する部分を確保でき、周囲に隙間が残るのを防ぎやすくなります。
また、隙間に詰め込む場合は、隙間の長さに合わせて細長く切り、丸めてから使います。切ったあとの切り口は針金がとがっているため、手で触れるときは革手袋を着けたまま扱ってください。
STEP3:金網を侵入口に合わせて配置する
切った金網は、侵入口の形に合わせて「広げてかぶせる」か「丸めて詰める」かを選んで配置します。
侵入口の形ごとの配置の仕方は以下のとおりです。
- 通気口などの開口部は、金網を広げてかぶせる
- 細長い隙間は、丸めた金網を押し込む
- ドアの建て付けが悪くてできた隙間は、丸めた金網と金属たわしを一緒に詰め込む
配置したら、金網と壁の間に隙間が残っていないかを確認します。金網の縁が浮いていたり、角が届いていなかったりする場所があれば、配置を直してから固定してください。金網だけで埋めきれない細い隙間は、パテで埋めておきます。
STEP4:取り付け面に合った方法で金網を固定する
金網は、取り付ける面の素材に合った方法で固定します。固定が弱いと、金網がずれた隙間からネズミが入り込む恐れがあるためです。
取り付け面ごとの固定方法は以下のとおりです。
固定したあとは、金網の縁を手で押して、浮きやずれがないかを確かめてください。
また、取り付けたあとも金網の近くを再びかじられて、新しい穴をあけられることがあります。金網の周りに新しいかじり跡や穴がないかを定期的に確認し、見つけた場合はネズミが家の中に残っていないかを確認したうえで、STEP2〜4の手順で金網を取り付け直してください。
関連記事:ネズミの侵入経路はこう塞ぐ!隙間の見つけ方と塞ぎ方を徹底解説
防鼠金網を取り付ける際の注意点
防鼠金網の取り付けは自分でもできる作業ですが、金網の扱い方や取り付ける場所によっては、けがをしたり住まいの設備を傷めたりする恐れがあります。作業を始める前に、以下の3点を確認してください。
- 金網の切断面でけがをしないようにする
- ビスを打つ際は配管や電気配線を傷つけないようにする
- 換気口への取り付けは設備の仕様を確認する
それぞれの注意点と、安全に作業を進めるための対策を確認しましょう。
金網の切断面でけがをしないようにする
金網を切ると、切り口に針金の先が残り、手や腕を傷つけることがあります。金網を切るときや配置・固定するときは、革手袋を着けたまま作業してください。
切り口が外側を向いていると、作業中だけでなく、取り付けたあとに人が触れたときにもけがの原因になります。そのため、切り口は内側に折り込むか、人が触れにくい向きにして取り付けると安心です。
切り落とした針金の切れ端は、作業後に拾い集めて処分してください。
ビスを打つ際は配管や電気配線を傷つけないようにする
エアコンや水道管、ガス管、電線が建物に入る部分は、ネズミの侵入口になりやすい場所です。その一方で、壁の内側には配管や配線が通っているため、周りにビスや釘を打つと傷つけてしまう恐れがあります。
配管や配線の位置がわからない壁には、ビスや釘を打たないでください。このような場所は、設備の仕様を確認したうえで、接着剤で貼る、パテで埋める、丸めた金網や金属たわしを詰めるといった、壁に穴をあけない方法で塞ぎます。
配管や配線を傷つけると、水漏れや機器の故障につながる恐れがあります。判断に迷う場合は、無理に作業せず、専門事業者に相談してください。
換気口への取り付けは設備の仕様を確認する
換気口や換気扇の外側に金網を取り付けるときは、取り付ける前に設備の仕様を確認してください。換気扇や給気口は機種によって形や仕組みが異なり、取り付け方によっては空気の流れを妨げる恐れがあるためです。
換気口に金網を取り付けるときは、必要な換気を妨げないようにしながら、ネズミの侵入を防いでください。床下の通風口も、風通しを確保したまま外から入れないように施工するのが基本です。
取り付け方がわからない場合は、換気扇や給気口の取扱説明書を確認するか、メーカーや管理会社に問い合わせましょう。
DIYで防鼠金網の取り付けが難しいときは専門事業者に相談しよう
防鼠金網は、取り付ける前にネズミが家の中に残っていないか確認し、侵入口を特定したうえで、網目8mm以下を目安に選びます。取り付けるときは、道具の準備、切断、配置、固定の4つの手順で、侵入口の周りに隙間を残さないように進めてください。
ただし、以下のような場合は、自分で取り付けるのが難しいことがあります。
- 侵入口がどこにあるのか特定できない
- 侵入口が屋根まわりや天井裏などの高所にある
- すでにネズミが家の中に住み着いている
- 金網を取り付けても、物音やフンなどの被害が続いている
侵入口を特定できない場合や高所での作業が必要な場合、ネズミの被害が続いている場合は、無理をせずネズミ駆除の専門事業者に相談してください。専門事業者に依頼すると、侵入口の調査からネズミの捕獲、金網などを使った封鎖まで任せられます。依頼する際は、作業範囲や追加料金の有無、保証の内容を見積もりの段階で確認しておくと安心です。
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