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国際文通週間の切手とはどんなの?その価値や買取相場などを解説

公開日:2021.11.1 更新日:2024.4.4
国際文通週間の切手とはどんなの?その価値や買取相場などを解説

「国際文通週間」とは、世界の人と文通をしようという目的で制定され、手紙を送りあうことで相互理解を深め、世界平和を目指す国際的な週間です。郵便に関する国際機関『万国郵便連合』によって制定されました。
この期間には、それに合わせて特殊切手が発売されます。
今回この記事では、国際文通週間で発行された切手の価値や買い取り相場などについてご紹介します。参考にして頂ければ幸いです。

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1. 国際文通週間に販売される切手とは?

世界各地の加盟国がそれぞれ発行しています!

オレンジ色の切手の絵

この切手は国際文通週間を記念して作られているもので、日本だけでなく世界の加盟国がそれぞれの切手を発行しています。
国際文通週間を制定した万国郵便連合は、全世界になるべく固定料金で郵便を送れるようにすることを目的として作られた国際機関で、1874年にスイスで発足しました。日本は1877年(明治10年)に加盟し、第二次世界大戦中は脱退していたものの、1948年(昭和23年)に再び加盟しています。

現在の加盟国は192ヵ国まで増加したのですが、2018年にアメリカのトランプ政権が脱退を表明しました。

国際文通週間の切手は国内でも使用できるのですが、発行目的が国際郵便ですので、額面が8円、70円、90円、110円、130円となっています。この切手とは別に、50周年や75周年の節目に記念切手も発行されています。ちなみに普通切手には元号が記されているのですが、この切手には西暦のみ表記されています。

この切手が発行される期間は、10月9日から一週間のみですので、世界中の国際文通週間の切手を入手する方法は、ネットショッピングかオークションしかありません。これらの場所で購入したり、落札するにはコツがいりますので、慣れないうちは専門店で直接購入することをお勧めします。

2. 国際文通週間の切手の役割とは?

国際文通週間の切手の主な役割は、国内の名画を通して世界へ日本文化をPRすること

収集した切手をアルバムに貼っている写真

この切手の役割は、絵の持つ美しさを通して世界に日本文化を知って頂くものです。国際文通週間の切手に採用されている絵や人形はどれも美しいものばかり。ゴッホやモネなど世界的な画家にも大きな影響を与えた、歌川広重の東海道五十三次や、江戸時代後期を代表する浮世絵師・葛飾北斎による富嶽三十六景、江戸時代中期の絵師・伊藤若冲作の仙人掌群鶏図襖絵など、どれを見ても傑作揃いです。

さらに雪村周継や尾形光琳、与謝蕪村など名だたる絵師や俳人の作品を楽しむことが出来ます。これらを手紙に貼った、切手を通して外国の方に見てもらうことによって、日本に興味を持ってもらうことが出来ます。

また、日本人にも自国の絵画が持つ魅力を再発見してもらう役割も果たしています。美術の教科書にも掲載されている絵を大人になってもう一度見ることで昔とは違った一面を発見できることがあります。

この切手は入手しやすく価格もお手頃なので、国際文通週間に使用するだけでなくコレクションにも打って付けです。全て揃えてファイルで保存しておくと、いつ見てもきれいなまま。もちろん本来の役割通り、世界の方との文通をする時に使用しても相手から大変喜ばれます。メールやSNSも良いですが、字は人を表すとも言いますから、これをきっかけに文通を始めてみることをお勧めします。

3. 国際文通週間の切手の買取相場はいくら?

国際文通週間の切手の相場は単品とシート、種類によって大きく違います

切手をルーペで見ている絵

この切手は色々な種類がありますので、個別に紹介します。

1958年10月国内で初めて発行された東海道五十三次「京師」の相場は単品で400円から800円、シートで1,000円以上です。

次の年に発行された桑名は、1シート1,800円から2,500円、翌年の蒲原は1枚100円から300円、美品のシートでしたら10,000円以上になることもあります。

その後は続けて、箱根と日本橋が発行されたのですが、どちらも1枚100円、シートで3,000円前後です。

1963年からは東海道五十三次に代わり、葛飾北斎の富嶽三十六景が文通週間の切手として採用されます。その最初である神奈川沖浪裏の相場は1枚50円から60円、1シートで1,000円です。

続けて紹介すると保土ヶ谷、三坂水面、関屋の里、石班沢、不二見原、三島越の順で発行されました。こちらの相場金額は販売枚数が800万枚を超えていたため、美品でもほぼ額面通りとなります。

これ以降の文通週間にも大和絵や人形、絵巻物などの切手が発行されたのですが、こちらもどれも総枚数が多いため、額面通りの価格となっています。一方で海外で発行された切手には1枚1,000円以上するものもありますので、引っ越しなどで発見した場合は専門家に鑑定を依頼しましょう。

4. 国際文通週間に関する豆知識

国際文通週間に関する様々な豆知識や世界の人との文通の始め方を紹介します

国際郵便のイメージ絵

ここで最初に紹介する豆知識は、切手の発行国についてです。国際文通週間が始まった頃は手紙の需要も多く、各国で切手も発行されていたのですが、現在では日本とタイのみとなっています。

ドイツも文通週間にまつわる切手を発行しているのですが、不定期となっています。世界の人と文通を始めたいと思っても、どうしていいか分かりませんよね。FacebookなどのSNSではフォロー申請を送るだけでメッセージのやり取りが出来ますが、手紙をやり取りするには住所も必要になりますので、ハードルが高く感じてしまいます。

昔は雑誌の最後のページに「ペンフレンド募集」というコーナーがあったのですが、最近ではそれも見かけません。ではどうすればいいのかというと、まずペンフレンドサークルと検索しましょう。サイトの中には文通希望の外国人の氏名、性別、年齢、仕事、趣味などが掲載されていますので、そこから文通したい人を選びます。

自分の住所、氏名や希望者の番号、希望理由を添えてサイト運営者に連絡しましょう。サイト運営者が相手に連絡を取り、双方が合意できれば文通が始まります。顔が見えないとはいえ、相手も人ですのでSNS以上に表現に気を付け、マナーを守って文通して下さい。SNSには無い良さがありますよ。

5. 国際文通週間の情報まとめ

ここまでお伝えした文通週間についての情報をまとめてご紹介します

国際切手のイメージ写真

この切手や国際文通週間にまつわる情報をお伝えしてきましたが、最後におさらいも兼ねてポイントをまとめます。

国際文通週間で発行される切手は、レアリティの面では低いですが、絵がきれいですので、収集する価値は十分にあります。

アメリカは脱退しましたが、万国郵便連合は存続していますので、これからもこの切手は発行され続けると思われます。文通を始める、切手の収集、売却する際は今回の情報を参考にして下さい。

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