人が亡くなった時に執り行われるのが葬儀。
従来の葬儀といえば身内だけでなく、故人と交流のあった知人や仕事関係、ご近所の方など多くの人々に参列してもらい、大規模に見送る「一般葬」と呼ばれる葬儀スタイルが主流でした。
しかし、近年では様々なニーズやライフスタイルにあわせたスタイルの葬儀が選ばれています。亡くなってから備えていては慌ててしまうことになりますから、ある程度は事前に知っておくと安心できますよね。
そこで今回は葬儀の種類である密葬や家族葬、合同葬、一日葬についての情報を分かりやすくお伝えしていきます。ぜひ参考にしていただければ幸いです。
その名の通り、家族や近親者だけで行なう葬儀なのですが、よく密葬と勘違いされている方がいらっしゃいます。
家族葬と密葬の違いは、本葬や偲ぶ会などを実施するかどうかです。
家族葬の場合は通夜を行ない、翌日に告別式、火葬をして終了となります。
一方密葬は、火葬の数週間後に多くの方を招いて本葬や偲ぶ会、お別れ会などを行なわなくてはいけません。
家族葬を執り行う上で、最も配慮しなくてはいけないのが参列者への声がけです。
Aさんには声をかけたのにBさんには声をかけていないとなると、葬儀の終了後にトラブルとなることもあります。
どうしても家族以外の近親者を呼びたい時は、家族葬である旨を伝えて、他の人に口外しないようにと念を押しておきましょう。
この葬儀は一般葬と比べて参列者数が非常に限定されますから、葬儀費用も低く抑えることができます。
また、あまり知らない人も来ませんから、遺族の身体的・精神的負担も少なくなるでしょう。近しい人だけで故人との思い出を話しながらゆったりと時間を過ごすことで、後悔のないお見送りが可能となります。
火葬後の精進落としや通夜式の後に行う、通夜振る舞いの有無も、少ない人数で決定することができますから非常に楽です。
亡くなられた方が会社の代表などの場合、遺族としてお見送りする一般葬と会社としてお見送りする社葬を行う必要があります。
家族葬や密葬で故人を弔い、その数週間後に、取引先やお世話になった顧客様などに来ていただいて、会社としての葬儀を行います。
この方法でしたらご遺族は二度葬儀に出席することとなり、身体的負担も大きくなります。
それを解決する方法が合同葬です。
つまり、会社とご遺族が一緒になって故人をお見送りするということです。
当然プライベートでお世話になった方や取引先の方々に出席して頂くことになります。
合同葬は一回で済むというメリットはありますが、逆に準備が非常に大変です。
遺族側の代表である喪主と会社側の代表である葬儀委員長の間で話し合いを行ない、会場の選定から、葬儀の方法、宗派、会葬礼状や香典返しの準備、参列者への挨拶などを決めていく必要があります。それを限られた時間内に終えなくてはいけませんので、火葬が終了し帰宅するまで目の回るような忙しさです。
合同葬において大切なのは優秀な葬儀社を選ぶこと。合同葬に慣れている葬儀社であれば、サポート体制が整っており、全ての事柄がスムーズに決定されていきますし、当日も円滑に葬儀を執り行うことができます。
吉事は延期できますが凶事は待ってはくれませんから、できるだけ優良な葬儀社に依頼することをおすすめします。
吉事は延期できますが凶事は待ってはくれませんから、できるだけ優良な葬儀社に依頼することをおすすめします。
合同葬において大切なのは優秀な葬儀社を選ぶこと。合同葬に慣れている葬儀社であれば、サポート体制が整っており、全ての事柄がスムーズに決定されていきますし、当日も円滑に葬儀を執り行うことができます。
有名な芸能人や政治家などのような方がお亡くなりになった場合、「葬儀は近親者のみで行ない、後日お別れの会を主催します」などと報道されることがあります。ここでいう葬儀というのが密葬のことです。
近親者のみで通夜式と告別式を執り行う家族葬と流れは同じなのですが、密葬の場合は別の日に多くの方がお別れをする機会を設けることとされています。
密葬と家族葬の違いとして、もう一つ特徴的なことは、人数に決まりが無いことです。
家族葬の場合は多くて15人程度でしょう。密葬においては決まりがありませんから、参列者が1人の場合もありますし100人といったケースも存在します。
密葬を行なう上で気をつけなければいけないことは、参列して欲しい方だけに連絡するということと、参列者には密葬である旨を伝えることです。
これをしておかないと、一般の葬儀だと勘違いされ参列者が多くなることがあります。特に通夜振舞いや精進落としなどで料理を提供する場合は注意が必要で、弁当の数が足りなくなったなんて事態にもなりかねません。
そもそも密葬にするという事は故人とゆっくりお別れがしたいというご遺族の想いですから、仮に訃報に接したとしても、声をかけられていない場合は急な参列は控えるのがマナーです。
三密を出来るだけ避ける、人の移動を最低限にするという意味でも、近年多くの方に選ばれているのが一日葬です。
一日葬とは、文字の通り一日で全て行なう葬儀の方法です。
通常であれば、亡くなった当日、もしくは翌日の夜に通夜式を行ない、次の日の告別式へと進んでいきます。
仮に遠方の友人や親戚が参列する場合は、一泊もしくは二泊しなくてはいけません。
そうなると仕事の関係で参列できない方が出てきますし、仮に参列してもらった場合も費用の負担が大きくなりますね。
これが一日葬であれば、日帰りもしくは長くても一泊二日で済みますので、参列者への負担も少なくなります。
また、通夜式を行わない訳ですから費用も抑えることが可能です。ただし、一日葬の場合、ご遺体を告別式まで葬儀社が預かるのが一般的ですから、故人と過ごせる時間は短くなります。
また、ご遺体との添い寝を希望される場合は別途費用が必要な葬儀社が多いです。
忙しくて葬儀を行なう時間がない、何らかの事情で葬儀にお金をかけることができない、だけど直葬には抵抗があるといった方にとって一日葬はぴったりです。告別式がありますから、故人が生前にお世話になった方に対しお礼も申し上げることができますし、ご近所の方もお別れすることができます。
なお、古くからある地域にお住まいの方の中には、一日葬に抵抗がある方もいらっしゃいますので、事前に説明し理解を得ておくことをお勧めします。
ここまで葬儀の種類や簡単な特徴などを紹介してきましたが、最後におさらいも兼ねてポイントをまとめます。
葬儀方法を決定するうえで一番大切なのは故人の遺志、次にご遺族の希望です。ただし、お亡くなりになった方の社会的地位やお住まいだった地域によって、ある程度は慣習がありますから、そこは尊重すべきだと考えます。
もし葬儀方法でお悩みの際は、プロである葬儀社に相談することをおすすめします。
2023年8月29・30・31日の3日間、東京ビッグサイトにて「第9回エンディング産業展」が開催されました。 出展企業138社、総来場者数約12,000名と大盛況を収めたエンディング産業展を見学してきたので、今回この記事ではその様子をお届けします。
家族葬・密葬は、ご遺族の負担を減らし、故人とのお別れに集中できるよう考えられた葬儀形式です。 どちらの経験もされたことのない場合、実際葬儀を営む際にどちらを選択すればいいかわからなくて困ってしまう方も多いはずです。 この記事では、２つの葬儀の違いについてご紹介しています。 葬儀を執り行うにあたって注意点についてもご紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
葬儀方法は仏式・神式など信仰の対象や宗派により異なります。葬儀方法については、基本的には葬儀社にお任せすれば良いものの、不手際があった時に知らなかったでは済まされないので、個人でもその内容については認識しておく必要があります。 また、現代の葬式は非常に多様化しており、それぞれに特徴や良い点・悪い点が存在します。 そこで今回は、昔から行われてきた一般葬や自宅葬、直葬、自由葬についての情報を分かりやすくお伝えしていきます。ぜひ参考にしていただければ幸いです。
自由葬とは無宗教葬とも呼ばれ既存の宗教にとらわれないことです。 諸外国では考えられないことですが、現在の国内では宗教に無関心な方が増加しています。そんな方々の間で人気となっているのが自由葬です。無宗教葬とも呼ばれている自由葬では僧侶や神主などの宗教者は一切登場しません。 ただし、その一方で「自由葬にしたから」では周囲の理解が得られない現実も…。 そこで今回は自由葬の特徴やメリット・デメリット、費用の相場について分かりやすく紹介します。葬儀を営む際の参考にしてみて下さい。
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